暮らし

【ポピュリズム】現代に蔓延する将来構想のない語りかけのマジック

ポピュリズムという言葉を御存知ですか。最近、よく耳にするようになりました。アメリカのトランプ大統領や小泉政権の時から、使われています。わかりやすい敵を目の前につくり、どちらに賛成するのかを、YesかNoかで二者択一させる政治のことです。

【声に出して読む・初恋】七五調の文体を身体の中に取りこんで心地良く

島崎藤村の詩を読みましょう。初恋です。誰もがよく知っている詩です。なぜこの詩は人気を保ち続けているのでしょうか。その理由を考えると、文体の問題があります。七五調の文語文が持つ響きは、他の詩とは明らかに違うのです。
学び

【ことばへの問い】 世界を言語で分節化していく時にこぼれおちるものは

ことばは世界を認識するための大切な手段です。しかしあらゆる事象が言語化されるのでしょうか。太古からあった自然の光や水の揺らめきは、どのような言葉で認識されてきたのか。あるいはされてこなかったのでしょうか。
学び

【人新世の環境危機・資本主義の闇】温室効果ガスをどうやって減らすのか

人新世と呼ばれる時代です。環境がますます悪化し、地球温暖化が叫ばれているのです。その中で資本主義の限界もみえてきました。私たちはどうやってこの危機を乗り越えていけばいいのか。その難題の解決に向けて考えてみます。
暮らし

【トリアージ社会】生命の重みを図る客観的な手段は存在するのか【統計】

トリアージという言葉を御存知ですか。かつては野戦病院で使われいました。現在では私たちのあらゆる生活に直結したところで使われています。人の命の重みをどのように量ればいいのかという、根本的な問題なのです。
学び

【チャットGPT・急速進化】利用者1億人を突破した生成AIの真の実力は

チャットGPTが急速に進化しています。あっという間に利用者が1億人を突破したそうです。怖ろしい話ですね。生成AIの真の実力はどの程度のものなのでしょうか。今回トライアル版で、いくつか気になる質問をしてみました。

【漫罵・北村透谷】日本の開化は内なる革命でなく移動にすぎなかった

明治の文人、北村透谷の『漫罵』を読みます。彼が何を批判しようとしているのかということを、しっかりと掴み取ってください。夏目漱石の文明開化論と似た性質を持っています。明治維新が表層的な文化の移動に過ぎなかったというのです。
学び

【コンコルドの誤り】投資の総量で次の行動を決める人間の悲しい生態

「コンコルドの誤り」という言葉を知っていますか。かつて超音速のジェット旅客機が開発されました。しかしあまりに費用がかかり、結局20機だけ製造されて、完全中止となったのです。なぜこのようなことが起こったのか。その背景を探ります。
学び

【コンクリートの時代・隈研吾】二項対立で論点をあぶりだす【木の本質】

建築家、隈研吾氏の名前を御存知でしょうか。オリンピックの時に建て直した国立競技場の設計をしたひとです。格子状の木材を使ったシンプルなデザインが好評でしたね。彼のエッセイは、コンクリートの時代は終わったという衝撃的な内容のものです。

【学問のすすめ・福沢諭吉】現代社会を考える時の座標軸になる名著

福沢諭吉の代表的な著作といったら、『学問のすすめ』でしょう。なぜ彼はこれほどに学ぶことを勧めたのか。それは新しいものを自分の理解できる場所に置くことの大切さを知っていたからです。学ばなければ、何も得られるものはないということを知っていました。

【最後に小説を書いたコラムニスト】小田嶋隆に献杯【東京四次元紀行】

小田嶋隆というコラムニストを知っていますか。なかなか諧謔にみちたうまい文を書く人でした。偶然本屋さんで立ち読みしたのがきっかけで、その後、小説を手にとることになりました。たった一冊の小説を書いて、すぐに亡くなったのです
学び

【劇場型と博物館型】二項対立の構図を利用し西洋と日本の家を考える

二項対立の図式を利用して、西洋と日本の家の違いを考えてみましょう。これは文化の底に流れる大きな違いです。よく言われるのが劇場型と博物館型の違いです。日本の家は元々、意味をもっていません。そこに何を置くかで部屋が大きく変化するのです。

【痛みという反応】人間関係や社会的な文脈によって強弱が変化するナゾ

痛みとはどのようなメカニズムを持っているものなのでしょうか。普段はあまり考えたことがありませんね。そこに2つのキーワードを絡ませると、その姿がはっきりとみえてきます。ポイントは人間関係と社会的な文脈です。

【波打ち際に生きる・松浦寿輝】境界だけが持つ不安定で甘えに満ちた魅力

波打ち際という境界をテーマにして、人はどのような感じ方をするのかについて、論じた文章です。一言でいえば、大変にユニークだといえます。海の中で人間は生きられません。つまりそこには死が待っています。それに対して丘の上には生があるのです。
学び

【絶望の国の幸福な若者たち】希望と満足の変質【今が幸せならばそれで】

現代の若者は幸福であるという論点をどう考えたらいいのか。基本的な表現を1つ1つ丁寧に読み取り、そこにどのような問題意識があるのかを分析していった評論です。意外な側面が出てきて、面白いです。一読してみてください。
ブログ・PC

【ブログは雑誌のようなもの】読者が興味を惹く特集を組むことの難しさ

ブログは雑誌のようなものだとよく言われます。読者は自分に興味のある内容をちょこっと覗いて、すぐ次に移っていくのです。それだけ、薄情な存在だとも言えます。そうした環境の中で、どうやったら書き続けられるのか。これは難問です。