落語

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【落語・星野屋】男と女の騙し合いはどちらに軍配があがったのか【壮絶】

落語にはさまざまなバリエーションの噺があります。今回は男と女の騙し合いです。「星野屋」という元々は上方の噺です。男と女が死力をつくして、騙し合うとどのようなことが起こるのかという、とんでもない落語です。
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【畏饅頭】落語には人間心理のアヤが満ち溢れている【まんじゅうこわい】

落語「まんじゅうこわい」の原話をご紹介します。高校で習う漢文の中にあるのです。人間の真理を巧みに描いた秀逸な話です。騙された連中がいかにも人のいい人間にみえてきます。最後のオチもすばらしいですね。

【落語の国の精神分析】東大入試に登場した落語関連の難解な評論はコレ

落語に関係した本というのは、だいたい噺家の聞き書きが大半です。しかしかつて東大の国語の入試問題に出た評論は、全く違う趣向のものでした。精神分析学者が、落語という素材を使って、噺家の精神のありようを分析したものだったのです。
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【人情噺・百年目】旦那と番頭の落語には大人の器量と面白味がたっぷり

人情噺にはさまざまなものがあります。今回紹介する「百年目」は数ある心情噺のなかでも、難しいですね。軽い気持ちでチャレンジすると、大やけどをします。人間が描けないと、この種の噺はできません。一度はチャレンジしてみたいものですね。
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【落語・若旦那】道楽者の噺には人間臭く楽しいのがいっぱい【船徳】

若旦那を扱った落語にはたくさんのジャンルがあります。だいたい道楽の果てに身を亡ぼすということになります。しかし噺の方はそこまではいきません。その途中からとんでもない方向へ行って、失敗をするというバターンばかりなのです。
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【落語・いたりきたり】人の世は相対的なものだという桂枝雀の爆笑噺

桂枝雀の爆笑噺「いたりきたり」を紹介します。この落語は枝雀が自分で作ったものです。世の中は全て相対的なものであるという、彼の認識を元にしています。今も弟子たちが演じていすので、チャンスがあったらきいてみてください。
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【甚五郎噺】聞き終わってから心地よくなるのは名人や匠の逸話です

左甚五郎をご存知ですか。江戸時代の彫物師です。名人といわれ、日光東照宮の眠り猫などが最も有名です。彼の生きざまを描いた落語がたくさんあります。有名なものをここではいくつか紹介します。チャンスがあったら聞いてみて下さい。
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【落語と演劇】圧倒的な想像力に訴える熱い言葉の芸【一人芝居との違い】

落語と演劇の違いは何か。特に一人芝居との間にあるものは何であるのか。それを考えていこうというのが、このテーマです。落語はどこまでいっても1人です。効果音も証明もありません。それでも聞く人に、イメージを想像させます。その基本は言葉なのです。
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【ちはやふる】誰もが知っているだけにすごく難しい定番の落語はコレ

「ちはやふる」といえば、誰もがコミックを思い出すでしょう。実はそのもとになったのが落語の「千早振る」なのです。有名な百人一首の意味を無理にこじつけてしまう先生の解釈に楽しさがあります。しかしこれほどに難しい噺もないのです。
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【タイパ社会の笑い】落語の持つ時間感覚がたまらなく心地良いワケ

タイパの時代になりました。今まではコスパだけで済んだのです。これからはタイムマネージメントをどこまで効率的に行うのかということが、大きなテーマです。最近の漫才は10秒に1回は笑わせないと、人気が出ないのだとか。大変な世の中になりました。
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【師匠と弟子・落語】日本の芸能に宿る不思議な血縁の世界【破門】

日本の伝統芸能には複雑な師匠と弟子の関係があります。1度入門すると、その関係は一生繋がります。自分から廃業しない限り、ずっとついてまわるのです。落語の世界もまさにそれです。スカウトされて入る世界ではないので、最後は破門という形もあります。
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【落語・転失気】知ったかぶりをする人間を笑いにした含蓄ある前座噺

「転失気」という落語を御存知でしょうか。「てんしき」と読みます。昔の中国の医書に出てくる言葉で「おなら」のことをいいます。しかし知ったかぶりをして答えたために、とんだ笑い話になってしまうのです。含蓄のある噺です。
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【落語・黄金餅】人間の持つ不道徳や業のオーラを全身で感じる怖い噺

人間の持つ不可解な部分をあぶりだした落語があります。それが黄金餅です。こんなことが落語になるのかというくらい、凄惨な噺です。それをサラリとやってのけるところが、芸でしょうか。立川談志はそれをやってのけました。1度きいてみてください。
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【落語・ことばあそび】日本語の持つ音の魅力を堪能【人気3演目】

日本語は実に面白い構造を持っています。同じ音で意味が全く違う表現ができるのです。そういった特性を持つ言葉を主題にして落語があります。「しの字嫌い」「ん回し」「山号寺号」がそれです。ちょっと声に出してみてください。楽しいですよ。
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【野ざらし】1人で狂気と妄想に駆られて骨を釣るという不思議な落語

野ざらしは楽しい噺です。しかし1人で妄想に駆られるという状況が自然なものに見えないと、うまくいきません。そこが最も難しいところてす。一緒に登場人物と遊ぶくらいのこころのゆとりが必要でしょうね。

【コミュニケーション力と沈黙】発信力の確かさが人間的な魅力の核

齋藤孝の新書『コミュニケーション力』は興味深い本です。人間はつねに発信力を求められているのです。特に今日のようなグローバル社会においては自分をどう表現するのかということは大きな意味を持ちます。同時に沈黙が大切なことは言うまでもありません。