【小論文・主部・述部】初心者は短い文を書けば楽勝【複文はNG】

学び

単文で書こう

みなさん、こんにちは。

小論文添削歴20年の元都立高校国語科教師、すい喬です。

今回は採点者に最も好まれる文章の書き方を伝授します。

そんなのがあるのかと思いますよね。

あるんです。

採点者はたくさんの答案を短い時間で評価しなくてはなりません。

rawpixel / Pixabay

似たような答案が次から次へと続く光景を想像してください。

大変です。

採点結果が一直線で合否に直結します。

責任重大です。

どういう答案がありがたいと思いますか。

そうです、読みやすい文です。

反対に何が書いてあるのかはっきりわからない文章。

これは最悪です。

論旨がぐちゃぐちゃで何を言っているのかよくわからない。

まともな日本語の文章になっていない。

こういうのを1番避けたいのです。

例をあげましょう。

公害と生物濃縮水質汚染から環境汚染について論じるのは生物を守ることを重視するべきだと考える。

なんのことかわかりますか。

なんとなくこんなことを言っているのだろうと予測はつきます。

しかしはっきりしない。

なぜでしょう。

主部と述部

主部と述部が対応していないのです。

どれが主部なのかわかりません。

重視するべきだと考えているのは誰なのか。

さっぱりわかりません。

こういうタイプの文章がずっと並んだら、あなたはどう思いますか。

読んでいるだけで、頭の中がおかしくなりそうです。

毎年10月頃になると、小論文を書いたので読んでくださいといって生徒が持ってきます。

特に推薦入試が始まる季節は忙しいですね。

赤ペンを持ち、なるべくいい文章になるように添削してあげます。

しかしどうやっても読める文にならない時があるのです。

その原因は何か。

大体が文脈のねじれです。

主語と述語がきちんと対応していない文はどうにもなりません。

添削者泣かせです。

どの主部がどの述部にかかるのかを追いかけながら文章を読みます。

しかしいくら読んでも何を言っているのかわからないのです。

今までまったく文章を書いたことがないということはない筈です。

しかしそれでも意味のわからない文なのです。

作文はたくさん書いてきたんでしょうね。

ただし論文となると、全くトンチンカンになるということは頭の中が整理されていないことの表れです。

1番いけないのは主部がどれかわからないことです。

これだろうと考えながら読み進むと、すぐ次の文にかかってしまうのです。

仕方がなく関係代名詞にあたるものがどこにあるかを探すのです。

ところがそれがみつからないうち、すぐ次の文になってしまいます。

最も質の悪い複文ですね。

複文というのがわかりますか。

正確に言うと、主語と述語からなる2つ以上の句が1つの文を構成しているものを言います。

俗に言われる入れ子構造にもなっていません。

入れ子になっていればまだいい方かもしれません。

それさえも不十分なケースが多いのです。

複文はやめる

主語、述語、主語、述語と次々並べていくと、文章はどんどん長くなります。

そして複雑化する一方です。

さらに読みにくくなる。

負のスパイラルまっしぐらです。

qimono / Pixabay

どうしたらいいのか。

基本は徹底的に短い文にすることです。

特に初心者になればなるほど、これを守ってください。

単文で処理しましょう。

「短」と「単」。

漢字のミスではありません。

目標は短い単文です。

とにかく主語と述語を近づける。

これにつきます。

主語が出てきたら、動詞を1つだけセットしてあげるのです。

ただし「私は~と思う」式の文はダメ。

「私は」「思う」をカットして、その内側にいれるべき主題だけで文を書きましょう。

この作業が瞬時にできるようになればかなり文章力が伸びた証拠です。

意味の通る文章

読めばすぐにわかる文章を目標にしてください。

採点はスピードとの勝負なのです。

たくさんの答案をなるべく早く読み、正確に評価をつけていかなければいけません。

そのため、読みやすい文はウェルカムなのです。

理解しやすい文は内容がきちんと整理されています。

論理的な整合性も見事なのです。

だからこそ、評価も高くなります。

いいことづくめなのです。

しかし実際にはなかなか書けません。

無理をして難解な表現を入れたり、複雑な構文にするからです。

あれもいいたい、これもいいたいということを接続詞で繋ぎ、文章を長くしてしまいます。

書いているうちに何が言いたかったのかわからなくなってしまうのです。

最悪のパターンですね。

そんなことを自分がするワケはないと思っているでしょう。

ところがみんな同じミスをするのです。

そのうち、どこに結論をもっていけばいいのかがわからなくなってきます。

こうなったらどんなに焦ってもいい文章にはなりません。

初心者はとにかく短い文を書くことにつきます。

主語があったらすぐに述語をもってきます。

どうしても表現しきれない時は、1つの文を短くして、それを接続詞で繋ぐのです。

この方法を学んでください。

1番いい例が今ここに書いているぼくの文章です。

長いですか。

すごく短いでしょう。

これでいいのです。

これがサンプルです。

複文を即刻やめること。

下手な人ほど、文章が長くなりがちです。

是非、試みてください。

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必ずうまくいきます。

頑張りましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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