【うたたね・阿仏尼】若き日の恋に破れた歌人は逢坂山を見て何を

阿仏尼が若い時に書いた日記『うたたね』を読みましょう。初めての恋に破れて、人生をどのように生きたらいいのかわからなくなってしまいました。出家をする気になったのです。養父の勧めで、遠江までの旅をすことになりました。
学び

【学力とは何か】正解のない問いを求め続けることの意味【評価の基準は】

新しい学力観が求められています。文科省も2020年から、学習指導要領を改訂しました。大学入学試験の内容も以前とはかなり異なったものになりつつあります。答えのない問いをどこまでも考え続けることの大切さが論じられています。
小論文

【小論文AtoZ】知識があれば論理の隙間をついて反論が可能になる

小論文を書くのは決して容易いものではありません。長い時間をかけて知識を増やしていかなければならないのです。しかし反論がすぐにできない場合もあります。そのときはどうしたらいいのでしょう。いくつもの方法があります。学んでください。
小論文

【小論文の採点方法】ブラックボックス化した評価の基準を開示します

小論文の採点方法というのは完全にブラックボックス化しています。誰がどのような方法で行っているのか。年内入試が叫ばれて、ますます小論文の重みが増しています。あなたの書いた答案がどのように採点されるのか。ポイントをみてみましょう。
学び

【マルジャーナの知恵】利潤は差異から生じるという資本主義の論理

アリババと40人の盗賊という話は有名ですね。その物語の中に出てくるマルジャーナという女性の話を御存知ですか。今回はそこから、資本主義の本質を抉り出そうとします。キーワードは差異です。違いを作り出すことで利潤が生まれるという話です。

【掟の門・カフカ】長編・審判の挿話から独立した不条理な物語【法とは】

フランツ・カフカの小説『掟の門』を読みます。これは『審判』という作品の挿話として書かれたものです。後に独立して1つの作品となりました。ストーリーは短いのですが、その内容は複雑です。不条理の文学と呼ばれています。

【おもて歌のこと・無名抄】師との会話から名歌の真髄を学ぶ【鴨長明】

鴨長明の『無名抄』は中世の歌論書とし有名です。今回は藤原俊成の歌について、師匠、俊恵との会話を扱った段落を読みます。歌の命はどこにあるのか。よく知られた歌であっても、欠点のある歌もあるのです。俊成が自選した歌を巡っての会話は興味深いです。
学び

【批評の言葉】俯瞰する力と感受性を育てるための方法【AIとの差】

人間は成長するにつれ、言葉を獲得していきます。最初は批判のことばから、やがて批評のことばになるのです。そのために必要なものは何か。それが俯瞰する力と感受性です。そのためにたくさんの文章を読み、直感力を養う必要があるのです。

【和歌の効用・俊頼髄脳】紀貫之が馬に乗り蟻通明神の御前を通った時に

和歌の効用について書かれた『俊頼髄脳』の一節を読みます。歌論書として優れた内容を多く孕んでいる本です。紀貫之がたまたま蟻通明神の御前を馬で通った時、何が起こったのか。そこから歌の持つ効用を考えようという評論です。
ノート

【ポピュリズム】現代に蔓延する将来構想のない語りかけのマジック

ポピュリズムという言葉を御存知ですか。最近、よく耳にするようになりました。アメリカのトランプ大統領や小泉政権の時から、使われています。わかりやすい敵を目の前につくり、どちらに賛成するのかを、YesかNoかで二者択一させる政治のことです。

【声に出して読む・初恋】七五調の文体を身体の中に取りこんで心地良く

島崎藤村の詩を読みましょう。初恋です。誰もがよく知っている詩です。なぜこの詩は人気を保ち続けているのでしょうか。その理由を考えると、文体の問題があります。七五調の文語文が持つ響きは、他の詩とは明らかに違うのです。
学び

【ことばへの問い】 世界を言語で分節化していく時にこぼれおちるものは

ことばは世界を認識するための大切な手段です。しかしあらゆる事象が言語化されるのでしょうか。太古からあった自然の光や水の揺らめきは、どのような言葉で認識されてきたのか。あるいはされてこなかったのでしょうか。
学び

【人新世の環境危機・資本主義の闇】温室効果ガスをどうやって減らすのか

人新世と呼ばれる時代です。環境がますます悪化し、地球温暖化が叫ばれているのです。その中で資本主義の限界もみえてきました。私たちはどうやってこの危機を乗り越えていけばいいのか。その難題の解決に向けて考えてみます。
ノート

【トリアージ社会】生命の重みを図る客観的な手段は存在するのか

トリアージという言葉を御存知ですか。かつては野戦病院で使われいました。現在では私たちのあらゆる生活に直結したところで使われています。人の命の重みをどのように量ればいいのかという、根本的な問題なのです。
学び

【チャットGPT・急速進化】利用者1億人を突破した生成AIの真の実力は

チャットGPTが急速に進化しています。あっという間に利用者が1億人を突破したそうです。怖ろしい話ですね。生成AIの真の実力はどの程度のものなのでしょうか。今回トライアル版で、いくつか気になる質問をしてみました。

【漫罵・北村透谷】日本の開化は内なる革命でなく移動にすぎなかった

明治の文人、北村透谷の『漫罵』を読みます。彼が何を批判しようとしているのかということを、しっかりと掴み取ってください。夏目漱石の文明開化論と似た性質を持っています。明治維新が表層的な文化の移動に過ぎなかったというのです。