【小論文の採点】ほとんどの答案はどんぐりの背比べ【差はわずか】

学び

小論文の採点

みなさん、こんにちは。

元都立高校国語科教師、すい喬です。

今回は小論文の採点の話です。

ずっと試験の答案を見続けてきました。

毎年のことながら、ちょっと憂鬱になります。

なんといっても文章を読むのは重労働ですからね。

朝から答案を全部読むのです。

想像してください。

小論文の採点は大変に難しいのです。

自分の審美眼との戦いでもあります。

基準はどこにも書いてありません。

まさに受験生との真剣勝負です。

基本的に個人の感想だけで終わるものは合格答案にはなりません。

pixel2013 / Pixabay

つまり具体的な提案が常に要求されるのです。

どうすればいいのか、その方法論が書いてないものは評価が下がります。

知識だけを振り回したものもダメです。

そんなことはわかっています。

そのうえで、あなたならどうしたいのか、どうすることが可能なのかを考えてほしいのです。

簡単に要求された内容を、論理的に組み合わせて書くのは容易ではありません。

どうしても過去に読んだ記事や本などの内容を繰り返してしまいがちです。

もっとひどいケースは課題文の内容を繰り返してしまうことです。

これは最悪のパターンですね。

採点は減点法

採点は基本的に減点法のケースが多いです。

たとえば100点を持つとしましょう。

観点別の採点をします。

4つに分けたケースでは次のようです。

論理力、文章力、構成力、理解力などに分けます。

項目については、学校ごとに微妙に違います。

その高校や、大学を何を重視しているかによって自ずと差があります。

いずれにしても、いくつものジャンルに分けて全体から引いていくのです。

25点ずつを4つに分ければ、わかりやすいですね。

その合計点がどの段階にあるかでAからD の段階をつけていきます。

ではどのレベルの答案が合格するのでしょうか。

基本的にはAとBでしょうね。

その年によってAだけで足りてしまう時もあるでしょう。

あるいはBの上レベルで切れることもあるかと考えられます。

どんな文章がいいのか。

これは文章を少し読むとすぐにわかります。

一読して内容が一気に頭に入ってくる文章は文句なくいいです。

しかし、この類の答案はそれほど多くありません。

誰が読んでも高い得点を得られる文章を書ける人は、ごく稀なのです。

文字もていねいです。

他人に読んでもらうということが念頭にあるからなのでしょう。

読んでいても気持ちがいいです。

明らかに自分の文章をきちんと持っている受験生です。

国語力

国語力が確実に身についている人の文章は、読み始めた瞬間からわかります。

語彙が豊富なのです。

長い文章をけっして書きません。

一文一義主義を守っています。

さらにいえぱ、過大に自己評価をすることもありません。

何ができて何ができないのかをきちんと認識しているのです。

将来像を含めてこれから勉強したいことの内容も把握しています。

文章を短く要約する方法も心得ているのです。

課題文のポイントをつかむ視点が鋭いです。

キーワードを上手に使いこなします。

voltamax / Pixabay

近年、大学は論文やレポートをきちんとまとめられる学生を求めています。

筆力がかなり落ちているのです。

文章がきちんと書けるということは、それだけで相当なアドバンテージを得ています。

大学としては欲しい人材です。

要約していえば、国語力のある学生ということになります。

言葉の量である程度、判別がつくと書きました。

それだけではありません。

問題解決マインドを持っているのです。

とにかく一生懸命考えようとします。

知識や記憶だけで解答をまとめるような勉強をしていません。

問題ごとに、何が最善の解決方法なのかを検討しています。

その様子がことばを通して見えてくるのです。

必ず自分ならこうして解決したいという論じ方をします。

具体例

小論文はそこに提示された問題をどの角度から解決すればいいのかを論じる文章のことです。

ただの感想文とは明らかに違います。

具体的に1つのテーマを考えてみましょう。

ここ数年続けて出題されているSDGsの問題はどうですか。

2030年まで解決すると 国連の議決は言っています。

どこまで可能でしょうか。

地球温暖化について多くの人が問題意識を持っているのは誰もが知っています。

環境が大きく変化したことでデメリットばかりが大きく論じられています。

ロシアのウクライナ侵攻がもたらした大きな問題は、食料とエネルギーです。

特に日本では石炭と液化天然ガスの不足が不安視されています。

価格が2倍以上に高騰し、他にエネルギー源を探さなくてはなりません。

再生可能エネルギーだけでは足りないのです。

そこへ忽然と再び湧きあがってきたのが、原発の新設です。

二酸化炭素を空中に吐き出さないという意味では、地球温暖化の救世主かもしれません。

しかし単純に容認していいものかどうか。

原発の再稼働にも多くの問題が残されています。

福島原発の解体作業にも時間と莫大な費用がかかっています。

この時期に新しい原発を作ることの意味はどうなのか。

単純に危ないからダメだといったような感情論ではすみません。

円安が進行しています。

さらに資源を持つ国は外国に対して、輸出を渋っています。

あなたなら、この難局をどう乗り切りますか。

書ける人は書いてみてください。

それでも反対だというレベルも当然あります。

あるいは新設もやむを得ないという態度も可能です。

いい加減な感情論でまとめてはいけません。

あなたの言葉で、ここまで考えたという痕跡を残してください。

それが合格答案への近道なのです。

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今回も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

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