【リスク社会】真水はわずか2.5%しかないという地球の現実を考える

学び

リスク社会

みなさん、こんにちは。

元都立高校国語科教師、すい喬です。

今回は小論文のテーマを考えます。

内容はずばり「リスク」です。

地球はあらゆる危機に満ちています。

SDGsの課題を考えてみただけで、解決への糸口がすぐにはみえてきません。

人口、飢餓、戦争、気候変動。

あらゆるリスクが私たちを取り巻いているのです。

その中で最も基本的な命題といったら「生命」そのものでしょう。

どのようにしたら、安全で健康的な日常を送ることができるのか。

これほど、根本的で難しい問題はありません。

今回はテーマをしぼりながら、具体的な数字をあげて考えてみましょう。

電気やガスと並ぶ生活インフラの代表といえば、まず「水」ですね。

地球は「水の惑星」と呼ばれてきました。

ところが、よく調べてみると、人間が日常生活のために使っている水はほんのわずかなものでしかないのです。

そのことを数字で示している文章をみつけました。

経営戦略コンサルタントの夫馬賢治氏の文章です。

『データでわかる2030年地球のすがた』というのがそのタイトルです。

読んでいるだけで、地球の資源の基本である「水」がどういう役割を果たしているのかが、はっきりとわかります。

読んでいると、少し恐ろしくなります。

基本的な数字の出てくる箇所を少し引用します。

真水はわずか2.5%

地球上に存在している水の量は約14億立方キロメートル、そのうち人間が、生活や産業のために取水している量は年間4千立方キロしかない。

取水量は1950年には1400立方キロで、70年間で3倍になろうとしているが、総量の14億立方キロメートルと比べると、私たちが使用している量は微々たるものに思える。

しかし、この考え方には大きな落とし穴がある。

残念ながら地球上には、私たちが必要としている「真水」が非常に少ない。

地球の14億立方キロの水のうち、97.5%は海水で、人類はこのままの状態では水資源として利用することができない。

人類が水資源として活用できる淡水は、残りの2.5%にあたる3500万立方キロしかない。

さらに淡水のうち、1.7%は南極や氷河、万年雪など活用困難な状態にあり、0.8%弱は地下水の状態で地中にある。

それらを除いて人類が取水しやすい河川や湖沼等にある水は、地球の水全体のわずか0.01%、10万立方キロしかない。

もちろん、私たちは地下水を汲み上げ、海水を科学的技術で淡水化してもいるのだが、取水を毎年4千立方キロしているということは、真水をかなり有効利用しているということになる。

年間4千立方キロの内訳は、農業用水が約70%と圧倒的に多く、工業用水が19%、生活用水が12%となっている。

特に農業が盛んな南アジアでは農業用水が90%と高く、逆に先進国では工業用水の割合が高くなる。(中略)

真水利用率が高いほど、社会は水に対して脆弱である。

少し降水量が減少しただけで、節水を強いられたり、ひどい場合には断水になったりすることもある。

そのため、真水利用率が高いことを「水ストレス」ともいう。

では、世界各地域の水ストレスは2040年ごろにはどうなっているだろうか。

水ストレスが高くなった地域では、取水量を減らしながら社会を維持するために、水の消費効率を上げたり、廃水を浄化したりして、再利用することが重要となる。

そうしなければ、強制節水や断水のリスクが生じてしまう。

設問

ここまで読んで、最初にするべきことは、要約です。

400字程度にまとめる試みをしてください。

その次が、あなたの考えを示す800字の小論文です。

今後、水というものをどう考え、守っていいくのか。

そのためにしなくてはならないこととは何かといった設問が用意されます。

このタイプの小論文には、グラフなどが掲載されることも多いです。

地図と一緒に、どの地域のリスクが最も高いのかという分布を示したものが示されるのです。

さらに10年後、20年後の予想図も添付されます。

あるいは地球の水の分布割合なども数字で示される可能性もあります。

海水が97.5%、淡水が2.5%という数字にも驚かされますが、さらにその淡水の内訳が氷河1.7%、地下水0.8%、その他0.01%というのには愕然としますね。

地域的にみると、特に中国、インド、メキシコ、南アフリカはこれからも人口の増加が見込まれます。

工業化も進み、水がますます必要になる地域であることは間違いありません。

水資源が足りなくなることで、工業の発展や経済成長の制約条件になることが懸念されます。

一方の農業大国、アメリカ、フランス、オランダ、ウクライナ、タイ、ベトナムなどは取水量は多いものの、現在は水そのものに余裕があります。

ところがこれが20年後となると図式は大きく変化するのです。

国でいえば、メキシコ、北アフリカ、中東、中央アジア、中国北部、モンゴル、フィリピン、スリランカ、オーストラリアなどで、水に対するストレス強度が増します。

それは国内においても同様です。

特に東京都西部、埼玉県東部、横浜、川崎などは人口の集中とあわせて、問題は複雑になりつつあります。

これだけの資料を元にして、何が書けるのか。

当然、「きれいな水」というSDGsのテーマとも絡んできます。

800字でまとめてみてください。

どこから書きますか。

なにが可能なのか

リスクという表現を誰もがよく使います。

それを最小限にするための「リスクヘッジ」などという表現もあります。

元々少ない真水をどう使うのか。

あるいは海水の淡水化に挑むのか。

資源が枯渇しそうな国はどう生きていけばいいのか。

工業化の基礎は「水」の確保に尽きるということの説明をどうするか。

きれいな水が飲めない途上国の人々の生活の実態について書くことも可能です。

それと同時に、温暖化の危機の中で、地球の環境が大きく変わり、以前よりも雪が降らなくなり、氷河が溶けつつある事実も確実におさえておかなければなりません。

食料の増産のためには、当然、水が必要です。

その確保をどうすればいいのか。

bella67 / Pixabay

どの視点から書いても、800字程度はすぐに埋まるでしょう。

小論文は自分の視点がいかに正確であるかを示す場です。

いくつものテーマをばらばらに書いただけでは、評価が高くはなりません。

今回の内容をあなたなりに整理してみてください。

何ができますか。

何ができませんか。

どうしたら少しでも今の状況からよくすることが可能でしょうか。

ポイントはいくつも書きました。

小論文で数字を羅列してはいけません。

1つか2つの数字だけで十分です。

そこから内容を広げてください。

自分で考えまとめることです。

それ以外に上手になる方法はありません。

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できたら、先生にみてもらいましょう。

今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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