【棲み分け】中学受験と大学進学率の相関図もやはり西高東低なのか?

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学校力調査

みなさん、こんにちは。

ブロガーのすい喬です。

毎日、あちこちをウロウロしてます。

とにかく新しいことはないか。

目につくことはないかと鵜の目鷹の目です。

おかげさまで、まだちょっとしか呆けてないみたいです。

もう少しブログをやれそうな気もします。

つい数日前も、とある駅に降り立ちました。

最近の駅ナカはものすごいです。

これぞ1番の商圏ということがよくわかります。

なんでもある。

床屋さんまでありますからね。

柱だってそうです。

このまんまにしておくのはもったいない。

そこに大きなポケットをつけて、さらにフリーマガジンをいっぱい差して。

いつもなら手にすることもありません。

しかしその時はなんとなく一冊抜き取ってしまったのです。

リクルートが発行しているSUUMOのマンション広告の冊子です。

かつて分厚くて重い週刊住宅情報という雑誌がありました。

めちゃくちゃに広告が入るので、ほとんどただに近いというものでした。

それのフリー版です。

厚さはそれほどでもありませんが、沿線別、地域別に特化して編集してありますので、むしろ宣伝効率はいいようです。

それだけ広告も集めやすいですからね。

なぜその号を手にしようと思ったのか。

ズバリ特集に「首都圏99市学校力調べ」が載っていたからです。

進学率の不思議

40年間、高校の教師をしていたので、学校ネタには関心があります。

このブログにも随分と小論文のことを書かせてもらいました。

昨今の進学状況がどのようなものであるのかということも気になります。

東京は人間の坩堝です。

これほどに人が集まる都市はそれほどにありません。

地方から1度東京に出てくると、なかなか故郷に戻らないといいます。

それだけ魅力にあふれた場所なのでしょう。

人だけではありません。

仕事も情報も集まります。

ここにいれば、なにかしら仕事に就ける。

そういう不思議なスポットでもあります。

人々はタテマエでは生きていません。

みんな、ホンネで生活しているのです。

学校力を調べれば、その区や市の今のポテンシャリティがわかるのです。

そうして意味で、つい冊子を手に取ってしまいました。

東京の地価がどのような構造になっているのかは、多くの人がよく知っている通りです。

沿線別の価格の差がそれを象徴的にあらわしています。

一言でいえば、そこに人々のホンネが集約されているのです。

中学受験と大学進学

特集の表にはいろいろなファクターが載っていました。

1クラスあたりの児童数や体力の差、パソコン1台あたりの生徒数、学童保育の待機児童数。

それぞれにランクがつけてあります。

この数字を見ながら、自分がどこに住みたいのかを皆さん、考えるのでしょう。

日本は韓国や中国ほどの受験地獄というわけではありません。

まだバイパスが用意されている国です。

しかしながら、大企業などに勤めたいということになると、やはりなかなか厳しいことになります。

そのことは先輩世代の大人たちがよく知っているところです。

まさにホンネの部分だといえるでしょう。

資産があれば、必ず子供に学校歴を残してあげたいとする親が圧倒的です。

これだけ先の読めない時代に、子供たちのために残してあげられるものの1つが学歴であるワケです。

それは恩恵を受けたと感じている層には、絶対的な価値として君臨しています。

そういう目でこの数字をみていると、実にさまざまな感慨を覚えます。

資料は令和元年度の学校基本統計から算出したとあります。

ぼくが1番興味を持ったのは、なんといっても中学受験校への進学率です。

これは日能研の2019年度分析だそうです。

もう1つは大学進学率。

こちらは文科省平成30年度学校基本統計に基づくとされています。

それぞれ統計の出所は違いますが、相関関係は明らかです。

どこの区があるいはどこの市がどの項目で1番だと思いますか。

あそこだろう、ここだろうという区や市は東京のどのあたりにありますか。

それこそが別の表現でいえば、居住者の年収、学歴の分布図に他ならないのです。

私立中学に通わせるためにはかなりの学費がかかります。

一方公立は無料です。

この差はとんでもなく大きいものがあります。

もっといえば幼稚園からずっと私立に通うということになれば、その差は歴然としています。

数字が語る真実

中学受験校への進学率から数字をみてみましょう。

区部 1位 文京区43.9% 2位 千代田区40.5% 3位 中央区39.7% 
4位 港区38.8% 5位 目黒区36.2% 
市部 1位 武蔵野市30.1% 2位 狛江市19.0% 3位 三鷹市18.9% 
4位 調布市18.9% 5位 国分寺市16.1% 

区部と市部ではかなり数字の開きがあります。

大学進学率をあわせてみてみます。

区部 1位 渋谷区75.3% 2位 千代田区74.3% 3位 文京区73.6% 
4位 港区72.2% 5位 杉並区72.1%
市部 1位 国分寺市91.0% 2位 調布市81.3% 3位 小金井市80.4% 
4位 清瀬市79.9% 5位 三鷹市76.5% 

どうでしょうか。

国分寺市の90%を超える数字には正直驚かされました。

10人のうち9人が大学に進学するのです。

大学進学率については神奈川県と埼玉、千葉県の資料も載っていました。

1位だけを調べてみます。

神奈川県 鎌倉市71.8% 埼玉県 蕨市76.8% 千葉県 八千代市67.3%

以上の結果でした。

東京都に関する限り、皆さんの予想とそれほどに大きくずれていないのではないでしょうか。

土地の価格も、マンションの価格もこの数字に比例しています。

厳然とした事実です。

小学校の頃からパソコンやタブレットに代表される情報スキルを学び、プログラミングを学習していく時代です。

その流れに取り残されれば、社会に出てからも苦戦するのは目に見えています。

1人1台のコンピュータなど、ICTの活用も先進的な学校には勝てません。

特に私立は、この分野に思い切り予算をつぎ込んで差別化をはかるに違いないのです。

もっといえば、英語学習でしょう。

小学校から一貫して英語教育に取り組むという姿勢を見せれば、それだけ親達は安心するということでしょうか。

格差社会の構図はどこまでも再生産されていきます。

明治維新から築いてきた資産分布が1度太平洋戦争で崩れかけたようには見えましたが、あれからまた70年の月日がたち、現在固定化しつつあります。

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まさに西高東低の相関図が予想していた通り、みごとに出来上がっていました。

脇道を抜けて走るバイパスの通路がつまってしまったら、この先、日本は2世、3世、4世ばかりの固定化した社会になっていってしまいます。

国家としての活力もやがて失せていくのではないでしょうか。

偶然手にとった小冊子が、本当に多くのことを物語っているような気がしてなりません。

格差のあり方に真摯に取り組まないと、とんでもない結果を招くと思われます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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