小論文

【小論文Tips】問題を探しだすという行為の中に解答への糸口がある

問題を作ることと、解くことは表裏一体です。本当に力のある人はどちらもできるのです。むしろ、問題のありかを発見する能力がなければ、解くことは難しいと言った方がいいかもしれません。都立西高校に出された過去問を考えてみました。
学び

【実在論と唯名論】永遠の論争の原点はであることとすることの違いだ

実在論と唯名論との違いをきちんと認識するのは、かなり難しいです。どちらが真実なのかというのは、今でも論争されています。しかし近代になるにつれ、唯名論の方がやや優勢になってきました。現実的にどこまでやれるのかというのがポイントです。

【平家物語・木曽の最期】義仲の叫びと悲しみが切ない【巴への愛】

『平家物語』の中でもよく読まれる木曽義仲の最期のシーンです。朝日将軍と呼ばれ、権力を一時期は握ったものの、長くは続きませんでした。やがて合戦が続き、ついにはその命を失う時がきたのです。戦さの様子を読んでみてください。

【山月記・中島敦】臆病な自尊心と尊大な羞恥心のゆえ虎になった男の話

中島敦の小説『山月記』は必ず高校で習う小説てす。人間ならば誰でもが持つプライドが邪魔をして、素直になれないということがあります。その故についに仕事をやめ、詩人になろうとしました。しかし挫折し、やがて虎に変身してしまうのです。
小論文

【小論文のヒント】特異点を発見しキーワードを書き込めば文章に命が

小論文を書く時は何に注意をすればいいのでしょうか。基本は主語と述語の対応です。それができれば、そうとう程度文意が伝わります。残りは語彙です。これは真剣に自分の懐に1つずつしまっていくことてす。さらなる基本は特異点の発見なのです。

【赤い繭・安部公房】非在の証明にこれほど真剣な主人公は皆無だった

安倍公房の小説はどれも存在の本質に迫ろうとする難解なものです。しかし理解できないのかと言われると、そんなことはありません。どれも大変に面白いのです。それは戯曲も同じです。見た後、その世界で立ち止まらざるを得ないものばかりです。

【平家物語・祇園精舎】滅びの美をここまで感動的に描いた古典はない

平家物語はすばらしい歴史書です。一族が隆盛を誇り、やがて滅びいくという話は日本人の感性に合うのでしようね。特に滅んでいくものは美しいと感じる意識が無常観とあわさると、みごとなものになります。是非、声に出して読んでみてください。
ノート

【漂流】見たい情報と信じたい物語の間を人は今日も彷徨い続けるのか

ネット情報社会をどう生き行くのか。難しい問題ですね。人は見たい情報と信じたい物語の間を毎日彷徨いながら生きているのかもしれません。アルゴリズムの網をすり抜けて、どこまで真実に辿り着けるのでしょうか。
ノート

際限のない欲望を無理に作り出すことの空しさだけが地に溢れる現代

新しい商品が次々と生まれ、現代の人間はつねに欲望に駆られるシステムの中に投げ込まれています。本当に必要なのか。本当に欲しいのか。それさえもがわからなくなるような日常を過ごしているのです。これからの時代をどう生きていけばいいのでしょうか。
ノート

【神話の世紀】日常から消えてなくなりつつあるもの【一人称の死】

今の日本人はどのような日常を過ごしているのでしょうか。神話が失われて久しいような気がします。人の死が遠いものになりました。自然科学に頼りすぎて、宗教性も消えつつあります。これからどのような時代がやってくるのか。誰にもわかりません。
ノート

【師匠と弟子・落語】日本の芸能に宿る不思議な血縁の世界【破門】

日本の伝統芸能には複雑な師匠と弟子の関係があります。1度入門すると、その関係は一生繋がります。自分から廃業しない限り、ずっとついてまわるのです。落語の世界もまさにそれです。スカウトされて入る世界ではないので、最後は破門という形もあります。

【静縁のこけ歌・無名抄】過ぎたるは及ばざるが如しとは【鴨長明】

鴨長明の著書『無名抄』は中世の歌論書としてよく知られています。その中にある歌を作った高僧の話があります。自分ではいい歌だと思ったものの、批判され、どうにも納得できずに、他の歌人にみてもらいました。その結果どうなったのでしょうか。
学び

【話を複雑にすることの効用・内田樹】逆説の効果をねらった思考法

普通、人間は話をより具体的でわかりやすく噛み砕こうとします。しかし筆者の論点は全くそま逆なのです。自分の主張にはある程度の誤りがあるだろうと考える人たちが数人集まって話をすれば、より本質的な解決への糸口が見えるというものです。

【漢文・世説新語】人生の達観した生き方を一兵卒から学ぶ【身の丈】

『世説新語』という本をご存知ですか。高校の漢文の授業でも習います。今回はその中でもよく取り上げられるある兵士の話です。命を狙われている人を助けるために、お酒を飲み、酔っ払ったフリをして、わざとここにお尋ね者がいると叫んだのです。その結末は。

【先哲叢談・儒者伝】君子の心構えを説いた伊藤仁斎のスケールの大きさ

先哲叢談という儒者伝について勉強しましょう。あまり高校でも扱うことはありません。ここでは伊藤仁斎を批判する態度について書かれています。その時、批判された仁斎は大きな心のまま、動揺もせず反論もしませんでした。
小論文

【小論文】大学教育と企業との間には大きな断絶が【日本型雇用】

日本型の雇用は世界標準からみるとかなり偏ったものです。その内容を分析していくと、かつての一括採用、終身雇用に大きな意味を見出せます。しかし世界標準は明らかに変化しています。その環境の中で、大学や企業はどうすればいいのでしょうか。