【平家物語・祇園精舎】滅びの美をここまで感動的に描いた古典はない

平家物語はすばらしい歴史書です。一族が隆盛を誇り、やがて滅びいくという話は日本人の感性に合うのでしようね。特に滅んでいくものは美しいと感じる意識が無常観とあわさると、みごとなものになります。是非、声に出して読んでみてください。

【静縁のこけ歌・無名抄】過ぎたるは及ばざるが如しとは【鴨長明】

鴨長明の著書『無名抄』は中世の歌論書としてよく知られています。その中にある歌を作った高僧の話があります。自分ではいい歌だと思ったものの、批判され、どうにも納得できずに、他の歌人にみてもらいました。その結果どうなったのでしょうか。

【漢文・世説新語】人生の達観した生き方を一兵卒から学ぶ【身の丈】

『世説新語』という本をご存知ですか。高校の漢文の授業でも習います。今回はその中でもよく取り上げられるある兵士の話です。命を狙われている人を助けるために、お酒を飲み、酔っ払ったフリをして、わざとここにお尋ね者がいると叫んだのです。その結末は。

【先哲叢談・儒者伝】君子の心構えを説いた伊藤仁斎のスケールの大きさ

先哲叢談という儒者伝について勉強しましょう。あまり高校でも扱うことはありません。ここでは伊藤仁斎を批判する態度について書かれています。その時、批判された仁斎は大きな心のまま、動揺もせず反論もしませんでした。

【鶏鳴狗盗・孟嘗君】勝ちすぎれば必ず滅亡を早めると信じた政治家

鶏鳴狗盗という言葉を知っていますか。高校の漢文で必ず習います。内容はそれほど難しいものではありません。孟嘗君の話です。宮城谷昌光の小説にもあります。その話から展開し、政治家の生き方についても考えてみました。

【禁色・三島由紀夫】金屏風に描かれた絢爛たる異世界の絵巻【同性愛】

三島由紀夫の小説『禁色』は特異な作品です。同性愛者たちの生態を描きながら、同時にかつての女性たちに対する復讐を描いています。そのための道具が、若くて美貌の私大生です。彼の持つ魅力に翻弄されていく姿をよみといてください。

【源氏物語】紫式部が女性の生きざまを本気で描いた愛の世界の神話

『源氏物語』は高校で何段も習います。しかし敬語が非常に難しいため、原文で読むのは苦しいです。むしろお勧めはマンガと現代語訳です。読み始めたらやめられなくなります。人間の生きざまをそのまま描き切った渾身の作品ですね。

【漢文・百喩経】笑いに包んで人生の真実を説いた特異な仏教経典

仏教の経典にもいろいろなものがあります。この『百喩経』は寓話を主題にして作品です。最初はおかしくて、つい笑ってしまいますが、その後で人生の教訓を学ぶのです。ユニークな古代インドの話が満載されています。

【文学の未来・小野正嗣】新しい切り口から自分と世界との関係を築く

文学の持つ力とは何でしょうか。私たちはどうして本を読むのか。これは永遠のテーマです。1つだけ言えることは、本を読むことで、自分が何を考えていたのかを知るということです。新しい世界との関係をどうしても探しださなくてはいけません。

【言葉を生きる・若松英輔】たった1つのことばをみつけるために人は

若松英輔氏のエッセイを紹介しましょう。高校3年用の教科書に所収されている文章です。非常に柔らかな言葉が並んでいます。けっして難しい表現を使っているワケではありません。しかしその内容は深いです。人の悲しみの意味を探ります。

【文学のヒミツ】小説の冒頭と結末について作家は心底苦しむという話

作家は自分の作品の冒頭の書き出しと結末の表現に人一倍苦しむものなのです。みごとに言葉が決まれば、そこから想像力が広がるのです。不思議なメカニズムがあるのを知っているのは、字際に創作をする人だけなのです。創造のもつ理解不能な世界です。

【老子・タオの思想】なぜいまこの思想家にこれほど心が惹かれるのか

老子の思想はまさに現代人の心にピッタリと寄り添ってきます。みんな頑張りすぎて苦しいのです。どこかで安らぎを求めています。しかしそれがなかなか現実のものにはなりません。そんな時、心の隙間にすっと入ってくる新しい時代の思想なのです。

【韓非子】才ある者が世に出たあと地位をキープするのが難しいワケは

韓非子の中の短文をご紹介します。説話から教訓をひいたものです。才能ある人間が世に出ることはそれほど難しくはありません。しかしその地位を持続して権力を持つことは大変に困難なのです。どうすれば可能なのか。その謎にせまります。

【テルミヌスの変身】誰もが境界の終点になってしまった現代の悲劇

高校1年で学ぶ【テルミヌスの変身」という評論を読んでみましょう。テルミヌスとは境界を示す言葉です。ローマ時代の境界という言葉がなぜなくなってしまったのか。そこには通信技術の画期的な発達がありました。人々がそれぞれ終点に変貌したのです。

【無名草子・清少納言】中宮定子に身も心も捧げた才ある女性の末路は

無名草子には清少納言のことを書いた部分があります。鎌倉時代の考え方からすると、あまりにも才能を持った女性の一生は幸せにはならないと考えられていたようです。父親から漢文を習ったことで、他の女房達との関係はそれほどうまくはいっていませんでした。

【おくの細道・象潟】松島に似た風光の地に芭蕉は寂しさと悲しみを見た

『おくの細道』の旅は5カ月間続きました。その中に秋田の象潟の章があります。今と違って海の上に島がぽっかりと浮かんでいました。松島と似たような風景だったのです。その様子を芭蕉はなんと表現したのか。味わってみてください。
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