割り勘なんて常識だと思っちゃいけないこれだけのワケ【世界は広い】

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みなさん、こんにちは。

お元気ですか。

またコロナ禍が復活しそうですね。

桜が咲いてもぐっと我慢していました。

なるべく近くの公園で花を愛でるだけにしていたのです。

しかしちょっと手綱をゆるめると、すぐに蔓延してしまいます。

今回はさらに変異種の発生とか。

ワクチン接種まではかなり時間がかかりそうです。

ひたすら収束の日を待つしかないのでしょうか。

飲み屋さんに行くこともなくなりました。

落語会の後、みんなでワイワイ言いながら好きな落語の話をすることもできません。

本当に静かな毎日です。

閉店時間が9時では1杯飲んですぐに帰るだけです。

最後のお勘定は割り勘と相場が決まっています。

お酒を飲まない女性がいる時は、最初にもらう分を決めておいたりすることもあります。

会費制ならいざ知らず、通常はまずこの支払い方ですね。

割り勘というのは誠に便利です。

少し余った分は幹事さんが次の飲み会の時のためにプールしておくなどということもします。

2人以上だったら、この方法と相場が決まっています。

なぜ割り勘というのか。

考えてみれはへんな言葉です。

元々は「割前勘定」の略でした。

山東京伝

場合によっては上司が少し余計に払うといういこともあります。

寸志などといってあらかじめ熨斗袋などに入れて幹事さんに渡すケースもあります。

あるいは1割勘定、2割勘定などと参加者の立場にあわせて均等に割らずに行うこともあるようです。

しかし基本は支払い額を人数で割る。

これが1番簡単です。

このシステムを考案したのは江戸時代の戯作者、山東京伝だと言われています。

友人との飲み会の最中でも頭数で代金を計算していたという話が残っています。

当時は「京伝勘定」とも呼ばれていました。

最近ではものすごいスマホアプリがあります。

一瞬で割り勘の計算をしてくれるソフトです。

いろいろな計算方法にも対応しているのです。

驚くことに、注文したたびに現在の割り勘の金額を表示する装置が置いてある店もあります。

ここまでくると、ちょっと気持ちが落ち着きません。

頼んだ途端に支払い金額が変わるというのはあまりいい気分のものではないです。

しかしチェーン店などではこの方式の店も増えました。

世の中、なんでも割り勘なんですね。

ちなみに英語ではなんというのか、ご存知ですか。

Dutch treatといいます。

オランダ人の奢りという意味です。

日常的には「Go Dutch」と呼びます。

オランダ式で行こうぜというニュアンスでしょうか。

オランダ人はそんなにケチなんでしょうかね。

Dutchを使った言葉には、あまりいい意味でないものが多いようです。

なぜなのかはよくわかりません。

民族同士の偏見というのは、外部の人間にはよくわかりませんね。

イギリスではどうなのか

とにかく酒場が多いです。

町中にたくさんパブがあります。

仕事中でもビールを飲むために、ちょっと立ち寄ったりしています。

カウンターに肘をかけて、立ったまま飲むのです。

日本人だったら、たちまちフラフラになって仕事になんか戻れません。

よほど肝臓が丈夫なんでしょうね。

支払いはどうしていると思いますか。

これは実にわかりやすいです。

注文し飲み物を受け取った時点で支払うキャッシュ・オン・デリバリーが普通なのです。

飲み会の最後に均等割りで支払うなんてことはきわめて少ないです。

これなら割り勘計算機がいりません。

国がかわればなにもかもがかわるのです。

ぼくが1番驚いたのはかつて訪れた中国には割り勘の思想がないことでした。

大変に有名な高校へ1週間ほど仕事で出かけたことがあります。

その時に副校長先生が何度か食事に誘ってくれました。

日本語を教えている現地の数人の先生も一緒でした。

丸いテーブルにたくさんのおいしそうなお料理が並びます。

お酒もいただきました。

最後になると、その副校長先生が全てを支払ってくれるのです。

自腹です。

これには驚きました。

今度は払わせてくださいと言っても無駄でした。

中国では年長者や食事に誘った人が全額支払うことが多いそうです。

日本でもそういうことがないワケではありません。

しかしもっと徹底していましたね。

グループ内の年齢が同じ場合などは、順番に1人が全額を払っていくことが多いと聞きます。

しかし割り勘はあまり好まないようです。

なんとなく冷たい印象を持っているようでした。

面子を非常に重んじる民族なのだと思います。

しかしこれも時代の流れです。

日本から輸出した割り勘の思想が最近はじわじわと浸透しているとか。

ケチくさく感じさせない方法をうまくつかえば、きっと普及していくのでしょう。

今はペイの時代です。

スマホへの送金も簡単になりました。

若い人は抵抗なく割り勘にして、後からペイで送金してるみたいですね。

時代は確かにかわりました。

中国や韓国では現金を持ち歩くという習慣もなくなりつつあります。

韓国でも

韓国へ行った時も似たようなことを感じたことがあります。

仕事でも何度か行きました。

食事に誘った人、または年配の人が全額支払うことが多いようです。

男女の場合は殆どのケースで男性が支払いますね。

最近はそれにも変化があるようですけど…。

日本でも最初のデートは男性がということはあるでしょう。

しかし毎回という考え方があるのかどうか。

割り勘にしようというと相手を侮辱しているように捉えられる可能性もあります。

殊に儒教の国は要注意です。

目上の人は下の人間に仁愛を示さなければなりません。

それまで歓談していた関係から、お金の関係に移行するところがイヤなんでしょうね。

ビジネスライクな冷たさを予感させるのかもしれません。

真の友達というのはそうした感情を超えたところにあるというのが、彼らの意識なのです。

しかしこれもペイが変えてしまいました。

今では割り勘もOKです。

その場で現金の扱いがなくなったというのが大きな転換点になりました。

日本人はまだ現金で支払っている人の方が多いようですね。

随分冷えた人間関係を維持している国民なのかもしれません。

人間関係と面子を重視する中国人と韓国人にとって、日本人はやはり少し異質な民族なのでしょうか。

もう少し考えてみたいものです。

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今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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