【KABAディンプルキー】ピッキングに耐える最強の神【スイス発】

暮らし

ディンプルキー

みなさん、こんにちは。

ブロガーのすい喬です。

今日はカギのお話です。

普段しみじみと家の鍵なんか見ませんよね。

それが普通です。

今の家に越してきた頃はごくありきたりのギザギザ鍵でした。

例のアレです。

ピッキングがはやり始めた時分でした。

泥棒はわずか1分もかからずに開けてしまうと聞きました。

たいしたもんだなどと感心している場合じゃありません。

なんとかしなくちゃ。

少し高くてもいいから、安心できるレベルのものに換えたかったのです。

たまたま知人に教えてもらったのが、今も使っているディンプルキーです。

15年くらい前でも2万円くらいしました。

プロでも開けられないという評判だったのです。

当時はやり出したディンプルの入った鍵です。

普通のものよりかなり複雑なつくりでした。

全部自分で外して付け替えたのです。

そんなに難しくはありませんでした。

小さな鍵です。

「KABA」と印字してありました。

それ以来ずっと使っています。

ところがつい先日、鍵の持ち手が割れてしまったのです。

プラスチックですから仕方がありません。

経年劣化というやつですかね。

複製の可能性

あらためてしげしげと鍵を眺めました。

小さなカバーが割れて無惨です。

瞬間接着剤でくっつけようと思いました。

やってはみたのです。

しかし半分だけしかプラスチックの部分がありません。

どうにも使いにくい。

なんにもないと、縦長の金属だけでは指先に力が入らないのです。

さて困った。

やっぱり複製をつくるしかないのかなと思って近くのカギ屋さんに電話をしました。

あいにく誰もいません。

仕方がないのでネットで探しました。

そうしたら合いカギを作れるという広告が載っていました。

結構な値段です。

鍵についている番号を送れば、すぐに納品しますというものです。

半信半疑でさらに調べました。

案の定、アヤシイです。

今使っている前のバージョンのならなんとかなるらしいです。

キャップの形も全然違います。

ネットで持ち主の認証もなしにすぐ買えちゃうというのはちょっと怖ろしい話ですね

本物は日本にある総代理店に申し込むしかないみたいなのです。

覚悟を決めました。

キャップカバーだけ

待てよ。

このカバーだけを売っているなんてことはないのか。

突然そんなことを思いました。

なんとなくどこかで扱っているような気がしたのです。

さっそくネットにしがみつきます。

ありました。

強く押し込めば溝にピタリと嵌められるキャップカバーを売っています。

すごい。

ここまで面倒見がいいんだ。

値段もわずか200円ほど。

色も10色くらいあります。

送料を入れても500円以内です。

神に感謝したくなりました。

こんなことがあるんですね。

この会社のものすごさを感じました。

きっと1度買った人はキャップカバーを取り替えて、また使うのです。

なにしろカギ本体はすごく丈夫です。

ビクともしません。

三角やマルや直線が微妙にからまりあっています。

同じものがつくれないという技術はなんなんでしょう。

KABA社

KABA社の起源は1862年にスイスのチューリッヒにあった錠前屋さんから始まったそうです。

パリの世界展示会やチューリッヒの州の展示会でレジスターや金庫を出展したりしてました。

1908年に創始者フランツバウアーがこの世を去り、会社は彼の息子3人に引き継がれます。

彼らは支店工場を設立しミラノでも製造を開始しました。

しかし第一次世界大戦が勃発。

会社も財政的危機に陥ります。

この状況から抜け出すために事業を再編する決意を持ちます。

1934年には「バウアーホールディングAG」と名前を変えた会社から最初のリバーシブルディンプルキーが生まれました。

この鍵は創立者バウアーの作った金庫の名、KAssaBAuerを縮めてカバ(KABA)と名付けられました。

その後は欧州内で事業を拡大し、1995年には製品名のカバを社名とし、チューリッヒ証券取引所に上場したのです。

世界的大手カギメーカー「KABA」社の始まりです。

このピッキングに強いカギは発売からすぐに人気となり、呼び方も「KABA」と短く略されるようになりました。

どれくらいすごいのか。

ちょっと資料にあたってみました。

最新型のカバースターネオはピッキングに10分以上耐えられるとか。

こんなに長い間鍵の前に立ってガチャガチャやってはいられませんよね。

実際プロのカギ屋さんでも開けられないそうです。

ピン配列が5列で最大26ピンあります。

理論的な鍵の違い数は2兆2千億通り。

合鍵も登録したオーナーだけしか作れません。

どんなに苦労しても合鍵をつくることはまずできないと考えた方がよさそうです。

すごい技術ですね。

金属部分も非常に硬い合金でつくられており、ドリルではビクともしないとのことです。

鍵を失くしたら、シリンダーごとはずして全部交換する以外に手はありません。

もちろん、買った時に4~5つくらいスペアキーがついてはいますが、誰かの手に渡ったと考えると不安ですからね。

1981年、「日本カバ株式会社」が設立されました。

2016年にはドア事業として有名な150年以上の歴史を持つドルマ社と合併。

現在は「ドルマカバ」という名前になっています。

ぼくが交換したキャップにも「ドルマカバ」の文字が浮き上がっています。

カギは現代の必需品です。

しかし滅多にしげしげと眺めるなどということはありません。

この機会に是非、じっくりと観察してみてください。

1分でピッキングされる危ないタイプのものは、ちょっと考え直したほうがいいかもしれませんね。

すっかり生まれ変わった我が家のカギをぼくもこれからは大切にしたいと思っています。

スポンサーリンク


最後までお付き合いいただきありがとうございました。

タイトルとURLをコピーしました