【馬ぶねの人・大和物語】男が結局元の妻のもとに帰ったワケ【歌徳】

『大和物語』は日本を代表する歌物語です。その中に「馬ぶねの妻」という話があります。男が新しい妻を持ってから、前の妻とくらしていた時の家財道具を全部運んでしまったのです。たったひとつ残された馬ぶねを使いの者が取りに来た時、彼女は歌をうたいます。

【盲亀浮木・今鏡】人がこの世に生まれることの不思議こそがラビリンス

盲亀浮木という言葉を知っていますか。仏教の経典からとった表現です。盲目の亀が大海に浮かんだ木につかまることの困難さを示したものです。それだけに木につかまった時の幸福度を想像してみてください。『今鏡』に所収されています。
ノート

【ノートPCのテカリ】永遠の悩みを解決したのはこの方法1択だけだった

本当にノートPCのテカリは嫌です。なんとなく古臭くなってしまったようで、がっかりします。そこであらゆる手段をつくそうとしてみたものの、有効な方法がありません。最後にたどり着いたのがこれです。ただし自己責任でお願いしますね。要注意ですよ。
ノート

【能・羽衣】月へ帰るために羽衣を着て舞う天女の美しさに心がしびれる

能を実際に見る機会というのはあまりないものです。しかし能楽堂の静けさの中で鑑賞すると、その味わいは格別のものがあります。特に人気のある作品は見ておくべきですね。舞いの美しさは絶品です。面をつけて踊るときの様子を味わってください。

【讃岐典侍日記】先帝への慕情と幼い天皇に仕える女官の複雑な心情とは

『讃岐典侍日記』を読んだことがありますか。教科書には載っていません。しかしそこには当時の女性のおかれていた立場が仄見えてきます。寵愛してくれた堀川天皇が崩御し、その子供である新帝の世話をしなくてはならなくなりました。その過酷な運命とは。
ノート

【ハラスメント社会】SNSの蔓延で人間関係はカオス化し自家中毒に突入

コンプライアンスという言葉をよく聞きますね。社会的規範という意味です。人として、してならないということです。しかし違反はあとを絶ちません。なぜか。そこにうまみがあるからです。それと同じようにハラスメントもやみません。なせなのでしょうか。

【十八史略・文帝編】駐屯地に赴いた天子を将軍たちはどのように出迎えたのか

『十八史略』は実によく書かれた歴史書です。この中には今でも参考になる史実がたくさんでてきます。周亜父将軍の話などは、軍律の在り方を実にみごとに描き出しています。じっくりと読んでみてください。
小論文

再考・「ですます調」と「である調」小論文の文体は論理的であるべしという鉄則

小論文の文体についてもう一度考えます。基本的にはどのような形でもいいのです。しかし論理性を重視する文の場合、やはり「である調」のほうが、よりふさわしいと思われます。全体に断定が多く使われ、ひきしまった印象を受けるのです。

【撰集抄】仏道修行に徹した増賀上人は名利を求めるのを避けたけれど

仏の道に生きるためには、何をすればいいのか。一番はあらゆる名誉と利益を離れるということが、いちばん大切です。しかしそれを実行しようとすると、大変に困難だという話です。実際にあった話をもとにしているだけに、リアリティがありますね。
小論文

【小論文・持続可能性】共同体が壊れたあと私たちに残された実現可能な福祉は

共同体が崩れ去った後、私たちはどのようにして持続可能な社会福祉を実行していけばいいのでしようか。かつてのように、ただ予算をばらまくだけの福祉では、誰もが幸せにはなれません。お金以上に多くの人が幸福感を持つことができるものはあるのでしょうか。
学び

【リスク社会】真水がわずか2.5%しかないという地球の現実に未来はあるのか

私たちの命は「水」からできています。真水がなければ、生きていけないのです。しかし、地球上にある水の量は限られています。実はほとんどが海水なのです。少ない淡水をどう利用して、大切にしていかなければならないのか。考えてみましょう。

【女生徒・太宰治】少女の不安を巧みに表現したお得意の自意識日記【怖い】

太宰治の小説『女生徒』はなかなかユニークな作品です。1日の朝から夜までを日記風にまとめてあるのです。全編にわたって、1人の女生徒の自意識をそのまま、言葉でまとめ切っているのです。自己愛の中身をのぞいてみましょう。

【54字の原稿用紙】自分だけの物語として呟かれた愉楽の時が公開され

『54字の物語』という本はユニークですね。新しい巻がでるたびに増刷を重ねています。何が面白いのか。誰にでもチャレンジすることができます。そこに自分の世界を織り込むことが可能なのです。さらに出版もされるとなれば、乃しいに違いありません。
学び

【教育格差】少子化の問題をつきつめると日本はどこへいくのか予測不能

少子化の問題は日本が抱えている大きな課題です。その原因はどこにあるのか。一言では説明できません。女性の社会進出にともなう晩婚化なども理由の1つでしょう。しかしそれ以上に問題なのは、教育費の高騰なのです。
ノート

【落語・千両みかんと勝者の呪い】モノの価値は需要と供給という論理の奴隷

「千両みかん」という落語があります。たった1粒のみかんが千両もしたなんてと思いますが、真夏にどうしても食べたかった人にとっては、それだけの価値があったのです。冷蔵設備もなにもない時代の話ですかね。そこから経済のしくみを考えます。

【史記】孔門十哲のうち両雄・子貢と子路の個性の違いは徳力にあった

孔子の弟子は多士済々です。その中で最も有名なのは子貢と子路です。2人はどういう性格の人だったのでしょうか。その違いについて、『史記』の中で司馬遷は詳しく論じています。ぜひ、じっくりと読んでみましょう。