意味

【想像し物語ること・大江健三郎】誰もが自己表現をしたいと願う欲求の意味

人間は誰でも自分を表現したいのです。それが生きているということの証しです。想像力を自由にはばたかせ、他者との垣根を払いのけようとする作業なのです。今回は大江健三郎のエッセイを取り上げてみました。

【鞄・安部公房】青年が抱えて苦しんだ鞄の持つ意味は【寓意のナゾ】

安部公房の小説はどれも寓意に満ちています。その意味を探りながら読まないと、何が書いてあるのかよくわかりません。この『鞄』という短編も実に難解です。どういう意味があるのか、あなたも考えてみてください。

【空白の意味】日本人は白い無の境地を心から愛した【美しさとは何か】

日本人論の1つとして、この著作を考えてみましょう。日本人の描く絵にはどうして余白が多いのでしょうか。江戸前期まで活躍した長谷川等伯の「松林図」にもたくさんの余白があります。その意味はどこにあるのか。これは日本人の心性を理解するための表現なのです。
学び

【子どもと自然】閉じられた空間で好きなモノとだけ対話し自己満足する時代

子どもと自然の関係は大きく変わりました。少子化の時代です。群れて遊ぶということがなくなりました。そのかわり個室に入り,モノと遊ぶようになったのです。その結果、自分の快楽が中心になり、我慢をすることが激減しました。自分の嫌なことはしないのです。

【蜜柑・芥川龍之介】疲労と倦怠の日を送る作家が生の意味を垣間見た瞬間

芥川龍之介の短編の中から1作を選んでみましょう。『蜜柑』はどうでしょうか。ほんとうに短い作品ですが、当時の芥川の心理状態を見事に描き出しています。奉公にでる少女が、汽車の窓を開けて蜜柑を投げたというだけの話ですが。名作ですね。
学び

【学力とは何か】正解のない問いを求め続けることの意味【評価の基準は】

新しい学力観が求められています。文科省も2020年から、学習指導要領を改訂しました。大学入学試験の内容も以前とはかなり異なったものになりつつあります。答えのない問いをどこまでも考え続けることの大切さが論じられています。
学び

【絶望の国の幸福な若者たち】希望と満足の変質【今が幸せならばそれで】

現代の若者は幸福であるという論点をどう考えたらいいのか。基本的な表現を1つ1つ丁寧に読み取り、そこにどのような問題意識があるのかを分析していった評論です。意外な側面が出てきて、面白いです。一読してみてください。

【文学の意味・小野正嗣】危機的な社会に必要なものは自分に対する問いだ

小説家、小野正嗣氏の評論を読みましょう。高校の教科書に所収されているものです。文学の持つ意味がどこにあるのかという、本質的な問いです。政治や経済が跋扈する現実の中で、文学の位置は脅かされつつあるのでしょうか。それを考えてみましょう。
学び

【小論文】論理的な文章は内容がきちんと理解でき結論まで一直線です

論理的な文章というのは、自分にだけ通用するようなものではありません。誰が読んでも、必ずこの結論に辿り着くという確信が必要なのです。そのためにはどうしたらいいのか。なるべく多くの時間を割いて、必ず1つの結論に導かれるように書くことです。
学び

【幸福の意味】現在の自分と離れたところに青い鳥はいるのか【自己喪失】

幸福の意味を探るのは至難です。人によって全く内容が違うからです。経済的に恵まれていれば、幸せだというワケではありません。親ガチャだといって構えていても状況がかわることもありません。全ては自分自身の問題なのです。
学び

【面倒な小論文】学ぶということの意味を正面から書き切るのは難しい

小論文には書きやすいテーマと沿うてないものが、明らかに存在します。正対すると厄介な問題の1つが「学ぶことの意味」です。社会に出て役立つといっても、それほど単純ではありません。ネットにあらゆる回答が出ているからです。さてどうすればいいのか。
学び

【小論文】世阿弥の言葉から真似ることの意味を捉える【町田高校推薦】

都立高校の推薦入試問題をチェックしましょう。令和3年度町田高校で出題された課題文です。世阿弥の『風姿花伝』を元にした文章です。難問ですね。内容の理解はできても、それを実感するのが大変です。さらに400字しか書けません。短文ほど難問なのです。
学び

【小論文・土壇場】課題文の意味が読み取れないときのレスキュー技はコレ

小論文の難しさは何が出題されるか、全くわからないところです。課題文が読み取れないケースもあります。その時、どうすればいいのか。救出術を知らなくてはなりません。基本はキーワードのマークです。その中にほぼ全ての要素が入っています。
学び

【日本社会の深層】市民意識の未成熟とボランティアの意味【利他の心】

日本の社会構造に根差す問題です。ボランティア活動というのは本来どのようなものなのか。日本になかなか根付かない理由はどこにあるのか。大変に難しい問題です。それを市民社会の成熟という観点から考察していきます。
学び

【小論文・投資教育義務化】高校で金融教育が必修化されることの意味

金融教育が高校で必修化されます。今までは家計簿の作り方を学べばよかったのです。しかしこれからは資産の運用まで学ばなければなりません。年金や福祉にまわす経済力が、先細りしています。老後の資金をいかに自分で増やすのかが問われています。
学び

【ダイコンは大きな根?】新鮮な切り口が世界の意味を豊かに変える

中学1年生用の教科書に載っている解説文です。ダイコンという漢字からすべてが根なのかと思いますよね。しかし実際はもっと複雑な器官が作用しあってできているのです。読んでいても新鮮で楽しいです。