【小論文・語彙力】課題文を模写し表現をかえて自分の言葉に書き直す

学び

語彙力

みなさん、こんにちは。

元都立高校国語科教師、すい喬です。

今回は語彙力の問題を考えます。

長い間、生徒の小論文を添削してきました。

最初に文章を読んだ時の印象がいかに大切かを少し書きます。

1つは文字ですね。

ていねいな字で書いてある答案は、内容もしっかりしています。

自信のあらわれなのかもしれません。

文字の大きさも大切です。

鉛筆の濃さもそうです。

最近ではHBでも薄い印象がします。

濃い色合いの鉛筆できちんと書いてあると、安心して読めます。

全体にひらがなの多い文は弱い印象になりますね。

しかし漢字が多いと濃くて、読みにくいです。

段落も同じです。

1つの文が長いと、次の段落までがずっと文字だけになります。

答案に余白がないのです。

これは非常に読みにくい。

大切なのは全体のバランスです。

それに加えて大切なのは、使われている言葉です。

もっと言えば語彙です。

身の丈にあっていないと、息苦しいのです。

無理に難しい言葉や、外来語を入れれば、論文になると勘違いしている人もいます。

自分で意味がきちんと理解できていないのに、それを使おうとする受験生がいます。

これは絶対にNGです。

理解している言葉

どんな表現でも、きちんと説明できる言葉で書くことが、小論文の基本です。

わからない言い回しは使わないことです。

採点者にはすぐにその実情がわかってしまうのです。

いわばタネをみせながら、手品をしているマジシャンと同じなのです。

少しも興味がわきません。

普段、考えたこともないテーマを無理にその場で取り繕ったとしても、言葉だけが上滑りの場合、内容を伴いません。

これでは高く評価されるワケがありませんね。

テーマ型ならば、なおさらのことです。

課題文もに何もなく、ただどう考えるか書けというように投げ出されるのです。

荒野に置き去りにされたようなものです。

なんにも思い浮かばずに、きっと関係があるだろうと勝手に推測した内容を書きなぐることになってしまうのです。

そうならないためにはどうしたらいいのか。

方法は簡単ではありません。

とにかく練習するしかないのです。

試験までそれほどの時間的なゆとりはないはずです。

語彙を増やそうとして、教科書の後ろにあるような頻出語句を覚えようなどとしないこと。

それだけを記憶しても使えません。

実際の文章は生きています。

文脈の中に入ってはじめて、1つの意味ある表現になるのです。

帰納と演繹

よく使う言葉に「帰納」と「演繹」がありますね。

論理学で最もよく使う基本的な言葉です。

小論文の頻出語句です。

ここで、内容を説明できますか。

自分の言葉で他の人に説明をし、理解してもらうことが可能でしょうか。

「具体」と「抽象」なら可能かもしれません。

何が「具体」で何が「抽象」かわかりますね。

それと同様に「帰納」と「演繹」を説明してみてください。

「自己同一性」「多様性」などと小論文によく使われる表現はいくつもあります。

それを身体の芯にまでしみ込ませること。

これが大切なのです。

そうやって1つずつ、語彙を獲得し、血や肉にします。

そうでないと、本番の入試では使えません。

借りてきた言葉で上滑りの表現を使っても、採点者には見破られてしまいます。

評価する先生方を甘くみてはなりません。

彼らはたくさんの答案を毎年、チェックしているのです。

ではどうしたらいいのか。

てっとりばやい方法はありません。

地道にやるしかないのです。

具体的にはどうやったらいいのでしょうか。

1つの方法は真似をすることです。

課題文と同じ内容の文章を書くのです。

最初に何度か黙読してください。

そこでポイントを覚えます。

次にキーワードを大切にしながら、筆者の論点と同じ文の構成で書いてみます。

忘れたら、もう1度読み返す。

何度かやれば書けるはずです。

ノックの練習

あなたは野球の練習をしているところをみたことがありますね。

同じことを何度もやっているでしょう。

1000本ノックなどといって、同じところに打ってもらったボールをキャッチし、投げる練習をします。

これは理屈ではありません。

身体が自然に捕球の動きを覚えるまでやるのです。

小論文もそれと同じです。

最初に読んだ課題文を自分の言葉に置き換えるための時間が、次第に目に見えて短くなっていきます。

知らない表現を自分の得意な語彙に移し替えられるようになるのです。

それには繰り返す練習を続けるしかありません。

試みに課題文に載っている体験談を、自分のものと差し替えてみましょう。

どうでしょうか。

新しい1つの論文が出来上がったのではありませんか。

そこに足りない部分があったら、むしろ足してしまうのです。

すると論点の伸びる角度がかわります。

新しい内容の文章として、1本立ちができるのです。

この繰り返しを何度もしてください。

その間に語彙が増えていきます。

論理学の基本的な言葉や、故事成語などは、少しずつ身につけてください。

切り口がたった1つの熟語を使うことで、鮮やかになる効果があります。

書き直しを甘くみてはダメです。

やってみると、予想以上に難しいです。

国語力がないと、文章の芯がぼやけてしまってみえません。

すなわち、真似することすらできないのです。

そのような段階で筆者の論点に反論するなどということは絶対にできません。

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不可能を可能にするために、エッセンスを掴み取る修練を繰り返してください。

今回も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

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