【小論文・とにかく書く】新聞の社会・文化・家庭欄を読み語彙力UP

学び

とにかく書くしかない

みなさん、こんにちは。

元都立高校国語科教師、すい喬です。

今回は小論文をうまく書けるようになるための秘訣について考えましょう。

小論文は短いとはいえ、1つの論理的な文章です。

最後まできちんと筋が通っていなければなりません。

自分の中だけで論点が一貫していますというだけでは全くダメです。

社会の基本的な考え方に照らして問題がないというところまで絞り込むことが大切なのです。

それほど簡単じゃありません。

やってみるとわかりますが、つらいです。

坂道を登っていくような気分に似ています。

汗がダラダラ出てきます。

それでも頑張らなければなりません。

しかしどれだけ知識を仕入れたにしても実際に文章を書いてみないことにはNGです。

ここが小論文の1番つらいところです。

そろそろ書けるだろうと思って始めてはみたものの、どこに向かっているのか自分でもわからなくなることがしばしばあります。

どうしたらいいのでしょうか。

方法はいくつもありません。

1番いい方法はたった1つだけ。

それでも書いてみることです。

とにかく始めてみなくては話になりません。

どんなスポーツでもそうですね。

プロの選手の華麗な姿をみていると、同じ人間でもこんなになれるのかと感心してしまいます。

センスと努力

しかし元々センスのある人が人一倍練習した結果なのです。

並外れた運動能力を持った人たちの努力の賜物です。

練習方法は本を読めばある程度書いてあります。

教えてくれる人もいるでしょう。

しかし続けるのは大変です。

水のあるところまでつれて行ってもらっても最後に飲むのは自分だということです

さらに自分自身をそこまで駆り立てるのはもっと容易ではありません。

とにかくがむしゃらにやってみるしかありません。

理屈は後からついてきます。

そんなことを言われてもうまくいくワケがないと思っている人もいるでしょうね。

確かにそうかもしれません。

しかし今日始めれば明日始めようとする人間より、確実に1日分の経験を積んだことになるのです。

やり始めてみるとわかりますが、次第にコツが見えてきます。

自分が意識していなかった考えに突き当たることもあります。

急に視界が開けることがあるのです。

文章を書くことの楽しみはまさにここにあります。

一皮剥けるという表現がまさにピッタリかもしれません。

これは書いてみないと絶対に体験できないことです。

こんなことを自分は考えていたのかという驚きが突然やってきます。

そこから文章が一気に進むということがあるのです。

最初は時間もかかります。

800字書くのは本当に苦しいのです。

手が止まる

書き出しだけはスムーズにいったものの、途中で手が止まってしまいます。

どこに向けてテーマをまとめたらいいのかがわからなくなってしまうのです。

いわゆるローストと呼ばれる症状です。

そうならないために、最初に方向性をある程度決めて進む必要があります。

キーワードを十分に理解して、論点を整理してください。

小論文のテーマは多様です。

そのための知識をどのように蓄積していけばいいのでしょうか。

方法はそれほどにはありません。

そのうちの1つが新聞に頼ることです。

最良の方法です。

時代は確かにネットに移行しています。

しかし新聞の本当の威力は校閲にあります。

知っていますか。

MichaelGaida / Pixabay

事実関係を正確に捉えようとする意識はネットとは違います。

そのために割くエネルギーも並々のものではありません。

政治、経済欄から入試用の問題が出るということはあまり多くはないのです。

1番よく出るのは「家庭」「文化」「社会」のジャンルからです。

高齢化、ジェンダー、教育、医療の問題、外国人労働者、格差、夫婦別姓など、いくらでもテーマがあります。

少しずつでいいですから、毎日読むのを習慣にしてください。

最近は新聞をとっていない家庭も多いようです。

ネットでも新聞記事は読めますからね。

政治、経済は飛ばして3つの欄のテーマに着目してください。

1日に掲載される分量はかなりのものです。

語彙力を増やす

知らない語彙はマークして自分の頭に次々としまいこんでください。

聞いたこともない言葉がいかに多いか気づくに違いありません。

その1つ1つについて、簡単でいいですから追跡して調べてください。

今はネットですぐにチェックできます。

それだけで相当な勉強量になるのです。

文章を書いていると、きちんと認識して自分のお腹に入っている言葉がひよっこり顔を出すことがあります。

そういう時は嬉しいですね。

確実に語彙力が増して、力がついている証拠です。

実力は一気にはつきません。

らせん階段のように少しずつなのです。

しかし気がついた時には、かなりの高みに登っています。

志望校に合格できる可能性を手にしているのです。

この力は社会に出ても通用します。

けっして無駄にはなりません。

会社に入ってもプレゼンテーションや企画書を出したりするシーンがあります。

自己申告書を書くこともあるでしょう。

あるいは就職活動の際、エントリーシートにも応用できます。

書く能力は身につけておくと、ものすごい力を発揮します。

何枚でも書いてみて下さい。

そして推敲を繰り返す。

やがてあまりなおさなくてもいいような文章になります。

そうなれば本物です。

騙されたと思ってとにかく800字。

今、書き始めてみてください。

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その苦しさを体験して下さい。

全てはそこから始まるのです。

今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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