【ブログ・900本】言葉の扱いに悩んだらコレ【記者ハンドブック】

とうとう900記事

みなさん、こんにちは。

元都立高校国語科教師、すい喬です。

いよいよ、このブログも900記事に近くなってきました。

あと数本です。

よくぞここまで来たなというのが率直な感想です。

始めた当初は予想もしてませんでした。

2年半の間、毎日書いているのです。

約3000字です。

原稿用紙にして7枚半。

900倍するとどうなりますか。

6000枚を超えますね。

ちょっと考えられません。

大学を出てから週刊誌の記者になりました。

毎日、確かに原稿は書きました。

しかしこれほどの量の文を書いたことはありません。

そんなにイヤじゃないから続いたんでしょうね。

楽しいです。

新しいことを探しながら書くということは頭の体操にもなります。

言葉を紡ぐという作業くらい脳を活性化させるものはありません。

しかし難しい。

どうやって書いたらいいのか、本当に悩みます。

それでもここまで来られました。

読者の皆様に感謝しなくちゃいけませんね。

言葉をどう扱うか

文章を書きながら、いつも思うことはこれは漢字がいいのか、それともひらがななのかということです。

あるいは送る文字はどれが適当なのか。

数字はこれでよかったのか。

そんなことばかりです。

どれが完璧に正しいということはないのでしょう。

時代によって隋分と言葉は変化してきましたからね。

小論文の添削をしていてもそうです。

時々わからなくなることがあります。

難しい漢字が混じっていたりするのです。

それだけならいいのですが、「こと」と書けばいいのに「事」という漢字を使ってあったりします。

そういう時に役に立つのが『記者ハンドブック』です。

わからなくなったら辞書をひくのも1つの方法です。

しかし生きた言葉を使い、毎日最前線で悩んでいるのは新聞記者やライターなのです。

彼らが頼りにしている本がこれです。

本屋さんで見かけたことがありますか。

かなり意識していないと、そこまでは目が届かないでしょうね。

この本は業界関係者にとって定番です。

しかしこれからはブロガーにも必要でしょうね。

さらにいえば、小論文の添削をする人にとっても必携なのではないでしょうか。

持っておいて絶対に損はありません。

「共同通信社」という会社についてはご存知ですね

現場の記者たちが少しでも「わかりやすくやさしい文章」が書けるようにと編集された本なのです。

通信社の役割

共同通信社は、時事通信社と並んで日本を代表する通信社です。

ニュース記事を日々、全国の加盟新聞社に配信しています。

地方紙の記者の数には限界があります。

それでも全国のニュースを載せなくてはなりません。

そうしたニーズにこたえるのが通信社の役割なのです。

配信記事を各社が買っているワケです。

記者ハンドブックは共同通信社が1956年に初版を発行しました。

それ以降、必要に応じて改訂が重ねられてきました。

この本はハンドブックという名前の通り、つねに携行して使う小型の辞書です。

geralt / Pixabay

記者ハンドブックには、文章を書くに当たって参考になるさまざまな情報が掲載されています。

中で記者が1番悩むのは、どこまでが漢字で、どこからがひらがななのかという線引きです。

これは本当に悩ましい作業です。

最近の新聞を読んでみればわかりますが、かなり難しい漢字は全てひらがなになりつつあります。

その中でも特徴的なものを紹介しましょう。

記者ハンドブックの大部分は「用字用語集」で確認できます。

1番よく出てくるのは「とき」という表現です。

時期や時間を表す場合は漢字の「時」にしなくてはなりません。

ただし「~の場合」を示すときはひらがなの「とき」と決まっています。

御存知でしたか。

このほか、漢字と平仮名を使い分けるケースとしては「ころ」や「あと」などが挙げられます。

「ころ」の場合はどうでしょうか。

「12月20日ごろ」「午前3時ごろ」「今年の秋ごろ」のように特定の日時や時間につくときはひらがなです。

「見頃」「食べ頃」のように名詞の一部として使われるときは漢字です。

「あと」はどうか

「前」の反対語として扱う時は当然漢字ですね。

しかし「あと一息」「あと5人」などの場合はひらがなです。

ややこしい表現の時も悩みます。

これはブログを書いていても同じこと。

どうしてもわからないときは、ひらがなにしてしまいます。

最近のパソコンは大変便利で、同じ音で内容が違うときにもきちんと正解を探してくれます。

しかしどうにもならない場合もあるのです。

例えば、「つくる」などという表現にはさまざま意味があります。

それにあわせて漢字も変えなければなりません。

「作る」「造る」「創る」といったように幾つも似たような言葉があるのです。

Wokandapix / Pixabay

その他、間違えやすい表現もあります。

数年前、都立高校の推薦入試にも次のような言葉がでました。

「情けは人のためならず」です。

よく間違えて、情けをかけるとその人のためにならないという意味で解釈されることがあります。

これは完全な誤りです。

正しいのは次のようなものです。

善いことをすれば必ずよい報いがあるという意味なのです。

その他、外来語の表記法も厄介です。

「サステナブル」という表現を最近はよく目にします。

これは「サスティナブル」ではいけないのでしょうか。

「コンピューター」もそうです。

「コンピュータ」ではいけないのでしょうか。

「1万以上の数字には万、億、兆などの単位語をつける」というのも常識です。

その他、動植物の名称は原則としてカタカナ表記です。

送りがなの付け方では「ぢ」「じ」、「づ」「ず」の使い分けで悩みます。

思い当たる節があるんじゃありませんか。

是非、1冊手元に置いておくことをお勧めします。

スポンサーリンク

今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

次の目標はいよいよ1000記事ですかね。

タイトルとURLをコピーしました