学び

【不登校への処方箋】苦しさを察してくれる人を探すことの大切さ

不登校の生徒数が減少しません。どうしたらいいのか。そのための処方箋を皆が考えています。なぜ不登校になるのか。その理由もさまざまです。こころの中の問題だけに、なかなか解決への糸口が見いだせないのです。この問題の難しさを露呈しています。
暮らし

【鏑木清方と上村松園】明治という時代への愛着がどの絵にも滲んでいる

上村松園と鏑木清方は美人画を描かせれば右に出る人はいません。京都生まれの上村と、神田生まれの鏑木の間には、しかし大きな文化の差があります。身体の中に潜むその違いが、2人の絵からは滲み出してきます。明治の生んだ偉大な財産です。
暮らし

【クレジットカード・不正利用】カートから離脱する理由【カゴ落ち】

クレジットカードの不正利用が後をたちません。ネットの時代になり、その利用頻度が格段にあがっているのです。しかも不正に数字を盗まれるケースが増えています。かつてのように店の中で扱われているのではありません。それだけに問題は山積しています。

【握手・井上ひさし】ルロイ修道士の優しさがどこまでも身に沁みる

短編『握手』は読んだ後、こころが温かくなる名品です。井上ひさしが修道士との出会いを通じて、人間に対する信頼を手にしていった軌跡が描かれています。そこに登場する指言葉はさまざまな意味をもち、この小説の味わいを深めています。

【人新世の資本論】SDGsが大衆のアヘンならプランBは地球脱出か

一昨年に出版された新書『人新世の資本論』は今も売れ続けています。なぜこの本が注目を浴びたのでしょうか。地球の温暖化を抑制するために、国連はSDGsを提唱しました。しかし目標の達成は容易なものではないのです。その問題点とは。
ブログ・PC

【フィルターバブル】ネットに巣食うお気に入りの罠【アルゴリズム】

インターネットの情報は各人、違います。検索のアルゴリズムがその人に最適の情報を流しているのです。逆にいえば、興味や関心のないことがらは、ネットにのりません。人々はお気に入りの世界の中で自足していくのです。
暮らし

【ゆらぎのある暮らし】意外性や突発性が人を内側から活性化させる

人間は複雑な生き物です。いつもある程度の規則性の中で暮らしています。しかしそれを突き抜けて、非日常の味わいもしてみたいのです。そのためにゆらぎという考え方があります。突発的で意外な動き方をするものに対して、愛着を覚えるのです。
学び

【自立と支えあい】何にでもなれる可能性のある社会は息苦しい

可能性がたくさんある社会をうまく生きていくということは大変に難しいことです。確かに私たちは自由なのかもしれません。しかしその分、自分に何ができるのかということをきちんと見極めなければなりません。他者との関係を把握するのは難しいのです。
学び

【コミュニケーション力・デジタル時代】他者への思いやりと想像力が命

コミュニケーション力を養うには何が大切なのでしょうか。相手に自分の考えを正確に伝えることくらい、難しいことはありません。基本的に他者への敬意を失った瞬間に論旨が伝わらなくなります。思いやりと想像力を失った瞬間なのです。
学び

【鏡の中の現代社会・見田宗介】異世界を知り自明な場所から外に出る

先日亡くなった社会学者、見田宗介の評論を読み解きます。この文章は二項対立で書かれているので、大変にわかりやすいのです。さらに小論文の課題としても、十分に成立するものです。内容をじっくりと読んで、さまざまな立場から書き分けてみてください。

【恋の歌を読む・俵万智】与謝野晶子の白桜集にあふれる鉄幹への慕情

与謝野晶子の歌を読むと、人生の意味をいろいろと考えてしまいます。恋の歌を調べながら、俵万智の筆はどうしても晶子の心の中を知りたくなります。そこには夫、鉄幹への慕情が強くありました。遺歌集『白桜集』です。

【城の崎にて・志賀直哉】死生観に裏打ちされた名作【人は寂しき】

志賀直哉の『城の崎にて』は彼の死生観が色濃くでた小説です。生き物の死を通して、生きることと死ぬことの意味が色濃く伝えられます。事故で療治をむしている自分の姿と死んでいく小動物の対比が見事です。
学び

【新カリキュラム】AI時代の目標は論理力と感性の鋭さ【国語】

新学習指導要領がいよいよ4月から始まりました。国語科の先生もいろいご苦労されていることと思います。なんといっても書く、話すに軸足を移そうとしている国語の力をどう現場で育てるのかということです。言葉でいうのは簡単ですが、悩みは深いのです。
学び

【小論文・同質性】誰もがホワイトカラーになりたがる社会は弱い

同質な子供がお受験をして小学校中学校へ進学する。この現象がますます顕著になっています。ホワイトカラーを望む親たちもリスクの少ない人生を子供に歩んでもらいたいと考えています。しかしそれが本当に理想的な生き方なのか。幸福観ととともに考えます。

【真夏の死・三島由紀夫】子供を失った母親が見た海の風景【死生観】

三島由紀夫の短編『真夏の死』を読みます。ここには彼の死生観がよく出ています。海の事故で子供を失った母親がどのようにその悲しみの記憶を拭い去っていったのかという軌跡を追いかけて行った作品です。一読をお勧めします。
学び

【小論文・序列性】社会のタテマエが現実をこじれたものにする【病理】

日本人の病理と題した文を読み、考え方の基本をチェックする問題です。個人の能力の差をあまり認めようとしないのが日本人の傾向です。つまりそこから差別が生まれることを好まないのです。したがって、劣位のものはコンプレックスをもちやすいのです。