準備は早めに
みなさん、こんにちは。
小論文添削歴20年の元都立高校国語科教師、すい喬です。
2021年度入試もいよいよ最終段階に入りました。
コロナウィルスに翻弄された1年間でしたね。
新制度での大学入学共通テストを終え、2次試験に臨んだ方も多いと思います。
昨年までとは勝手が違って、戸惑った人もいることでしょう。
国立、私立ともに、変更点が次々と出てきました。
直前になって共通テストだけで合否を決めると変更した大学もあります。
推薦入試も同様です。
はやく入学先を決めたいという人の希望がかなりありました。
志願者数も大きく変化したのです。
いつまた試験が延期されてしまうかもわからない状況だったからでしょう。
2022年度の入試はどうなるのでしょう。
英語の外部試験はどういう方向になるのか。
推薦入試に関しては今年と同様に小論文、面接を中心に行われるものと思われます。
校内での内申の成績も勿論大切です。
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まもなく新学期もやってきます。
3年生になる人にとっては大切な年になりますね。
未確定な要素が多く、情報もかなり錯綜しています。
神経戦が続くことは間違いありません。
それでも小論文が必ずある大学や高校を受験する人は、今から準備をして遅すぎることはありません。
やったことがないという生徒も多くいることでしょう。
作文はたくさん書いてきたものの、小論文となると全く経験がないというケースも多いはずです。
そのような受験生のために、幾つかの方法をお教えします。
難しくはありません。
一緒に最後までついてきてください。
キーワードと反論
最初に何をしたらいいのか。
入試にはほぼ課題文が出ます。
短いものは数行、長いものになると用紙2枚ぐらいのものまであります。
一般的に評論が多いです。
もちろんグラフや表の読み取りもあります。
それらを参考にしてあなたの考えを書きなさいという問題がほとんどです。
出題される文章が最大のヒントそのものなのです。
この中に全てのエッセンスが詰まっていると考えて間違いありません。
内容を細かくチェックしてください。
現代文の試験と同じ要領です。
最初にキーワードを探すことから始めます。
国語力がどの程度あるのかを試されるのです。
これが最初の一歩です。
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この段階で論点を見つけられないようなら、しばらく小論文の勉強は棚上げにしましょう。
現代文の問題演習に集中すべきです。
語彙や論点の整理などの方法を学ばなければ、文章を書けるようにはなりません。
人文、社会、科学分野の基礎知識を学ぶ必要があります。
ここでは課題文をだいたい理解できたとしましょう。
キーワードをみつけられ、論点がきちんと見えるというのが第1段階です。
それに対して、反論の足がかりを見つけられれば第2段階です。
ここまでが基本ですね。
課題文を読んだら、内容を整理しキーワードを探し反論の可能性を探る。
これが基礎の基礎です。
ここまでできるようになったら、次の段階へ進みます。
読者をイメージする
文章の書き方にはいくつものルールがあります。
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自分の知りたい情報を検索しながら進んでください。
必ずみなさんのお役に立てると信じています。
文章の基本は何か。
目の前にいる読者に1対1で語りかけるつもりで書くことです。
それも熱心に心をこめてです。
あちこちに顔を向ける必要はありません。
たった1人の人間を説得するトーンでまとめるのです。
もちろん、声の抑揚やスピードの変化が必要です。
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スピーチと同じ要領です。
どうしても相手が理解できないようなところへきたら、どうしますか。
具体例を示してあげましょう。
例えば、こんなケースではこういうことがありました。
自分の体験にもこれと同じパターンがありますといった具合です。
必要以上に長くする必要はありません。
相手に飽きられてしまいます。
単数形の「あなた」に熱く語ればいいのです。
他の人まで説得しようとしないこと。
どうしてもあちこちに目が動くと、相手はあなたを信用してくれません。
文章も同じです。
よく「あ~」「え~」と言わなければ話し始められない人がいますね。
同じことを文章でしてはダメです。
結論を短く分かりやすく書く。
文脈を複雑にしないことです。
すぐ頭に入る文章を
1つの文が長いということは、書き手の頭の中が整理されていないことを示します。
テーマがあっちへいったりこっちへいったりするのは最低です。
どれが話題の中心だったのかわからなくなってしまうのです。
なぜそうなるか。
文章が長いからです。
「~は~だ」式の単文を連ねましょう。
これならいくら長くなっても頭にすぐ入ってきます。
複文、重文はNGです。
どういうのが複文や重文なのか。
しっかり調べてください。
短い文をわかりやすく、目の前のたった1人の人に示し続けること。
これがポイントです。
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相手がちょっとでも首をかしげそうな時は、文章を区切ることが大切です。
説明を加えることも必要でしょう。
自分の論理が相手に刺さったと思ったら、そこから結論に入ります。
たった1人の読者を説得するための文章が書けないようでは明らかに国語力不足です。
小論文の限界がすぐにきます。
文章を書くこと以前の問題につきあたります。
現代文の問題集を勉強してください。
過去問がいいです。
易しいものから、難しいものへ段階的に進んでください。
出てくる言葉の意味が理解できないような問題集をやってもムダです。
もっと基礎的なところへ戻るべきです。
必ずらせん状に上達していきます。
それが勉強というものです。
時間を大切に使ってくださいね。
1年間はあっという間です。
今回も最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。