【志望理由書これだけ】失敗した経験から自己理解を深め合格をゲット

学び

名称変更

みなさん、こんにちは。

小論文添削歴20年の元都立高校国語科教師、すい喬です。

今回は推薦入試には必ず必要な志望理由書の話をします。

とくに初めて書く人は、ポイントをはやく掴み取ってください。

今年から推薦入試の名称が変わったことはご存知ですよね。

従来のネーミングが一変しました。

AO入試は総合型選抜。

推薦入試は学校推薦型選抜。

今の高校3年生が受験する試験からです。

それと同時に日程も微妙にかわります。

今までは早く決まりすぎたという批判もありましたので、少し遅くなります。

今年は新型コロナの影響で9月15日以降ということになりました。

それでも一般受験に比べればすごく早いですけどね。

発表も総合型が11月1日以降、学校推薦型が12月1日以降となります。

特徴としては、今までより学力を重視するという傾向が強くなっています。

選抜時に学力試験をあわせてする大学も出てきました。

しかも全体として、推薦入試での合格者数を増やす大学が多いのも特徴です。

少しでも早く勉学意欲のある生徒を囲い込みたいという意識が、どの大学にもあるように見受けられます。

そのために入学者枠を拡大する傾向が強くなりました。

以前ならば、早く決まって楽だからという生徒もいたのです。

しかし現在はかなり厳しい選考を通り抜けなければなりません。

いいかげんな気持ちでは、なかなか合格を勝ち取れないのが現状なのです。

国立も私立もそのために特徴のある選抜方法をとっているところが多いです。

中央大学法学部のチャレンジ入試では面接以外に講義理解力試験を課します。

文学部自己推薦入試は美術館でのボランティア体験を応募の要件としています。

今までにはなかった斬新な入試形態だといえるでしょう。

いずれにしても、AOや推薦は早く決まるだけの楽な試験ではなくなっています。

以前、このサイトでも記事にした慶應義塾大学のFIT入試などは非常に難しい試験です。

内容をしっかり精査して臨んでほしいものです。

評定平均値が最初のカギ

実際に推薦入試を受験しようと決めたら、まず何をすればいいのでしょうか。

校内の定期試験でいい成績をとるのはもちろんのことです。

4.3~5.0 A段階
3.5~4.2 B段階
2.7~3.4 C段階

この厳粛な数字を忘れてはいけません。

基本的に多くの大学はB段階以上を要求しています

なかにはA段階以上。

もっと細かく4.0以上というのもあります。

あるいは科目ごとに指定をする大学もあります。

評定平均値と呼ばれるものです。

1年3学期、2年3学期、3年1学期の成績を全て足して、教科数で割ります。

この数字が推薦入試を受ける生徒にとってはパスポートになります。

基準に達していなければ受験できません。

校内選考のある学校推薦型の場合は、この数字がほぼ全てです。

いわゆる指定校推薦です。

有名大学は、推薦大学一覧を貼りだした直後から生徒の熱い視線にさらされます。

ここで有効なのが評定平均値なのです。

今年はコロナ禍で1学期の成績をどのように出すのか、先生方は苦心したものと思われます。

しかし1度算定した数字はやがて一人歩きを始めるのです。

厳しい現実そのものです。

自己分析をしよう

志望校が決まったら、次は志望理由書です。

これがとても大切なのです。

geralt / Pixabay

大学卒業時に就職試験を受ける時のことを考えてください。

その時、エントリーシートを書きます。

なぜこの企業に自分が入社したいのか。

大きな用紙にこれでもかというくらい書かされるのです。

あの大学入試版だと思ってください。

基本は、受験生本人の人となりを知るためのものです。

今まで何を勉強し、大学で何を知り、それを卒業後何に応用していきたいのかという流れです。

最初は高校時代の実績から書くのです。

ところが今年はコロナの影響で、ほとんどの大会がなくなってしまいました。

運動部も文化部もクラブ活動の実績を書けなくなってしまったのです。

通常なら大会での結果を示せばそれで足りました。

johnhain / Pixabay

今年はどうしようもありません。

委員会活動なども思うようにできなかったかもしれません。

大学側もそのあたりの事情は分かっています。

無理をして嘘を書く必要はありません。

自分がどこまでやったのかという歴史を書きましょう。

失敗をした経験でもいいのです。

なぜうまくいかなかったのか。

その結果、何を得たのか。

1つ1つ自己分析をしていきましょう。

きれいごとにはしない

つい文章を飾ってしまう人がいます。

こんなことをしてきた。

その結果、これほどのものを身につけた。

だから自分はかつてとはこんなにも違うということを誇大にまとめてしまいがちなのです。

これはNGです。

読み手にわかってしまいます。

みなさんより経験豊富なベテランの先生方が志望理由書を読むのです。

過剰に装飾すれば、必ずわかります。

それよりもじっと自分を見つめ自己理解を深めていった軌跡を書きましょう。

その方がずっと胸に響きます。

もしかしたら面接でさらに質問を重ねられる可能性もあります。

あまりいいかげんなことを書いているとかえってとんでもない結果になるということも考えられます。

視点をつねに広くすることも大切です。

自分が経験したことは、社会的にみてどういう意味を持ちうるのかということがわかっていると、その受験生が大きく見えます。

それが次の学問への関心に広がっていったという図式を示せれば、なおいいものになるでしょう。

今年に関していえば、大会の実績にあまりこだわってはいけません。

確かに優勝などの文字が踊れば気持ちはいいでしょう。

しかしそれができなかったことで、得たものの大きさをアピールすればいいのです。

志望理由書はあなたのもう1つの顔です。

面接で聞かれそうもないことがあれば、そこに書いておきましょう。

面接官は案外そうした部分が気になるものです。

いろいろと訊ねられる可能性もあります。

何をしたかも大切です。

しかしその時、何を感じたのかという方がもっと意味を持つのです。

自分の周囲を深掘りしながら広げてください。

時事的なテーマをしっかりと把握し、自己の生きる方向を探ってください。

志望理由書に全力を傾けてください。

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何度も推敲していいものに仕上げることが大切です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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