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「撰集抄・範円上人の出家」妻の病死に衝撃を受け捨てがたい世を離れた話

高僧が出家するまでの話をまとめたものです。妻の病死が彼の人生を大きくかえました。他の女性に移っていた愛情がもとで、妻を訪ねることもなくなっていたのです。自らの行動を反省した故の出家でした。

蜻蛉日記「十七日、雨のどことなくふるに」夢判断ははたして現実になったのか

夫のやってこない不安な日常をどのように過ごせばいいのか。さまざまな夢をみたという人の話をきくにつけ、その内容が子供の出世に結び付くという淡い期待を持つ。道綱の母の書いた日記『蜻蛉日記』の中の一章です。

「上田秋成・雨月物語」夢応の鯉魚は殺生という人間の罪業を描いたという説

雨月物語は特異なストーリーに満ちています。いつの間にか不思議な世界に引きずり込まれてストーリーが展開していきます。この「夢応の鯉魚」もその中の1つです。ぜひ作家のメッセージを味わってください。
ノート

「高齢化社会」セルフネグレクトと支援拒否に対してどう行動するか

高齢化社会が進むにつれて様々な問題が起こります。その1つがセルフネグレクトと支援拒否です。ゴミ屋敷などを例にとると、理解しやすいかもしれません。周囲の人間の心配をよそに、本人は何の痛痒も感じないのです。その理由は何なのでしょうか。

学才への自負が透けて見える紫式部の日記「一という字も読めません」

紫式部日記は彼女が中宮彰子のそばに出仕したときの様子を描いたものです。日常の風景が実にみごとに示されています。それと同時に彼女の心の中がよく見えます。

「無名抄」和泉式部と赤染衛門の歌はどっちが優れているのかという段

鴨長明の書いた『無名抄』の中から有名な段を抜きました。当時の歌人として有名だった赤染衛門と和泉式部はどちらの歌の方がよかったのかという話です。紫式部の批評なども出てきます。