【小論文】意味のまとまりを段落にし改行を意識しながら繋げていく

学び

改行は難しい

みなさん、こんにちは。

小論文添削歴20年の元都立高校国語科教師、すい喬です。

今回のテーマはズバリ段落です。

よく言われる段落意識について説明します。

ところで段落って何なんでしょう。

意味のまとまりのことだという話は聞いたことがありますよね。

しかし意味のまとまりとは何のことなのか。

本当のところはよくわかりません。

簡単にいえば、内容の似ているものを段落と呼ぶと考えて下さい。

改行が大切なのです。

これがないと文章がダラダラしてしまって、大変読みにくいです。

改行が1つあるだけでぐっと文章が引き立ちます。

当然そこで次の行に文が移りますね。

その時、元の文章の下の部分に空白ができます。

これが大切なのです。

もしこれがないと、原稿用紙そのものが文字で真っ黒になります。

最悪です。

あなたはこういう文字だらけの原稿用紙を読みたいですか。

cuncon / Pixabay

ちょっとでも空白があると、そこで少し目が休まるのです。

これが想像以上に大切なものなのです。

さらに意味の切れる場所がここにあるということがよくわかります。

ここからまた次のテーマに変化するのだなという合図そのものなのです。

しかし多くの受験生はどこで段落を区切ったらいいのか本当にはよくわからないようです。

何が同じ内容になりうるのでしょうか。

小論文の構造

ここまでくると、今までこのブログで説明してきたことと重なります。

もう頭の中に入っていますね。

小論文の基本的な構造とは何かということです。

問題を発見し、それに対する解決法を書く。

さらにその理由を説明する。

まとめると、小論文の書き方はこれに尽きます。

800字程度ならば、この順序で書くだけですぐ原稿用紙がいっぱいになってしまいます。

それでも字数が余ったら、具体的な例を示せばいいのです。

ただしこれは両刃の剣です。

いい気になってこの例示のパターンを使うと、文章の構造が壊れてしまいます。

基本は最初のプロセスを3つ重ねることです。

問題発見、解決、理由説明。

これで十分です。

もうここまでくれば段落の内容がみえるでしょう。

どんなテーマでもこれを1つの塊りにしてまとめていけばいいのです。

そうすると、3段落構成になるのかという人もいるでしょうね。

800字程度ならば、それでもかまいません。

しかし1つの段落の中が少し長いなと思ったら、そこを2つに割るという方法もあります。

特に最後の理由の説明の部分は、理由と説明に分けてもかまいません。

よく「起承転結」という言葉を構成意識の説明をする時に使います。

しかし小論文では「転」はいりません。

むしろ「転」をいれてしまうと、単刀直入に内容が進んでいたのに、そこで遊びができてしまうのです。

これは文の勢いをそぎます。

かえって読みにくくなるのです。

全体の流れからいってやはり4段くらいあると読みやすいでしょうね。

原稿用紙に空白も幾らかできるでしょう。

それだけで目が休まるのです。

他者を説得する

論文は基本的に他者を説得するための文です。

読者が今まで気づかなかった事実を提示して、こういう解決法が考えられるがどうだろうかと賛同を得ます。

もちろん、疑問などが示される可能性もあります。

それに対してきちんとした理由を示せるかどうかが問題となるワケです。

ここが小論文の命です。

この部分が曖昧だとせっかく勢いを持って進んできた文章が台無しになってしまうのです。

「なぜなら~」以下の文には細心の注意を払って理由付けをしてください。

少し長くなってもかまいません。

きちんと整理した内容が提出されれば、読者はなるほどと納得するのです。

自分自身の中で、少しでも曖昧なところがあると、無理にこじつけて理由をまとめなくてはなりません。

そうすると、読んでいる人は当然のことながら混乱します。

これはNGです。

ここまでくると言葉のテクニックだけでは生き残れません。

本当の国語力が必要になる場面です。

コンテンツが最も大切になりますね。

どうしたら豊かな文が書けるようになるのか。

基本は勉強量です。

新聞、雑誌、読書、特に新書を勧めます。

さらには評論文の読解問題。

つねにアンテナを高くして感度を上げておかなくてはいけません。

どういう文が効果的なのか

どんな文章が他者の説得に有効なのでしょうか。

よくいわれることをいくつかあげてみましょう。

数字や、固有名詞などが入ると文章の効果がはっきり出ます。

これはニュースの信憑性などとも深い関係があるのです。

どこの誰がどれくらいのことをしたのかという時に、名前や数字がちょっとあるだけでぐっと文章に生々しさが出てきます。

さらには文体です。

はっきりと断定的に書きましょう。

常に言い切るということは不可能かもしれません。

しかし「である」調の文で「~だ」「~である」と言われると、なるほどそうかという気持ちになります。

2021年度に出ると予想されるテーマは、このサイトの記事にもかなり載せました。

コロナ禍の後の人々の幸福観はどうでしょうか。

以前とは明らかに違うと感じます。

巣ごもりの生活の中で、人は何を最も欲したのか。

自然災害の怖ろしさとそれに対する人々の感覚。

アフターコロナの世界像など、いくらでも考えうるテーマはあります。

地球温暖化、少子高齢化、格差社会など、論じようと思えば、フルに知識を発揮しなければなりません。

まずは過去問にアタックしてみてください。

そこからしか展望は開けません。

簡単な道ではありません。

しかしやるしかないのです。

この勉強は従来の受験勉強とは明らかに違います。

社会に出てからも有効なスキルになります。

文章を書くという場面がますます多くなりますからね。

さらにプレゼンテーション能力なども要求されます。

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是非この機会にチャレンジして自分のものにしてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

学び
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