生き残るために
みなさん、こんにちは。
元都立高校国語科教師、すい喬です。
今日の新聞にも出ていましたね。
推薦入試の割合を現在より高くする大学が、今後も増えるそうです。
現在、総合型(旧AO入試)と学校推薦選抜(旧推薦入試)の2つに分かれています。
このタイプの試験をさらに増やすと答えた私立大学は35%%。
国立、公立でも20%程度あったそうです。
もちろん、それぞれの大学によって事情は違います。
進学先を早く確実に決めたいとする受験生と、早期に学生を確保したいとする大学側の思惑が一致したということなのでしょう。
年明けには一般入試が始まります。
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その募集人員は毎年、少しずつ減らされているのです。
国立、公立で14%、私立で12%です。
いずれ、多くの受験生が推薦型の入試を受け、早期に入学決定という図式になるのは、明らかです。
学力上位の生徒は一般入試を通過して入学してくるなどと考えていては、もう時代遅れなのです。
人気が高い大学は出願条件、試験も実にレベルの高いしっかりした問題を用意しています。
過去問を調べてみてください。
一般入試の国語の試験よりも、はるかに高度で難しいのです。
最近では高大接続プログラムを実施し、早い段階から受験生を選ぶ方向に舵を切った大学もあります。
少子化とコロナの問題は大学側の意識をかなり変えました。
それと同時に受験生も不安なまま、入試に臨むのを好んでいません。
自分の志望にあった学校があれば、早期に入学を決めたいと考える人が多くなっているのです。
地域差
さらに地方と都会では、考え方に多少の差があるのも事実です。
地方の場合は、地元の国立大学へ入学するというのが、最初の目標になります。
事実、学校の進路指導でも、国立大学への進学者数を大きく取り上げます。
景気が20年間も上向かず、さらに物価の上昇が続く現在、地方から大都市への大学へ子供を入学させるのは大変な困難を伴います。
しかし将来の就職などを考えた時、どの選択がベストなのかを決めるのは、容易なことではありません。
国公立大学でも、推薦入試が増えつつあることは先ほど述べました。
全国共通学力テストを受けずにバイパスコースで通過することも可能なのです。
あるいはさらに力をつけた場合。また別のチャレンジの仕方を考える受験生もいることでしょう。
現在、進路の道筋はたくさんあります。
ネットで検索すれば、情報はいくらでも届きます。
しかしそれを理解し、自分のものにして、実践するのは容易なことではありません。
最初に目標をたてることが大切です。
先生方に頼るだけでなく、自分で自分の道を切り拓く。
この精神が大切でしょう。
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総合型選抜は夏休み前から始まっています。
10月のこの時期には既に合格者が決まる大学もあります。
1つの大学の中には多くの学部があります。
それぞれが別の選抜をしているのです。
長い論文を書かなければならないところもあれば、ディスカッションを要求するところもあります。
その意味で、戦いに出ていくのなら、絶対に負けてはいけません。
負ける戦さならしないことです。
孫氏の兵法の基本ですね。
失敗しない
生き残るための最大の作戦は失敗しないことです。
60分800字でも90分1200字の小論文でも、この基本は変わりません。
あなたはどういう小論文が失敗したものだと思いますか。
採点者はとても悩みます。
どちらかを残さなければならない。
あるいは一方を55点にして、もう一方を60点にする場合、どこで差をつけますか。
極端なことをいえば、試験は落ちなければいいのです。
採点をしていると、明らかに上手な文章があります。
文句なく合格です。
ここではそのレベルの話をしているのではありません。
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合否すれすれのところにいる答案の中から抜け出る方法です。
失敗すれば、生き残るチャンスは確実に減ります。
どうすればいいのか。
ポイントは文脈の理解です。
これなしには始まりません。
つまり国語力の問題です。
課題文の筆者は何を言おうとしているのか。
どこか弱点はないか。
付け足さなくてはならないところはないか。
この2つを鵜の目鷹の目で探すのです。
同じ内容の文を絶対に繰り返してはなりません。
その際、キーワードに注意してください。
違いを鮮明に
採点者は一般論を嫌います。
どこかで読んだような内容だと思われたら、負けです。
必ず新鮮な切り口を1つでもいいので入れましょう。
体験でもいいです。
見聞でもかまいません。
ただし字数には神経を使ってください。
たくさんの答案を読んで、採点者は疲れています。
彼らはどこかで読んだような似たり寄ったりの文を続けて読まされているのです。
本当ならはやく終えたい。
しかし仕事です。
苦しいのです。
あなたの書いた文が新しいと感じさせる要素はなんですか。
他の人と同じ出来事を扱ってもかまわないのです。
しかし同じ目の高さからは書かないこと。
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そこで知ったこと。
それ以降の生活に生かしたこと。
ここからあなたの知見が問われます。
論理の整合性が必要になります。
全てがうまくいった時、歯車はなめらかに回転するでしょう。
結論への決断と生きた文章の切れ味が欲しいですね。
そのためには自分から情報をとりに行く姿勢をつねにキープしてください。
これが少しでもある人とない人とでは、文章の切れが全く違ってきます。
たくさん書いて添削してもらうことも大切です。
自分の力がどこまで試せるか、やってみましょう。
いいですか。
戦いを挑んだら負けてはダメです。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。