【小論文・高齢化社会】平均寿命の伸びと人権問題との戦いの歴史は

学び

少子化とセット

みなさん、こんちには。

小論文添削歴20年の元都立高校国語科教師、すい喬です。

今回も人権に関してのテーマを考えます。

小論文には毎年必ずといっていいほど、この内容を扱った課題文が出ます。

少子化とセットになることが多いです。

それだけ日本が抱える深刻な問題なのだという認識を持ってください。

今日の新聞にも衝撃的な記事が載っていました。

また出生率が下がったというものです。

厚生労働省が公表した2019年の合計特殊出生率は1.36と前年を0.06ポイント下回り、07年以来12年ぶりの低水準にとどまったとか。

政府は「25年度に希望出生率1.8の実現」を目標にしています。

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しかし現実は政府の見通しをはるかに上回るスピードで少子化が進んでいるのです。

なぜか。

2018年は婚姻件数が戦後最少だったのです。

2019年にはいくらか回復したものの、低下傾向は以前続いています。

未婚や非婚の人たちがどれくらいいるか。

あなたの周囲を見回してみてください。

結婚は若者世代の経済環境と密接な関わりを持ちます。

現在のコロナ禍により、経済的に追い詰められ離職する人が増えるとすれば、婚姻件数は減少せざるをえないでしょう

しかし経済情勢だけが原因ではありません。

この問題を全てそこに転嫁してはいけません。

もっと複雑な要因があるのです。

一言でいえば、女性の社会進出と高学歴化です。

かつて女性は結婚しなければ生きていけませんでした。

夫の収入に頼るしかなかったのです。

しかし今は十分な生活を営める報酬を得られるようになりました。

社会的地位を得ることも可能です。

ある意味で育児がそれを阻む要因となりつつあるのです。

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この問題は毎年、出題されます。

人間にとって何が幸福なのか。

このテーマは女性論にまで踏み込みます。

ジェンダーと人権の関係です。

女性差別の問題もあります。

どのような角度から問題が出ても不思議ではありません。

高齢化社会の課題

その反対が高齢化現象です。

65歳以上の人が全人口の20%を超えたのはかなり前のこと

2013年には25%を超えました。

その後も増加の一途です。

2012年には高年齢者雇用安定法が改正されました。

65歳以上の人の継続雇用が可能になったのです。

しかし法律ができたからといって、すぐに雇用が保証されるということにはなりません。

人権の観点からいえば、高齢者はつねに弱者です。

親族からの暴力、暴言、無視、財産の無断処分、介護の放棄、虐待。

あらゆるテーマがそこにはあります。

なぜ虐待を受けやすいのか。

認知症との関連があります

この点に関して、たくさんの広報活動が日々なされています。

しかし人々の理解が十分に得られているワケではありません。

1番厄介なのは財産の管理です。

認知症が進むと、資産管理ができなくなります。

そこで生まれたのが、成年後見制度です。

2017年の統計によれば、5000人程度がこのシステムを利用しているとのこと。

これは多いのでしょうか、少ないのでしょうか。

選挙権の問題

思ったより少ないというのが実感に近いのではないでしょうか。

信用していた弁護士に一切を任せ、財産を横領されたといった事件も起こっています。

親族による似たような事件もあります。

根本に不正が起きやすいという問題があるのは、誰もが容易に想像できます。

高齢者が認知症になって管理できないのを知っていて、財産を強奪しようという人がいても不思議ではありません。

さらには詐欺事件も多発しています。

現金通帳を渡してしまったり、キャッシュカードの暗証番号を教えたりする事件が多発しているのです。

また被害者になった高齢者を家族が非難し、それが原因で自殺するという事件もかなりあります。

こういうケースをみていると、被害者が1番つらい状況を迎えなければならないという矛盾を強く感じます。

被害額が多い場合、家族も容易に許しがたく感じるのでしょう。

しかしその結末が高齢者の自殺ではあまりにやりきれません。

人権との関連でいえば、選挙権の問題もあります。

2013年、公職選挙法が改正されました。

成年後見制度を利用していても選挙権だけでなく、被選挙権も持つことができます。

実際、選挙に立候補可能だといっても、出られるのかどうかは別のことです。

しかしそうした権利があるかないかということは、重大なテーマなのです。

支援に対する基本的な考え方は

家族と一緒に一生を暮らせる高齢者の数は圧倒的に少ないのが今日の実情です。

必要なのは高齢者施設の充実です。

訪問介護、デイケアをきちんと機能させる必要があります。

特別養護老人ホームなどの施設も拡充しなければなりません。

年金、医療、介護などの社会保障を正確に反映させる必要もあります。

最終的には安心して住め、不自由のない暮らしができる老後という図式が最大公約数といえるでしょう。

人権の側面からいえば、高齢者虐待を避ける施策、勤労希望者に対しての機会確保ということです。

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しかし現実はそれほどに甘くはありません。

特別養護老人ホームは常に順番待ちです。

待機児童の問題と全く構造が似ているのです。

独り暮らしの高齢者に対しては家主が部屋を貸したがらないという現実もあります。

事故を恐れているのです。

だからといって高額な入居金を支払えるような人が、たくさんいるワケではありません。

サービス付き有料老人ホームなどに入れる人はごく僅かです。

介護保険の原資も少なくなり、認定の厳しさもよく指摘されています。

いずれにしても高齢者を取り巻く現状はけっして明るいものではありません。

paulbr75 / Pixabay

入試問題に小論文のテーマとして出題された時、どの視点から書けばいいのでしょうか。

いずれ高齢者になる自分の問題として考えるのか。

あるいは親世代を中心に書くのか。

現在、高齢化している祖父母世代にターゲットをしぼるのか。

それぞれの立場によって書き方は全く違うものになるでしょう。

どれが正解ということはありません。

自分が1番書きやすい視点に立ってください。

全てを一般論にしてしまうと、特徴がなくなってしまいます。

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少子高齢化社会と人権というテーマは、多くの問題を抱えています。

自分の体験などをうまく取り入れてまとめる工夫をしてください。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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