【会話術の奥義】負の感情に全身で共感を示せば話し手の心が開く

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心の活力剤

みなさん、こんにちは。

ブロガーのすい喬です。

今回はグチの話です。

実に微妙な話ですが、なるほどと感じていただければ幸いです。

人間は自分の不満を曝け出して、身体の中を軽くしたいという欲求をつねに持っているものです。

そうじゃありませんか。

厳しい世の中です。

いつも明るくニコニコなんてしていられません。

いい人を演じ続けるのはくたびれますからね。

もちろん好々爺と呼ばれる境地に達した人もいます。

しかしそこへ行くまでには、どれだけの苦労があったことか。

自然に笑顔がこぼれる人間に憧れる気持ちは誰にもあるでしょう。

「人は悲しみが多いほど、人にやさしくなれるのだから」という歌詞だってあるじゃないですか。

まさに苦しみの果てに、お地蔵さんみたいな存在になっていくのです。

ところが実際はどうなのか。

苦労の連続です。

うまくいかないことの方が多い。

自分ではちゃんとやっているつもりでも、他人はそれほどに評価をしてくれません。

おいしいところを上司に持っていかれる。

あの人のここが気にくわない。

とにかくモヤモヤした感情を持ちながら日々を過ごしているのです。

こういう気分を誰かに発散しないでおくと、身体の調子がテキメンに悪くなります。

TeroVesalainen / Pixabay

だから駅前の赤提灯へつい、ということになるのです。

ぼくにもサラリーマン時代がありました。

飲み屋で聞いた会話は、ほぼ全てが仕事上のグチばかり。

人間関係がメインでしたね。

皆さん、グチを言いながら、なんとか精神の平衡を保っていたのです。

ある意味、痛々しい話です。

共感が1番

つらい時に自分の気持ちを誰かに話したとしましょう。

いわゆるグチ話とは限りません。

本当に苦しい状況の時もあります。

そういう時、聞き手にどうして欲しいのか。

ただひたすら聞いてもらいたいのです。

すごい解決策があるのなら、とっくに実行しています。

しかしそんなものがあるワケもありません。

それは話し手本人が1番よく知っています。

それでも誰かに窮状を訴えたい。

どういう人に話をしますか。

誰に聞いてもらいたいですか。

話し手はもっともふさわしい聞き手を懸命に探します。

そしてある人に決める。

もう答えの方向はその時点である程度見えているのです。

この人だったら、こういう受け答えをしてくれるだろうということを相談者は考え続けたのです。

そうした人選の中で、最良の人を選びました。

いくら困っているからといって、誰でもいいというワケじゃありません。

ちゃんと人柄を見抜いています。

つまり聞き手に選ばれたということは、信用の証しなのです。

ヒミツを語る

当然、グチの内容はヒミツにかかわるものもあるでしょう。

他言してはいけないものも含まれているかもしれません。

選ばれた理由の1つには話しやすいということもあったでしよう。

しかしそれ以上に信頼されています。

ひたすら聞きましょう。

またこの話かというケースがあるかもしれませんね。

qimono / Pixabay

しかし他の人には喋れないのです。

聞き手の方がずっとつらいという時があるかもしれません。

しかし選ばれたのです。

どうしたらいいのか。

心からの共感以外に答えはありません。

相手はどうこうしてくれと言っているのではないのです。

ただ話し手が置かれた立場が、どうにもならない状況の中にあることを理解しているという態度を全身で示せばいいのです。

キーフレーズは「そうだよね」「大変だよね」の2つです。

これを時々間にはさむ。

そして大きく頷く。

これだけで十分なのです。

相手は聞き手の目を見ながら、ちゃんと聞いてくれているということに安心感を持ちます。

お互いに大変だけど、なんとかやっていこうじゃないか。

これでいいのです。

一生懸命頑張ろうとあんまりエールを送らないでください。

相手は強く励まされると、かえって疲れてしまいます。

もう十分に頑張っているのに、これ以上何をすればいいのかとまた悩みます。

距離が縮まる

聞き手に選ばれたということは、それだけで相手との距離がメチャクチャに縮まったということになります。

これ以降、人間関係はうまく進むでしょう。

自分の悩みを語るということは自分の弱さを全てさらけ出すことです。

できることなら、あまりしたくはない。

それでも語るというにはよほどの動機がなくてはなりません。

作家の姜尚中さんが本当に苦しかった時、1番親しい友人に心のうちを語った話は有名です。

彼は多くの本にそのことを書いています。

友人はその時の手記を、自分が死ぬ時一緒に焼けと命じたそうです。

HOerwin56 / Pixabay

ノートはもうありません。

姜尚中さんにとって、その友人は本当に心を許せる友だったのでしょう。

墓までもっていくヒミツを打ち明けられた時の気持ちを考えると、とても重いものを感じます。

自分の弱さを語るということはそれくらいのことなのです。

いわゆるグチとは少しレベルが違うかもしれません。

しかし基本的には同じことです。

一生懸命聞いてくれた相手には必ずその後の様子も語らなければいけませんね。

聞き手はじっと耳を傾けてくれたのです。

その人に対して、当然の礼儀があるとすれば、事後報告を怠らないということです。

その苦境を乗り越えられなかったとしても、やはり礼は尽くすべきだと思います。

人間の関係は本当に厄介で複雑なものです。

しかし相手が自分の弱さを露呈してしまう場面に出会ったときはうろたえずに、正面から受け止めてあげることです。

特に女性は解決法を求めるよりも共感を望みます。

それが信頼に発展することは、多くの事例が示しています。

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少し自分の身の周りをみてください。

必ず似たようなことがあるはずです。

人間関係の基本は心からの共感だということを忘れないでください。

何よりも1番大切なことです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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