【グローバリゼーション】世界標準に流されずアイデンティティを死守

学び

グローバル化

みなさん、こんにちは。

元都立高校国語科教師、すい喬です。

国家の枠組みを超えてグローバル化することをグローバリゼーションと呼んでいます。

なんとなくすごい響きですね。

なにもかもがうまくいくような幻想を抱いてしまいます。

しかしあらゆるものごとには光があれば影もあります。

グローバリゼーションが進んでいくと何が起こるのか。

少し考えてみましよう。

グローバル化というテーマが出たら、1番最初に考えるべきことは、経済と文化への影響です。

当然ながら、メリット、デメリットを考えましょう。

するといいことばかりではないのがよくわかります。

今回は、グローバル化について少し論じていこうと思います。

geralt / Pixabay

さまざまな分野で国や地域といった隔たりがなくなるということは何を意味するのか。

国や民族の垣根が非常に低くなることをが予想されますね。

当然、経済は活性化します。

人の流れも拡大することでしょう。

グローバル化が進めば、国境が意味をもたなくなります。

なぜそんなことが可能になったのか。

誰でも想像がつきます。

通信の発達です。

インターネットは非常な低予算で、互いの国を繋いでしまいました。

距離と時間を超越したのです。

契約の確認のために、わざわざ人が往復する必要がなくなりました。

リモートでかなり複雑な内容まで把握できます。

相互理解のためには同じ言葉が必要になります。

英語が共通言語になったのです。

簡単に国境を越えた取り組みが活発になって頻繁なコミュニケーションが図られています。

全て英語で会議を行う会社まで出てきました。

グローバル化が進むことで、日本経済は多大な影響を受けました。

国境を越えた国際取引が容易になり輸出輸入額が増大したのです。

サービスや商品の質が向上し、海外のいいところを取り入れることも容易になりました。

つまり経済が飛躍的に活性化していったのです。

メリットとデメリット

しかしメリットばかりではありません。

マイナス点が明らかになりつつあります。

雇用問題や文化的な問題などデメリットもたくさんあります。

グローバル化が進むことで発生するマイナス点について見ていきましょう。

ここが小論文の核心にあたるところです。

きちんとおさえておかないととんでもないことになります

グローバル化によって生じる最大のデメリットは何か。

経済と文化の両面から必ず見てください

経済はメリットばかりかといえば、そんなことはありません。

1番のポイントは世界標準になった成果主義の導入です。

集団の和を重んじてきた日本のやり方とは全く違う人事評価の方法です。

年度ごとの成果に応じて給料を支払うというシステムが、長い間日本人が馴染んできた労働慣行とうまく合致していないのです。

過剰なストレスがたまり、労働の生産性があがらないという問題も起こっています。

若年退職制度や企業間の転職なども、まだ日本ではあまり普及していません。

どういうふうに世界標準とあわせていくのかというのは大きな問題です。

もう1つは企業が安い労働力を求めて海外へ生産拠点を移し、海外投資を優先すると国内の雇用機会が減少してしまうことです。

産業の空洞化

私たちが日常的に着ている洋服の大半は現在東南アジアで生産されています。

その地域も中国、ベトナム、ミャンマーなどと次々移動しています。

少しでも安い労働力を探し求めているのが一目瞭然ですね。

さらに文化の画一化の問題があります。

それぞれの民族には固有の文化が存在します。

食文化や建築、美術、学問などさまざまです。

文化はその国の民族の心臓に根強く浸透しています。

そこにアイデンティティの根源があるのです。

グローバル化はそこをものすごい勢いで直撃します。

他国の文化が驚くほどの力で流入してくるとどうなるでしょうか。

大切にしてきた伝統文化が瞬く間に消えてしまう可能性さえあるのです。

音楽、踊り、演劇、武道、祭りなどあらゆる民族の根源に触れる大きな渦の塊は大切なものです。

それが失われるということは重大な損失です。

グローバル化による問題を確認しておきます。

価格競争の激化
労働者の賃金の低下
失業率の増加
産業の空洞化
治安の悪化
技術や優秀な人材の流出
文化の衝突
文化の消滅

などがあげられるでしょう。

今後の展望

グローバリゼーションの拡大は地球環境における問題意識を世界規模で高めます。

しかあまりにいきすぎてしまうと、デメリットも目立ってくるのです。

最近ではむしろ自国の文化の良さを見直そうという流れが強まっているようです。

反動ともいえますね。

国内産業を大切にしなければ、日本の未来がなくなるという懸念も同時にあります。

見直しをしようという機運も高まっています。

そのためには多面的な見方ができる人材がどうしても必要です。

しかし日本には高い語学力やコミュニケーションスキルを身につけた人材が不足しています。

言葉だけでなく、文化に対する高い識見も必要です。

若い世代の人々が積極的にグローバル化の中における自国のアイデンティティ保持に尽力しなければなりません。

経済を進めることも大切です。

と同時に民族の命を守ることも同じくら重要な仕事なのです。

小論文でこのテーマが出たら、必ずこの光と影について言及してください。

どちらも大切なのです。

現状を維持しつつ、経済を世界標準に近づけていくのには難しい舵取りを必要とします。

そのために学問を続けなければなりません。

自分が専門としたい分野とどう切り結んでいけるのかが見えていれば、力強い文章になるに違いありません。

全く関係がないということはないはずです。

法律、経済、人文関係の学問なども、必ずグローバリゼーションとは関連があります。

語学だから無関係だということはありません。

音楽、演劇、あらゆる舞台芸術にも共通点があります。

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どういう視角からでも文章がまとめられるように勉強してください。

期待しています。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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