【小論文・キモ】解決への糸口に1歩でも近づけた答案が合格圏内に

学び

繰り返しはダメ

みなさん、こんにちは。

小論文添削歴20年の元都立高校国語科教師、すい喬です。

いよいよ受験シーズンですね。

試験に小論文がある人にとっては、ちょっと頭の痛い季節です。

しかしここまで来たらやらなくてはなりません。

今年はどんな問題が出るのか。

コロナ禍の中です。

予想するのはなかなかに困難です。

このサイトにもいくつか可能性のあるテーマをまとめました。

時間のある時に読んでください。

小論文を書いていて大切なのは自分がつねにどこの位置にいるのかを確認することです。

どうやっても文章がうまくまとまらず、不安でしょうね。

文章の中に繰り返しが多くなりがちです。

小論文の書き方にあまり慣れていない証拠です。

結論にあたる部分になってもまだまとめをしている文章をみかけます。

これは絶対にダメ。

まとめは1度あれば十分なのです。

必要以上に書いても効果はありません。

結論に当たる部分にまでまとめを書く受験生がいます。

これは不必要です。

最後は問題提起された内容をどうしたら解決できるのかという方針を示す部分です。

geralt / Pixabay

そこがきちんとできていないと、文章としてはテーマの繰り返しばかりということになりかねません。

小論文のキモはどうしたら解決へ1歩でも近づくのかということです。

そこに焦点をあてないと、ピンボケの文になってしまいます。

つねに結論には解決策への糸口が必要なのです。

難問ばかり

ただし忘れてならないのは、簡単に解決策がみつかりそうなテーマは滅多に出題されないということです。

それでも何かポイントを探し出して書かなくてはいけない。

まさに産みの苦しみですね。

受験生の立場からみると、それほどに大層なことができるワケではありません。

現在の問題は誰にも簡単には動かせない全地球的なレベルのテーマばかりなのです。

まさに個人がやれることには限界があります。

それは出題者もよくわかっています。

誰もウルトラマンになれとは言ってません。

それでもなんとか解決への道を探れと言われたら、あなたはどうしますか。

原因の分析を手早くするだけでは不十分です。

もちろん、それもできなければ話になりませんけどね。

そこからさらに踏み込み、どこに問題の本質があるのかを推察します。

少しでも全体の構図が見えてきたら、まず1歩踏み出したことになるのです。

採点者が知りたいのはここです。

この受験生はテーマの内容をどこまで理解しているのかをはっきりと知りたいのです。

ここで国語力の水準をみます。

自分の持っている全知識をフル動員してください。

勉強不足が1番露呈するところです。

関連したテーマについて何にも思い浮かばない場合は完全にギブアップですね。

そこまでの力量がなかったということです。

小論文は日々の研鑽が勝負の要です。

文章以前に内容をきちんと把握することの意味を考えてください。

自分の立場から

どうしてもダメな時は、自分のおかれた立場から発想することです。

目の前にあるテーマを考える時、あなたならばどの視点から論じることができるのかを熟考することです。

受験生の立場は本当にそれぞれです。

年齢、性別、出身地などあらゆるファクターを総動員してください。

大学で何を専攻したいのかも大切です。

文系にしても人文科学、社会科学では全く方向が違います。

理系の場合はもっと細分化されています。

その具体的な内容からテーマに肉迫することはできませんか。

自分の置かれている立場とテーマに矛盾はないでしょうか。

ある種の齟齬があるとしたらそこに大切なキーワードが潜んでいる可能性があります。

一直線に進むのに無理があるとしたら、そこが大きなポイントです。

矛盾がみえるということは、大きな可能性があることを意味しているのです。

深堀りしてください。

例えば自分が女性だから、このテーマに深くコミットできないとしましょう。

なぜ女性はこの問題に入れないのか。

これだけでジェンダーの持っているテーマに関われます。

あるいは社会的な階層とか格差とか。

あらゆることが分析するための要素になっていきます。

それらを駆使して、解決のための糸口を考えてください。

結論はまさにそこに至る柔軟さを必要としています。

まとめは1度すれば十分です。

絶対に繰り返さないこと。

メリットとデメリット

メリットとデメリットをどこまで冷静に見抜いて文章を書くのかということをもう少し明確にしましょう。

意味がわかりますか。

自分が現在立っている場所が持っているメリットは何ですか。

大都市に生まれたことで恩恵を受けていますか。

あるいは不利になったところはありますか。

その反対に地方に生まれたことのメリットは、デメリットは何ですか。

テーマと絡められそうですか。

複雑な小論文はそういう小さな窓から自分を見抜いた視点でしか書けません。

全地球的に考えるといっても、工業国と発展途上国では温暖化の問題への捉え方も違います。

安全な水と言われて、あなたは何を思いますか。

1日1ドルで安全な水が飲めるとわかっていても、そのお金がない国はたくさんあるのです。

自分のことを棚にあげて一般論をいくら書いても、誰の胸にも響きません。

ましてや、採点者には絶対に通じません。

しかしだからといって一般論を無視していいワケではないのです。

自分の立場を概念として捉えるのだけはやめましょう。

文章が全て死んでしまいます。

日々の勉強を続けなくてはなりません。

医療の設備を論じることも立場によって可能不可能があります。

冷静に自分の周囲を振り返ってください。

薬が簡単に手に入らない地域もたくさんあるのです。

常に鳥観図的に自己を振り返りながら、文章を書くこと。

基礎基本がある程度きちんとできあがっていなければなりません。

実りある結果を望むのなら、自分自身を振り返ることです。

小論文は小手先ではできません。

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勉強を続けてください。

最後までおつきあいいただきありがとうございました。

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