自己PR
みなさん、こんにちは。
元都立高校国語科教師、すい喬です。
今回は推薦入試に必須な志望理由書の意味について考えてみましょう。
必ず点数化されると考えておいてください。
あなたの受験する学校で、志望理由書の比重がどれくらい大切なのかはチェックしておく必要があります。
基本は面接のための材料にするのです。
あなたという人間の資質を、全部見抜くためのアイテムです。
志望理由書の重みは、想像以上だと再認識してください。
どのような場面で自己PRが必要になるのでしょうか。
推薦入試の場合に、特に総合型選抜で役割が重いです。
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総合型は受験者個々人の資質を人一倍重要視する試験です。
その判断のために志望理由書、自己PR文の提出が必須なのです。
試験官はあなたがどういう人間であるかを、何よりも知りたいからです。
逆にいえば、大学側が何を評価の基準にしているのか、何に期待しているのかを冷静に読み取らなければ、自分勝手な文で終わってしまいます。
相手の要望をきちんと見極めることが、自分をアピールすることにまっすぐ繋がるワケです。
求められている人物像は何であるのかがわかれば、それにそった文章をまとめていけぱいいのです。
しかしただ期待に応えればいいというものではありません。
その形のままでは、相手の要望をなぞっただけのスケールにおさまってしまいます。
理想的ではあっても、面白味のない人間像になってしまう危険性もあるのです。
必要なのは試験官の期待を超えることです。
あまりに緊張しきった硬い文では、意味がありません。
入試の場合、冷静であることは絶対に必要です。
しかしほんの僅か、時に相手をリラックスさせるユーモアも必要です。
過剰である必要などは全くありません。
採点者の気分をほぐす程度のユーモアにとどめておくのが賢明です。
ガクチカ
入社試験の際に提出するものの1つに、エントリーカードと呼ばれるものがあります。
耳にしたことがありますね。
自己PRの典型的な文書です。
学生時代に最も力を入れたことはなにかを書く欄があります。
この文章の内容を縮めて、「ガクチカ」と短い言葉で呼ぶのです。
これと同じような内容が推薦入試の場合も必要だと考えてください。
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通常は校内で行われたあらゆる活動がメインになります。
学業、クラブ活動、生徒会活動、委員会など、さまざまなものがあるでしょう。
学外のものとしては、ボランティアや地域クラブ活動、その他個人で行った芸術、文化活動なども考えられます。
自分が何に興味を持っているのかによって、内容は大きく変化します。
一般的な常識にあまり囚われる必要はありません。
自分にとって価値がある行為を他者がどう見るのかは、誰にもわからないのです。
価値基準は時代によって、次々と変化します。
少し前まで、誰も関心を持たなかったものが、時代の最先端に躍り出る時代です。
そのために自己分析の方法を知っておく必要がありますね。
一度じっくりと、自分を外から見てみることをお勧めします。
自分の体験の中から、中核にあるものは何かということを見据えてください。
質問の具体例
自分に向かってどのような質問を投げかければいいのか。
少し考えてみましょう。
自分を解体してみるのです。
例えば、あなたの中に強いインパクトを与えた風景やできごとがあったとしましょう。
幼い頃のことから、高校時代までを思い返してみてください。
なぜそれが印象に残っているのか。
その理由を具体的に箇条書きでいいですから、書き出してみてください。
そこにあなたの原型になる何かが潜んでいるのです。
「個性」と呼ばれているものの素材が並んでいるワケです。
どうしてもイメージが浮かばない時は、幾つかの問いを自分に投げかけてみましょう。
高校時代、どのような友人とつきあいましたか。
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その友人と熱中したことは何ですか。
あなたはクラスの中でどんな存在でしたか。
学校以外でよく行った場所はどこですか。
高校時代、自分が注目をあびた経験は何ですか。
学校時代にあじわった挫折はなんですか。
今までの人生で最も影響を受けた人物はだれですか。なぜそう考えたのですか。
話は飛躍しますが、10年後の自分は何をしていると想像しますか。
次々と自分に向けて考えられる問いを発してください。
最近読んだ本や映画で最も印象に残るものはありますか。
あなたは志望する学部や学科に入って、将来何をするつもりですか。
これからやってみたいことはなんですか。
人生をよりよく過ごすために、あなたが最も必要だと思うものはなんでしょうか。
いかがでしょうか。
ここにはあなたの価値観が色濃く宿っているのです。
ここに示した方向に向かって、あなたはこれからの人生を歩いていくことになります。
どこから来て何をしてどこへ行くのか
自己PRというのは、あなたがどこから来て、何をして、どこへ向かうのかを示す文章です。
自分がどういう類いの人間なのかをアピールする場所です。
人は最終的に誰かのためにできることをして、喜びを得る生き物です。
自分だけが満足して、それで充実感を得るということはできません。
大学はそのための基礎的な考えを養い、成長させる場所なのです。
そのために高校で培った価値観が何よりも大切です。
過去の経験から何を学び、その経験がどのように自分をかえ、そして成長させたのか。
未来の自分は誰のためにどのような生きかたをすればいいのか.
どんなマイナスな経験でもいいのです。
問題はそこで何を掴んだのかということです。
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この場面をどう説得力を持ってまとめられたかで、その後の文章がガラリとかわります。
どんな時も、独りよがりになってはいけません。
ここが1番難しいところです。
経験をどうポジティブに捉えなおせたのか。
そういう眼をどう養ってきたのか。
そこを中心に文章をまとめきってください。
嘘をつく必要はありません。
美辞麗句もいりません。
あなたの言葉で、まとめきったものに、採点官は高い評価を与えるのです。
オープンキャンパスに出かけることも必要です。
その時の印象も素直に書きましょう。
あらゆることが、あなたを浮き彫りにしていく材料になります。
何度でも書き直してみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。