ノート 【ご理解とご協力】言葉には無言の圧力が宿っている【不要不急】 言葉は時にすごい圧力を持ちます。無意識で使っていても相手はかなりの力を感じるのです。特にコロナ禍においてご理解とご協力、不要不急などという表現は頻繁に使われています。しかしこれらの言葉は相手に有無を言わせない響きを持ってもいるのです。 ノート
小論文 【都立推薦・国立高】多数決は全体の意見を正しく反映しているのか 都立高校推薦入試の過去問を考えます。今回は国立高校です。選挙における多数決の問題をとりあげた2019年度の問題です。大変に本質的なテーマなので、かなり難しかったものと思われます。市長選挙で多数決制度とボルダルールの差を考えさせるものです。 小論文
ノート 【落語・お神酒徳利】インチキ算盤占いが易の大名人に出世した滑稽噺 お神酒徳利という落語をご存知でしょうか。小さんと圓生の2つの型に分かれます。どちらも味わい深いので、両方を是非1度は聞いてみてください。 いたずら心から出た嘘が本当になってしまったり、つい忘れてしまったことが、大事件を引き起こす滑稽噺です。 ノート
ノート 【落語・祇園会】山鉾や神輿に祭り囃子とお国自慢がからまると… 落語の中でも威勢のいい啖呵が飛び出す噺です。江戸っ子と京男が自分の生まれた国を自慢しあうという構図です。ポイントはなんといってもお囃子の表現です。きちんと正確にできないと、タイミングをはずしてしまいます。稽古がかなり必要な噺です。 ノート
本 【日本永代蔵・井原西鶴】本邦初の経済小説はミラクル級のホームラン 井原西鶴の『日本永代蔵』はまさに経済小説そのものです。お金をテーマにしてこれだけ真っすぐに切り込んだ浮世草紙は初めてでした。江戸時代の貨幣経済をみごとに描いた小説としては出色です。登場人物にも不思議な魅力がたっぷりです。味読してください。 本
本 【続古事談・清盛・福原遷都】人の心を見抜くワザは一朝一夕にならず 人の本心を見抜くというのは難しいです。『続古事談』という本に平清盛の遷都に反対した男の話がでてきます。福原に都を移したものの、なにもかもうまくいかず、京都に戻りたいと考えていた矢先のことでした。藤原長方の反対で清盛は京都に都を移したのです。 本
本 【源氏物語・葵上】正妻に取り憑いた物の怪の正体は噂のあの人だった 『源氏物語』の中で1番人気のあるのは、この葵上の段です。六条御息所の生霊が源氏の正妻、葵上に取り憑くシーンは、誠に読みごたえがあります。この段は能にもそのまま移植されました。最後に般若の面をかぶり、 嫉妬の炎に狂う御息所を演じるのです。 本
ノート 【QRコードって何?】世の中は不思議で便利なシステムばかり QRコードをご存知ですか。今ではどんなものにもついていますね。乗り物のチケットもこのシステムを使っています。スマホで読み取って決済することもできます。ものすごく便利です。開発されたのは今から20年前。あっという間に世界に広がりました。 ノート
小論文 【小論文のキモ】主語を私にすると文が感覚的になり論理性が欠如する 小論文で大切なことは主語の選び方です。体験談を書くのでなければ、「私」を使わないこと。どうしても文章が感覚的になり、論理性が弱くなります。私を使わない文の典型は新聞記事です。少しよそ行きの表現を使ってまとめてみましょう。 小論文
本 【柳家小三治・落語家論】芸の神髄は守破離の流れに謙虚なこと 柳家小三治の落語を聞いていると、つい笑ってしまう瞬間があります。筋を全部知っていても、やはりつられてしまうのです。そのヒミツはどこにあるのか。師匠に言われたことは1つ。面白くやらなくていい。普通に喋ればそれだけで面白いのだというのです。 本
本 【魯迅・藤野先生】国籍と立場を超える生涯の師を持てた文人の幸せ 魯迅の『藤野先生』は胸が熱くなる小説です。国籍と立場を超えて留学生であった魯迅に正対しました。途中で医学から文学への転身を図った時、藤野先生は1枚の写真に惜別と書いて渡してくれます。一生の師として尊敬し続けた魯迅の真摯な態度を読み取って下さい。 本
本 【魯迅・故郷】貧しさに苦しむ中国の未来に文学の可能性を託した人 魯迅の『故郷』は中国の現実を描き出した小説です。貧しさの故にかつての友達との階級を意識せざるを得なくなります。自然な付き合い方がもうできないのです。その現実を見た時、これではいけない。息子の代になるまでには改革をと考えるのでした。 本
学び 【コロナ・SDGs】飢餓・貧困の撲滅は達成可能か【パンデミック】 SDGsの目標とコロナ禍との関係をどうみればいいのか。難しい問題です。2030年までに達成するはずの目標が次々と挫折しています。それだけ飢餓と貧困が広がっている状況なのです。ワクチンの接種は富める国と貧しい国とをあぶりだしてしまいました。 学び
小論文 【都立高推薦入試・日比谷】SDGsがついに直球コースで出題された 日比谷高校の推薦入試問題にSDGsのテーマが出題されました。まさに正面からの直球です。かなり難しい問題だったと思われます。スローガンの内容は相互に複雑な関係を持っています。1つの目標が他の目標とバッティングすることもあるのです。 小論文
本 【夏目漱石・三四郎】タブレットで青空文庫を利用し名作を読む タブレットで小説を読むのは楽しいですね。フォントの種類も大きさも自由自在です。自分で好きなアプリを探して読んでみましょう。名作が青空文庫にたくさん揃っています。本当にいい時代になりました。是非好きな作品から始めてみてください。 本
本 【大鏡・菅原道真・左遷】栄枯盛衰を鮮明に描き切った歴史物語 『大鏡』は藤原道長を中心とする歴史物語です。しかしそこには様々な人の栄枯盛衰が描かれています。菅原道真が大宰府に流された時の様子を鮮明に記述した段は、実にしみじみとしています。無実の罪で中央を追いやられた学者の無念を読み取ってください。 本