【徒然草53段・仁和寺の法師】中世における滑稽話の最高傑作

徒然草53段に出てくる仁和寺の法師の話は実に滑稽です。酒の席で調子にのりついそばにあった鼎を頭からかぶってしまいます。それが抜けなくなって大変なことになったのです。最後は耳がちぎれてもいいから抜けということでした。笑い話ではすまされませんね。

【権力争いの象徴・無名草子】衰亡していく家の姿に世の無常を知る

『無名草子』にはさまざまな話が載っています。中でも中宮定子が亡くなった時の様子がしみじみと書かれています。一条天皇と相思相愛だった中に、道長の権力欲が滑り込んできます。新たな攻防が始まるのです。愛情だけでは生きてはいけない時代の哀しみです。
落語

【落語・やかん】知ったかぶりの先生から人生の不可思議を学んだ噺

落語の中には根問いものというジャンルがあります。その中でよく知られているのが「やかん」です。寄席の世界では知ったかぶりする人のことをやかんと呼びます。なぜやかんという名前がついたのかを、先生が熊さんに教えてあげるというのが、この噺のスジです。

【源氏物語・若紫】紫上は女の哀しみを一生背負い続けた【宿命】

源氏物語の中で最もよく読まれる部分が「若紫」の巻です。幼い日の紫上と初めて出会い彼女の美しさに惹かれます。二条院に連れ帰って自分好みの女性に育てあげ、ついには妻にします。しかし正妻にはなれず、子供も授かりませんでした。苦悩の日々が続きます。

【『槐記』に潜む処世術】太閤秀吉の無知を見抜いた歌詠み幽斎の血

『槐記』という本に載っている歌詠みの機転の話です。太閤秀吉の無知を知っていて、わざと相手を舐め窮地を救った話なのです。登場人物は細川幽斎と里村紹巴です。それぞれの性格がみごとに描かれています。性格の違いに着目して読める教訓に満ちた作品てす。

【歌詠みの系譜】古本説話集9話に紫式部と伊勢大輔の魂の交感を見た

古本説話集第9話に紫式部と伊勢大輔との間に行われた魂の交感の様子が出てきます。歌を詠むということは歌人にとって命と引き換えにするだけの厳しい作業でした。その重責を短時間で見事にやってのけた話の中に、歌人の系譜が見えてきます。みごとな話です。

【徒然草礼賛】百四段の味わいは特筆もの【王朝文学の華やぎに酔う】

『徒然草』は兼好法師の書いた日本を代表する随筆です。中には滑稽な話などもありますが、百四段は特に王朝文学の味わいが残る段です。彼が実際に宮中で見た豪華絢爛とした世界を、自分の想像でまとめたものでしょう。『源氏物語』を髣髴とさせるところもあります。
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【サイドハッスルは忍耐と情熱の2Pで】1年間はやせ我慢を貫くこと

サイドハッスルは楽しみメインでやること。報酬を狙うと、つらくなります。基本は忍耐と情熱です。好きじゃないとできません。1年間の間はじっと我慢です。次第に読者の信頼が厚くなります。そうなればしめたもの。あとは続けていくことを考えてください。

【池波正太郎・人間通】没後30年企画が続々【人気の秘密は何か?】

池波正太郎の人気は没後30年たった現在も衰えることがありません。テレビ、映画、劇画などになって、たくさんの人を楽しませています。その秘密はどこにあるのでしょうか。浅草で生まれた彼が見てきたものは何だったのか。魅力への糸口はなんでしょうか。
学び

【小論文・継続は力】短期間で合格答案は無理【石にかじりついても】

小論文の勉強はいつからしたらいいのでしょうか。すぐに始めてください。なぜか。すぐには合格答案が書けるようにならないからです。慶応義塾大学には国語の試験がありません。その代わりに小論文が課せられます。学部によっても要求される内容が違うのです。
学び

【Yesの時には課題文から意識して離れる】筆者べったりではダメ

課題文にNoを言えない時もあります。その場合は筆者の論点を追いかけてはダメ。意識して離れ、課題文に書かれていない内容を足しましょう。そうすることで新しい視点を得ることができます。絶対に筆者べったりになってはダメです。高い評価を得られません。
落語

【両国風景】上野鈴本演芸場からの生配信で江戸情緒満点の花火見物を

鈴本演芸場からの生配信は6月いっぱいの土日、続きます。おそらく初めての試みでしょう。落語はもちろんですが、色物の芸人を同じようにみられるというのはとても珍しいのです。この機会に三味線の音に耳を傾けてください。両国風景は江戸情緒満点です。
学び

【資料型小論文は憶測NG】グラフやデータの正確な読み取りが鉄則

資料型小論文の解き方はデータの読み取りが全てです。先入観なしに直接資料にあたってください。常識と違っていても勝手に解釈しなおしてはいけません。必ずテータにのっとって文章をまとめていくこと。これが一番大切なことです。勝手な改ざんは許されません。
学び

【小論文には時に妥協も必要】結論より思考プロセスを示すことが大切

小論文はつねに結論をどこへ持っていくのかということを考えなければダメです。どこまでも議論は平行線をたどることもあります。その時に大切なのは妥協点を探ることです。うまくいけば1つの思考プロセスを示すことができるのです。大切なポイントです。
学び

【小論文は格闘技】具体例の後に出てくる抽象論の部分が急所です

小論文は格闘技に似ています。相手をノックアウトするにはどこが弱点なのかを探る必要があります。理論武装するのです。具体例の後に出てくる抽象的な一般論の部分にポイントが集約されています。集中的にチェックしましょう。必ずいい小論文になります。
学び

小論文はジャーナリズムの派生形【つねに新聞記事を意識して書く】

小論文を書く上で大切なことはなんでしょう。それはつねにジャーナリズムを意識することです。新聞記事の書き方から学ぶことは大変に多いです。ただし、5W1Hだけがそろっていればいいというのではありません。自分の感覚をどう表現するのかが大切なのです。