【恋の歌を読む・俵万智】鉄幹に愛を捧げた与謝野晶子の歌は【挽歌】

俵万智のエッセイを読んでみましょう。与謝野晶子が鉄幹の亡くなった後に出した遺歌集『白桜集』について書かれたものです。どれほど夫のことを愛していたのかということがこの挽歌を読むとよくわかります。しかもそこに描かれている恋の心が純粋なのです。

【二十億光年の孤独・谷川俊太郎】高校で習う定番の詩はコレ【第1詩集】  

高校で必ず習う詩に、谷川俊太郎のこの作品があります。タイトルは「20億光年の孤独」です。タイトルから何を想像しますか。彼の第1詩集に所収されています。独特のイメージで人間の孤独を表現しています。さらにユーモラスな点も特筆されます。

【おじいさんのランプ・宇野常寛】ネット時代のメディア論は沁みる

メディアの変化があまりにも激しいです。以前のような紙媒体の書籍に意味があるのかどうか。かつてランプを売っていたおじいさんが、電気に負けたのと同じことが、今世界中で起こっています。文字の持つ意味さえも変化しつつあるのです。

【関路の落葉・無名抄】歌人たちは言葉を命がけで紡ぎ出し和歌を詠んだ

鴨長明の『無名抄』は歌論書として有名です。そこにはさまざまな歌人の姿が描き出されています。源三位頼政の歌合の話がありますね。どの歌をもっていったらいいのか悩んだ結果、長明の歌の師である俊恵法師に相談をもちかけます。その結果はさて…。
学び

ブログを3年半続けて気がついたことを3つまとめてみた【継続は力】

ブログを3年半続けています。あっという間でした。その間にどう変化したのか。自分なりに3つのポイントをまとめてみました。確かに面倒臭いところもありますが、これは自分専用のメディアです。興味や関心にしたがって書けるのです。
暮らし

【私たちの望むものは】歌手・尾崎豊とは何者だったのか【没後30年】

歌手・尾崎豊が亡くなってから30年がたちました。彼は何を訴えようとしたのか。何が言いたかったのか。曲を聴いていると、様々なことが思い起こされます。単なるプロテストソングと呼ぶには無理があります。そこには甘さもたっぷりと含まれているのです。

【算数文章題が解けない子どもたち】ことばの力が足りず学力不振に 

算数文章題を解く力はどこで養われるのでしょうか。それを解明しようとした研究グループがあります。先ごろ、本にまとめられて出版されました。読んでみた感想は、なるほどということばかりでしたね。皆さんにもご紹介します。

【兵法書・戦国策】軍師の術策は人の心を読むことに尽きる【勝利】

中国の兵法書にはさまざまなものがあります。戦国策もそのうちの1冊です。さまざまな戦いで繰り広げられた戦いの様子を裏側から描写しています。人間の心理をきちんと知らなければ、軍師にはなれなかったのです。
学び

【生き残れる小論文】最後の段階まで選考に残る文章を書けば勝てる

生き残るための小論文を書くにはどうしたらいいのでしょうか。無鉄砲に書いても採点者に評価されることはありません。そこには秘訣があるはずです。最も大切なのは、どこかで読んだようだという既視感をあたえないことです。一般論はダメですね。
学び

【小論文の定型】このパターンにあわせて書けば誰でも合格答案をゲット

小論文には一定の型があります。それを守ればほぼ小論文らしい文章になります。最初は慣れていないので、上手くいかないかもしれません。しかし何度も繰り返しているうちに、ポイントがきちんと見えるようになっていきます。

【玉勝間・本居宣長】師の説になづまざることの中で最も言いたかったのは

本居宣長は日本を代表する国学者です。彼の随想集に『玉勝間』があります。この本は長い間の研究生活の中で、感じたこと、考えたことを自由に綴ったものです。特に自分の師の学説になじめない時、どうすればいいのかについて、言及しています。

【林京子・空き缶】原爆の持つ怖しさを日常の中で深く静かに綴った小説

林京子の『空き缶』は大変重い小説です。しかし悲惨な様子を描くのではなく、日常の中にある原爆のもたらす悲劇を書き込んでいます。卒業した学校が取り壊しになるので、最後の見学に出かける話です。記憶の断片にあらわれる怖さを実感してください。

【漢文・日記故事】村の裕福な家の娘婿になった男の善行【死後は神に】

中国の古い本『日記故事』から有名な話を1つ紹介します。村の裕福な家の娘婿になった男の話です。かれはその財産をなんとかその家の直系の1人息子につがせるため、あらゆる努力をします。それが無事にうまくいった後、神になったのです。
学び

【文章の神技】助詞の「が」は逆説のみで使い、「という」は極力排除せよ

小論文を書いていると、文章を書くのは本当に難しいとしみじみ感じます。その1つが接続助詞の「が」です。単純な接続の「が」を使うと文章が長くなり、冗長になります。その他、「という」「こと」「もの」などもつい使ってしまいがちです。

【漢文・説苑】王に琴を投げつけた楽師の真意はどこにあったか【忖度】

漢時代の儒者が書いた本を読みます。『説苑』(ぜいえん)です。偉人や文人たちの話がたくさん載っています。大きく学んだ人間は行動もスケールが大きいです。それを理解する王の存在もここではクローズアップされています。
落語

【円楽一門のこれから】三遊亭円丈の著書『御乱心』を再度熟読した

落語の世界は誰を真打にするのかというのが大きな問題です。この決定をめぐって、過去に何度も内紛がありました。その中でも大きなのが、圓生の協会脱退です。大量真打に反対して、自分の弟子を引き連れ、さらに幹部までに声をかけたのです。