真剣な悩み
みなさん、こんにちは。
小論文添削歴20年の元都立高校国語科教師、すい喬です。
今回はよく効く特効薬をこっそりとお教えします。
このキーワードを使えば、なんとか文章がまとまります。
小論文をどう書いたらいいのかわからないという悩みは実によく耳にしますね。
ありとあらゆるテーマが出ます。
作文的要素の強いものから、本格的な評論を読んでそれに対する賛否を問うものまでさまざまです。
これは簡単だろうなどと予測して書き出した作文が、想像以上に難しいということもよくあります。
試験はすぐにやってきます。
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今はまだ先だろうと思っていると、とんでもないことになります。
何から勉強したらいいのか。
見当がつかない場合もしばしばですね。
どうしようもなくなって参考書を手にしてみる人も多いことでしょう。
しかし書いてあることがその場で理解できる人は、そんなに多くはありません。
理解した気になってはみたものの、文章を書き出すと立ち往生してしまうのです。
文章を書くということは並大抵のことではありません。
参考書を読んだだけではどうしようもない要素があります。
バットを握れば誰でもヒットが打てるワケではありません。
ましてやホームランなんて夢のまた夢。
大切なポイントが示してあるのはわかります。
だからといって読んだら書けるのかと言われても、それは無理です。
簡単には手が出ないのです。
楽器と同じ
小論文は楽器を弾いたり、吹いたりするのに似ています。
初心者の時は最初だけでも基礎を教えてもらうと、その後の伸びが全然違います。
ほんのちょっとしたヒントでいいのです。
それがあるかないかで、その先が全く違います。
とにかく書いてみろと言われて、無手勝流に始めるという方法もないワケではありません
まったく滑れなかったスキーでも、毎日ゲレンデに出ていれば、なんとなくそれらしい恰好にはなるものです。
しかし時間がかかります。
他にも勉強しなくてはいけないことがたくさんありますからね。
思わず天を仰いで絶句です。
どうしようもない。
どこからやったらいいんだ。
本当に大声で叫びたくもなります。
いい方法を1つだけお教えしましょう。
難しい話ではありません。
![](https://suikyoblog.com/wp-content/uploads/2020/12/undraw_joomla_erne.png)
作文型の小論文の時は必ず「私にとっての」をつけて考えてください。
このキーワードはどんなテーマにでも通用します。
「幸福」「家族」「美しさ」「ことば」。
なんでもかまいません。
必ず出たテーマの頭に「私にとっての」を入れてください。
これだけでぐっとタイトルが近くにやってきます。
そこで頭に浮かんだことをメモするのです。
採点者は受験生の横顔を知りたいのです。
一般論ならどこにでも転がっています。
それよりもあなたの皮膚感覚を示してください。
高い評価を得るためにはそれしかありません。
必死にメモをとる
「私にとっての」をいちいちタイトルにつける必要はありません。
題名などを要求されるケースは殆どないです。
そんなことより、まず自分にとってこのテーマで書けることは何かを必死に考えてください。
その際には必ずメモをとりましょう。
そこにあなたの画像が映し出されるのです。
1番インパクトがあるのはどこか。
それを必死に考えるのです。
誰にもあるような、ごくありふれたことであっても、どこかキラリと光るパーツはありませんか。
思わず読者が目を見張る瞬間があれば、その内容で進んでください。
それほど特異な経験や体験があるとは思えません。
誰にでもある日常の出来事でいいのです。
ただしその中に自分だけの視点を入れることが大切です。
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ここにあなたがいるのだという存在感をアピールしてください。
どの程度その内容を強調できるのか。
それが作文型のポイントです。
これだけで800字くらいは十分に書けます。
ただし全体のバランスをきちんと把握すること。
第三者の冷静な視点が大切です。
構成をクリアなものにしましょう。
課題型の場合は
では課題型はどうでしょうか。
短いとはいえ、1つの評論文を書くのと大差ありません。
テーマに関する知識がないと全くお手上げです。
どうにもなりません。
とにかく自分の中にたくさんディレクトリを作っておくことです。
そのページをめくればある程度のことは理解できるという程度の基礎知識がなければ、課題文型には対応できません。
どうすればいいのか。
アンテナですね。
全方位に向けて、アンテナを張り巡らせることです。
言うのは簡単ですけど、これはきついです。
志望校の過去問をみれば、どのジャンルの問題がでるのか大体はわかります。
そこを集中的に勉強しましょう。
もちろん外れる可能性もあります。
その年だけ、全く違うタイプの問題が出ることも考えられます。
それだけにディレクトリの構築が欠かせません。
どうしても何にも出てこないと時はどうするのか。
作文型と同じです。
「私にとっての~」をイメージしてください。
環境問題、ジェンダーフリー、SDGsなどなど。
課題文の中にある言葉で自分にひっかかるものを探します。
それに対して「私にとっての」をくっつけてください。
何も書かないよりはずっとましです。
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書かなければ零点です。
書けば必ず何点かつきます。
少しでも相手の土俵に乗って近くまで攻めること。
これが入試で勝つための唯一の方法論です。
もちろん、その前に基礎知識を学んでおいてくださいね。
ここに示したのは最後の最後の方法です。
これでいつも逃げきることはできません。
絶対にそのことは忘れないでください。
今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。