【男着物】和服を着て初めて町を歩くというスリリングな冒険のススメ

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はじめての和服

みなさん、こんにちは。

アマチュア落語家でブロガーのすい喬です。

今回ははじめての和服というタイトルで語らせてください。

突然ですが、男性の着物姿はお好きですか。

恰好いいですか。

それとも時代離れしてるかな。

ぼくの父親は家に帰ってきたら、すぐ着物に着替えてましたね。

どうも洋服は窮屈でイヤだと言ってました。

寝る時もいつも寝間着でした。

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ぼくはパジャマじゃないと寝られません。

裾がめくれあがって落ち着かないのです。

旅館にいっても持参のパジャマにしています。

20歳になった時、記念だからというので、母親がウールの着物を作ってくれました。

羽織とセットになったよくあるパターンのでした。

姪と一緒に撮った写真をみると、すごく懐かしいです。

これはこれでいいもんだなと感じます。

着物にはいろいろと難しい言葉がつきまといます。

聞いたことのない表現もあって、自分には一生縁のない世界だと思ってました。

ところが落語をやるようになって、突然着物がどうしても必要になったのです。

やはり昔のお話が多いですから、着物を着ていないと形になりません。

不思議なもので和服になって扇子と手ぬぐいを持ち、座布団に座ると、急にそれらしく見えるのです。

やはり動きが自然と変化するんでしょうね。

EliasSch / Pixabay

このあたりがまさに文化と呼ばれる所以でしょう。

当然のことながら着物なんて日常的に着て暮らしたことはありません。

20歳の時に作ってもらったのを慌てて箪笥から引っ張りだしてみたものの、ウールでは落語には向かないという話でした。

後で考えれば、なんでもよかったのです。

アマチュア落語家の、それもはじめたばかりの前座修行ですからね。

生地の違いなんて考えたこともありませんでした。

さてどうしたものか。

落語会もあり、とにかく着物を用意しなくちゃならなくなったのです。

男着物の魅力

京都へ行くと、隋分と着物姿の人を見かけるようになりました。

市内にたくさんレンタルショップがあるんですね。

ものすごく派手な柄の着物を女性たちが着ています。

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男性も結構います。

時々、ツンツルテンのを着ていたりしてますけどね。

あれはあれでいいんでしょう。

なんとなく着物を着て古いお寺を見たり、町を歩いたり。

いいもんです。

最近は男性も着物を着るチャンスが増えました。

成人式がそれです。

色や素材も派手ですね。

七五三もそうです。

小学校の卒業式などでも紋付袴姿の男の子が何人もいます。

いい時代になりました。

本格的に男性が着物を着る機会は結婚式ですかね。

羽二重の紋付羽織袴という礼装です。

なんとなくいつもと違う凛々しい雰囲気で、誠にいいものです。

男性の和服姿には3つの魅力があると言われています。

1 異性にもてる。
2 恰好がよくなれる。
3 心からくつろげる。

どうでしょうか。

確かに男性がいつもの洋服から和服姿になると、雰囲気がガラリと変わります。

しかしぼくはそんな悠長なことを言ってはいられませんでした。

なんとか早く手配をしないといけません。

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着物だけじゃダメです。

下着から襦袢、帯、草履、羽織、腰ひも。

何から何まで揃えなくてはならないのです。

絹織物などは高くて買えません。

同じ落語の会の仲間に聞くと、最初はポリエステルにしておけということでした。

汗を吸わないのと重いので普段使いにはちょっと厳しいとのこと。

高いのはかなりいいものもあるようです。

落語会の時だけなら、安いのでなんとかなるからというのです。

どこにお店があるのかも知りませんでした。

浅草に2軒、男性用の着物を専門に扱っているお店があるとのこと。

そのうちの一軒が「ちどり屋」さんです。

今までに何度か利用させてもらっています。

必要な方はググってみてくださいね。

着物以外はネットで調達すればいいということのようでした。

ネットで注文

最初にネットをチェックして驚きました。

使われている言葉の意味がわかりません。

和服の言葉は難しいです。

とりあえず身丈、身幅、裄、袖丈の4つがわかればいいというのです。

1番大切なのは身丈です。

背中の衿の付け根から裾までの長さで、和服を着ない状態で測ります。

実際に帯を締めて着つけた状態は着丈と言います。

もう1つは裄(ゆき)です。

袖の長さです。背中の中心から袖先までの長さをいいます。

最近の男性はかなり身長が高い人が多いです。

古着屋さんで買っても裄が短くて、しっくりきません。

そこでぼくもネットで注文をしました。

しかし注文できるタイプのはかなりざっくりしたものです。

大きさは体型にあわせて寸法をとったものではありません。

既製品でS~LLの4種類くらいです。

身丈もかなり幅があります。

どれがいいのかかなり悩みました。

あんまり裾が短いのもおかしいですからね。

ぼくの身長は175センチ。

LかLLかで迷いました。

大きかったら少し腰のところをたくしあげればいいというので、LLに決定。

結論からいうと、ちょっと大きすぎました。

女性用の着物にはおはしょりというものがあります。

腰のところでまとめてしまうのです。

男性用にはそういうものがないということも初めて知りました。

ただ着流しで着るだけなのです。

だから寸法があってない着物は、どこか間が抜けてみえます。

これは後に京都のあるお店ではじめて注文した時、きちんと測ってもらったので、実感したのです。

その時はそんなゆとりもあらばこそ。

全部セットで買いました。

腰に巻くベルトまでついていましたね。

これがあれば素人でもすぐに帯がしめられるというのです。

その他、帯から草履までワンセット。

落語用の着物は無地が多いです。

どんな役柄でもいいように、柄のついていないものが主流なのです。

色も淡いもの。

薄いグリーンのものにしました。

ポリエステルは重かったです。

あんまりいい生地ではなかったからですね。

縫製は可もなく不可もなくといったところ。

襦袢から羽織まで着るとそれなりの重量感がありました。

扇子は浅草の仲見世脇にある専門店で買いました。

下着は仲見世にある和装屋さんで求めました。

和装小物はかなり高かったですね。

これで全部揃ったというワケです。

帯を結ぶのに一苦労

一番苦労したのが帯の結び方です。

最近はワンタッチ式もありますが、あれはご法度。

お腹がきちんとしまりません。

下腹のところをしっかりおさえると、心地がいいのです。

ワンタッチ式では緩んできて落語ものんびりと話してはいられません。

貝の口というのが標準的な結び方の名前です。

セットの中に締め方の説明が入ってました。

しかし無理。

これを読んだだけで、すぐにできる人がどれくらいいるのでしょうか。

汗だくでやりました。

前で結んで後ろへくるっと回すしかありません。

プロはなんにも見ずにアッという間に、形よく仕上げてしまいます。

そんなことはとてもできるものではありません。

今でも帯には苦労しています。

ちょっとした加減で、なかなかきれいに仕上がらないのです。

帯は木綿か絹ですね。

ポリエステルは滑ってダメです。

とにかく試行錯誤の果てに、はじめて自分で着物を着ました。

いいですね。

いい気分でした。

あれから何着買ったのかな。

畳み方もきちんと覚えなくてはいけません。

着物の畳み方を知ってる男子なんて、恰好いいと思いませんか。

誕生日のお祝いに黒の紋付と着物を買ってもらいました。

今はその時々の気分でいろいろなのを着て高座に出ています。

最近ではデニムのものまでありますね。

デパートでは古着屋さんの頒布会などもあります。

自分の体型にあうのを探すのも楽しみですよ。

和服に一度はトライしてみてください。

着てみると、すごくいい気持ちです。

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女性にもてるかどうかはわかりませんが、所作事も違っていきます。

古着屋さんを覗く楽しみもできますよ。

おススメです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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