【ジェンダー・バイアス】なぜ花嫁は結婚式でメガネをかけないのか

暮らし

たかがメガネ、されど…

みなさん、こんにちは。

元都立高校国語科教師、すい喬です。

今回はちょっとしたテーマです。

あんまり深刻に考えなくてもいいのかもしれません。

しかし少しだけ立ち止まってみたかったのです。

それはなぜ花嫁は結婚式で眼鏡をかけない人が多いのかという話題です。

そんなのあたりまえだよといわれれば、それだけのことです。

気にしたことがないという人が大半でしょう。

FBにもあんまりないし、インスタ映えしないからというのが理由かもしれません。

和装とメガネはどうも不釣り合いだという意見もあるでしょう。

では洋装ではどうか。

やっばりこちらも人気があまりないようです。

昔から女の敵は女だとよく言われます。

確かに一面ではそうしたことが言えるかもしれません。

女性は同性に対して厳しい目を持っていますからね。

その立ち居、ふるまいから着ているもの、持ち物にいたるまで、同性としてのゆるぎない視点でチェックをおこたりません。

少しでも自分と違うところがあると、それとばかりに槍玉にあげる傾向もあります。

よく女性の多い職場は大変だといいますが、当たらずとも遠からずといったところでしょうか。

それと結婚式のメガネとどういう関係があるのか。

ちょっとだけ考えてみましょう。

かわいい路線

昨今では多くの学校で制服などのルールが変更されつつあります。

以前なら女子生徒のスラックス着用はあり得ませんでした。

現在はどちらでもいいというところが大半のようです。

しかしそう単純に話が進んでいるのかというと、少し疑問も残ります。

厳しい冬を迎える地方では以前から許可されているところが多かったようです。

その反対に温かい地方で、男子生徒のスカート着用が許可されているというケースはあまり聞きません。

昨今、性同一性障害という考えが社会に浸透してきました。

いわゆるトランスジェンダーと呼ばれるものです。

もっと大きくとらえれば、LGBTという考え方もできます。

男子がスカートを着用することも、これからは増えていくんでしょうか。

アイドルもそうですね。

乃木坂や欅坂がミニスカートをはいてるのはごくあたりまえの風景です。

たまにはGパン姿もいいかもしれませんが、多くのファンは断然スカートでしょう。

それも短いの。

日本の男性は女性をどのような対象として見続けているのか。

やはり外見上の美しさだけを求めていく傾向に変わりはないのでしょうか。

女性の方も波風を立てないように、黙ってその役割を受け入れ続けていればいいものなのかどうか。

話を戻します。

確かに結婚式でメガネをかけている新婦を見たことがある人は少ないと思います。

この謎のカギはどこにあるのか。

「かわいい」路線の文化が象徴するように日本の女性には「ジェンダーロール」がいまだに求められていると考えるのが自然です。

geralt / Pixabay

なによりも女性が率先して「かわいい」を連発したがる風潮も残っています。

女は弱し、されど母は強しです。

女性はハイヒールが標準だなどといった男性社会の無言の圧力も昨今は低調になりました。

都心で働くOLなどは長い間苦しんできたと思います。

日本でも女性の社会進出が拡大していますからね。

メガネをかけて仕事をしている人も多くいます。

しかしその一方で、やはりコンタクトにしてしまったという人も多いのです。

学生時代はメガネをかけていた人も、OLになってからはコンタクトに変えた人が多いようです。

どうしても外見の印象が変わりますからね。

身につけるものを選択する権利は男性と同じように認められなければならないのは当然です

そういう意味で「メガネ禁止」には大きな無理があるのでしょう。

突き詰めて言えば、一種の時代錯誤なのかもしれません。

現実はどうか

昨今では女子社員だけの研修会というのもあります。

職場でのスタイルなどにも暗黙の決まりがあるようです。

いわゆるドレスコードと呼ばれるものです。

男性にも当然あります。

女性の場合はどうなのでしょうか。

Tシャツやデニム、パーカーなどはNG。

肌の過度な露出はもちろんアウトです。

素足にパンプスを履くなどというのはビジネスの場には不向きだというのが標準です。

基本的に大人の落ち着いた身だしなみが必要だということなのでしょう。

5688709 / Pixabay

さてメガネをかけている人が結婚式に臨むとなると、どうなのでしょうか。

試着してみると、プリンセスラインなどのドレスにメガネが合わない現実を知ってしまうようです。

鏡をみてやはりメガネはやめようということになるのです。

このタイプのデザインとメガネとはしっくりこないのかもしれません。

そこでもう少しきっちりとした髪にしてメガネをかけてみたりもします。

これではあまりにも真面目な印象になってしまいますかね。

なんといっても結婚式です。

アクセサリーも華やか過ぎないものを選び、メガネと違和感のないナチュラルな雰囲気にするのが非常に難しいのです。

どうしても裾の長いドレスで入場したいとなると、メガネ姿にはやや違和感が残るのかもしれません。

しかし、普段からかけている人にとって、メガネを外すことは考えている以上に抵抗があります。

きっといつもの自分の形のままで結婚式に出たいと思っている人も多数いることでしょう。

特別な自分

日常生活でメガネをかけている女性はごくたくさんいます。

もちろんコンタクトの人の方が多いとは思います。

近頃は簡単に手に入りますからね。

だからといって誰もがコンタクトをつけているワケではありません。

なぜ結婚式の新婦になるとメガネをかけている人がほとんどいなくなるのでしょうか。

ジェンダー論を意識して最後まで戦う人はいないのか。

その1日のために論理はどこかへ飛んでいってしまうのでしょうか。

女性は普段と違う「特別な自分」を演出したいのかもしれません。

メガネを外して全く別の自分を見せたいと考える人も多いようです。

華やかなウェディングドレスだけでもかなり主張が強いです。

そこにメガネとなると、自己主張同士の戦いということにもなりかねません。

どうしても違和感が残りますね。

そこで考えられたのがウェディングドレスにあうデザインのメガネです。

このあたりの商魂には全く頭が下がります。

白やシルバーの合わせやすい色で、レースのようなエレガントなデザインのものが特別に用意されています。

これならコーディネートの1つとして考えられそうです。

もう1つの深刻な悩みはレンズに光が反射して写真がきれいに撮れないことです。

あえてこの日だけコンタクトレンズに挑戦する人が多いわけはここにあるのかもしれません。

しかし男性はメガネをかけたままの人が大半です。

仕方がないので、ソフトのコンタクトレンズを何度もつける練習をします。

どうしてもという場合はポーズをつけた写真撮影の時だけ、メガネを外すしかありません。

最近は指輪交換と同様にメガネ交換などいう儀式をするカップルもあると聞きました。

たかがメガネされどメガネです。

スポンサーリンク

どうも結婚式の日だけはジェンダー論のレベルを飛び越えてしまうのかもしれません。

今回も最後まで暢気なテーマにお付き合いくださり、ありがとうございました。

タイトルとURLをコピーしました