【生成系AIの未来】人類はすでにルビコン川を渡ってしまったのか

学び

生成系AI

みなさん、こんにちは。

元都立高校国語科教師、すい喬です。

昨日、chatGPTの話を書きました。

今日のニュースにもたくさん、関連の記事が載っていますね。

東京大学は4月3日に対話型AI「ChatGPT」や作画AI「Midjourney」などの生成系AIについて新しい見解を表明したということです。

あまりにも問題が多いというなのでしょう。

変革の予兆は、原子力やコンピューターの登場に似ています

使ってみた人はその回答の内容に驚いたことと思います。

昨日の記事にも気具体例をいくつか取り上げました。

この数か月で人類はもうすでにルビコン川を渡ってしまったのかもしれないという表現はうまいと感じました。

実感がありますね。

利用禁止の措置をとろうとしている国もあります。

日本でも年齢制限をかけるという話が既に出ています。

生成系AIを有害な存在であるとして、利用禁止するのはある意味で簡単です。

イタリアや、アメリカのやり方で問題は解決しそうもないのです。

AIは喩えていえば、アメーバー状に発展する生成系の要素を持っています。

それまでの栄養素を食べて、さらに自らの力で成長していくのです。

あらゆるデータを食い尽くしながら、さこに新たな世界を構築する。

実に不気味な存在です。

一度、この営みが始まったら、停止することはありません。

個人情報も、国家秘密でさえも、その中に飲み込んでいきます。

気持ちが悪いというようなレベルではありません。

仮に開発を禁止したとしましょう。

その先はどうなるか。

当然、地下に潜るでしょうね。

秘密裏に開発が進行する可能性が増します。

BITcoinについてはよく知りませんが、感覚としては似ているかもしれません。

実態が見えないだけに、どこを押さえたらいいのか、よくわからないのです。

学術の世界

学問の世界も当然変化するはずです。

いや、せざるを得ないといった方がいいでしょう。

大学では既に、対策を講じなくてはならない段階に来ています。

極端な話、学生の卒論のレベルなら、なんとか防げるかもしれません。

対抗措置として、生成系AIで使われる語句の並び方などを用心深く抽出していけば、対応するソフトも開発できないことはないからです。

それでも厄介なことはいうまでもありません。

いくら防御システムを組み立てても、次の瞬間にスルリと抜けられてしまう可能性があります。

AIがあらゆるテーマに対応してくるからです。

横丁のご隠居なら知らないこともあるでしょう。

しかしこの類いのAIボットは、知ったかぶりをすることに慣れた隠居老人よりもたちが悪いのです

どんなことにも首をつっこんで、一定の論理を吐き出します。

もちろん、それがつねに正確なものであるかどうかはわかりません。

彼らがしたたかなのは、それが多くの賛同を得ないと知った時、すぐに別の論理を構築する術を知っていることです。

これを学術論文のレベルまで広げていけば、当然、学問の世界にも大きな変化が訪れるに違いありません。

言葉を組み立てるのは大変な労力を必要とします。

しかしそれを全くしないか、あるいは最低限のパワーで、全体の色調を整えることができます。

これは想像以上に怖ろしいことです。

AIのしたたかさ

アメーバーはその内部に以前のエネルギーや論理を蓄え、次々と成長していきます。

その未来がどのようになるのかは、全くわかりません。

当然、シンギュラリティへの予感が近くにあります。

人類はこれからどこへ行くのか。

仮想的な戦争ならば、なんとかしのいでこられた人間も、いよいよ彼らの軍門に下らなければならない時がくるかもしれません。

生成系AIの開発にはこの数年で、相当な規制がかけられると思われます。

国家単位での枠を必要とするでしょう。

しかし話は単純ではありません。

核開発をみれば、それは明らかです。

核拡散の怖れは、毎年現実のものとなっています。

ICBMを持つことで、発言権が増すことを知ってしまった国家は、この試みをやめようとはしません。

それと同じことが、このAIボットにも起こるでしょう。

今年のある大学の入試小論文の問題には「あなたが不条理であると考えたことを1つ書き、それについてまとめなさい」という問題がありました。

試みにchatGPTを使ってみたら、どのような回答が出てくるのでしょうか。

興味はつきませんね。

まさにAIの存在そのものが、不条理の極限値かもしれません。

人間の周囲から集合の要素を広げていった時、そこに何が現れるのか。

多くの大学は問題を抱えてしまいました。

ビジネス分野では

これは学問の世界だけの話ではありません。

ビジネス分野においても、日々の活動をどのように効率的に進めればいいのかについて、人々は悩んでいます。

そこに明るい光を与えるのか。

あるいは奈落の底に落とすのか。

問題は複雑さを増しています。

小論文の新たなテーマとして、生成系AIはここ数か月で、急速にクローズアップされてきました。

昨年の11月に出現したばかりなのです。

いわばニューフェイスです。

しかし恐るべき底力を持っています。

geralt / Pixabay

この新しい開発ボットについて、あなたもさらに知見をひろげてください。

便利なものができたというようなレベルで捉えてはいけません。

明らかに両刃の剣となりつつあるのです。

生成系AIがもたらす様々な社会の変化を、読み解かなくてはならないのです。

この技術を新しい技術や法制度や社会・経済システムなどにどう利用し、新機軸を見出していくべきか。

問題は山積しています。

これからもマスコミには連日のように、関係の記事が登場します。

絶対に目を離さないでください。

今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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