【なぜその選択をしたのか】自分が納得したことにだけ人は動く

ノート

難しい時代

みなさん、こんにちは。

元都立高校国語科教師、すい喬です。

難しい時代になりました。

明治時代が懐かしいですね。

なんとなく生きていられた。

江戸時代なんかもっとそうです。

もちろん、その渦中にいた人たちは大変だったでしょう。

しかし太平の世が270年も続いたのです。

火事や喧嘩はたくさんありましたが、それでも人々は暢気に暮らしていました。

特に江戸と呼ばれた下町の町人たちはそうでしたね。

主に職人と商人です。

最もつらかったのは農民でしょう。

武士もそうかもしれません。

さて今はどうでしょうか。

格差社会と呼ばれています。

全員が滑り落ちたくはないのです。

アンダークラスになったら、滅多なことでは這い上がれません。

SNSは身の回りにある小さなできごとをアッという間に掘り起こしてしまいます。

情報がすぐに世間を駆け回ります。

逃げられないのです。

本当に難しい時代です。

隣国で起こったことが、生活にすぐ直結します。

ロシアのウクライナ侵攻以来、物価の上がり方も異常です。

賃金はあがらずに食品の値が上がっていきます。

電気、ガスなどのインフラ関連も直接的な影響を受けています。

とにかく現代という時代を生き抜いていくのは大変です。

言い過ぎる失敗

少し仕事のことを考えてみます。

若者は3年で会社をやめるとよく言われますね。

就活で苦労し、有名な会社に入ったのに、それでもやめていく人があとを絶ちません。

何が原因なんでしょうか。

企業はチームで仕事をしています。

そこでは相互の人間関係が最重要事項になります。

それが1度崩れてしまうと、もう仕事を続けることができなくなります。

いい上司な仲間に恵まれれば幸せです。

どんな人たちならばいいのでしょうか。

逆にいえば、こういうタイプは苦手というのもあるでしょう。

自分でやってみせてくれる人が、最も貴重なのかもしれません。

「こうすべき」だと思っていても、無理に言わない人は新人にとっては貴重です。

だいたいの上司は言いすぎますね。

本当に大切なことだけを1つ言って、あとは全部本人に考えさせるというのが基本なのです。

最初は当然失敗をすることもあるでしょう。

しかしそれが血になり肉になるのです。

以前ならそれで会社も進みました。

今はそこまでのゆとりが企業にありません。

上司も先にまわって指示を出してしまいがちです。

コンプライアンスを守れという号令のもと、誰もが失敗を怖れています。

人々がますます委縮しているのです。

いいところを褒める

人は失敗をする生き物です。

俗に芸人の世界では「しくじり」と言います。

噺家などは師匠をしくじって、他の師匠に泣きつき拾ってもらうこともあります。

それでもなんとか許してもらえるケースもあります。

しかし現代は失敗に対しての対応が、非常に厳しいですね。

1度失敗をすると、それを取り返すのに神経を使います。

同じくらいの能力を持っている社員をたくさん抱えている場合は、リストラの対象にもなってしまいます。

となれば、言われたことしかやらないというマイナスの要素もでてきます。

ところがこれでは会社が伸びません。

そんなときの特効薬が「褒める」ことです。

しかしどんな時でも褒めるということは難しいものです。

ところがこの作業を繰りかえしていると、不思議と職場が明るくなります。

「1つ叱る前には3つ褒めろ」などという言葉もあるくらいです。

わざと失敗をするのなら話は別です。

そうでない場合は、とにかくいいところを探す。

それも具体的に褒めることが大切なのです。

なんとなくではダメです。

特に問題がないというのもダメなのです。

あの部分がこの前とこういう風に違っていて、そこに感心したなどと、同じセクションにいなければわからないことを細かく褒めてあげるのです。

これは意外なくらいに効果をあげます。

ここまで見ていてくれるのだという喜びや自信にもつながるのです。

人づてに褒める効果

直接いいにくい場合もあります。

面と向かって言われても嬉しいですが、あの人がこんな風にきみのことを褒めていたと言われると心に残ります。

悪口はすぐに広がってしまいますね。

それと同じくらい、本人の前で褒めなくても、必ず言葉が伝わっていくものなのです。

人間関係はその繰り返しではないでしょうか。

それでも叱らなくてはならないシーンもあるかもしれません。

大声で怒鳴れば、叱った方はスッキリするでしょう。

しかし相手はそう簡単には忘れません。

よく言いますね。

借りた方は忘れていても、貸した方は忘れないのです。

お金の貸し借りは厳禁です。

geralt / Pixabay

それと同様に人を怒鳴ってはいけません。

むしろ沈黙ですかね。

この方がずっと効く。

ジワリと身体に衝撃が走るのです。

なぜ上司が黙っているのかを考えないような部下は、やっぱり使えません。

ぼく自身、今までたくさんの上司に仕えてきました。

最後は人間性ですね。

根本にやさしさがあると、素直に注意も受けようという気持ちになります。

怒る人のつらさがわかってくれば、なおさらです。

若い人に学ぼうという上司の態度にも感じることが多かったです。

人間関係は全ての基本です。

難しい時代だけに、自らを律する意志の強さが必要でしょうね。

もう明治や江戸には戻れません。

このまま厳然と格差のあるネット社会の中にうずもれていくしかないのです。

それだけに、人間に対する理解が深くなければ生きていけません。

今回も最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。 

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