【少子高齢化】できることはなんでもやる【降格なしの産休・減税】

学び

子供は社会の宝

みなさん、こんにちは。

元都立高校国語科教師、すい喬です。

日本は難しい局面に入っています。

国力が明らかに以前より落ちているのです。

現在、世界をリードしているのはアメリカと中国です。

かつて日本の国名が声高に叫ばれた時期もありました。

それも今では過去の記憶です。

高齢化が極めてはやいスピードで進んでいます。

その一方で、少子化の波がおさまりません。

何が問題なのでしょうか。

若い世代が高齢者を支え切れなくなっています。

かつてのように多くの労働者が1人の高齢者を支えるなどという図式ではありません。

1人を1人が支えるという構図に様変わりしています。

60歳で定年になり、65歳で亡くなっていった時代はとうに過去のものです。

80~90歳を超えてもなお年金を支払い続けるだけでなく、社会福祉を届けなくてはなりません。

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健康保険、介護保険などのための財源が目にみえて厳しくなっています。

しかし社会福祉を切り捨てるワケにはいきません。

負担の割合を変え、年金などの給付年齢を繰り下げるという窮余の策をとらざるを得ません。

予算の逼迫は目に見えています。

社会の活力が明らかに低下しているのです。

経済成長も思うようにいきません。

それと同時に少子化対策が喫緊のテーマであることは間違いないのです。

子育て支援、雇用環境の改善などが叫ばれています。

日本では出産のために休職してしまうと、元の地位には戻れません。

これでは子供をうむことを躊躇う人がいても仕方がないでしょう。

日本の少子化

日本における少子化は1970年代の半ばから進行しています。

ちなにみに1973年の出生数は209万人でした。

合計特殊出生率は2.14人だったのです。

特殊出生率というのは、「15~49歳までの女性の年齢別出生率を合計したもの」のことです。

簡単にいえば1人の女性が一生の間に産む子供の数のことです。

ところが2017年にはその数字が1.43人まで下がりました。

原因は何でしょうか。

少子化の主な要因としては未婚化、晩婚化、出生力の低下が挙げられます。

女性の高学歴化が進んだことで、社会進出が進みました。

仕事と家庭の両立が難しいことから、出産をためらう人が増えたのです。

日本の少子化対策として、子育てに焦点を当てた取り組みがあります。

待機児童の問題を解消するため、政府は幾つものプランを策定しました。

根本的には何をすればいいのか。

そのための方法とは何か。

これが小論文のカギになりますね。

少子化対策を具体的にどうすればいいのか。

高齢者が活躍できる社会との関係に触れながらまとめていくことが大切です。

かなり事実関係をおさえておく必要があります。

単純に子供の数を増やしましょうというだけでは何の意味もありません。

今何をすべきか。

これからどうしたらいいのか。

そのための方策として考えられることをきちんと1度考えてみてください。

産めば産むほど有利

スウェーデンとフランスでは、少子化対策が一定の効果を上げたといわれています。

この2つの国の政策は、とても長い時間をかけて行われており、その成果が少しずつ出てきたというのが実際のところです。

ドイツも同様に家族政策に力を入れていますが、あまりうまくいっていません。

少子化対策がいかに難しいのかということが、よくわかりますね。

フランスでは若年層の失業率が目立っています。

20~24歳の若者の失業率は20%前後です。

当然、出生率は下がる一方でした。

そこでフランスは徹底的な少子化対策をとりました。

基本は手当と税金の優遇です。

Photo by yto

所得制限なしで、2子以上を養育する家庭に家族手当を給付します。

20歳になるまで、子供の数によって支給されるのです。

さらに3人以上の子供を育てている世帯に対しては、大幅な所得税減税がなされています。

家族補足手当もあります。

さらに大きいのは年金加算です。

子どもを3人養育すると年金が10%加算されるのです。

その他、産科の受診料、検診費、出生前診断、出産費用など妊娠出産から産後のリハビリテーションがすべて無料です。

母親と同様、父親に対しても有給扱いで賃金の80%が保障されています。

成長後も高校までの学費は原則無料。

公立大学の学費も、登録手続き費と健康保険料のみで無料です。

また、多くの学生に奨学金が支給されています。

基本的に親が学費を払うという日本のようなシステムはありません。

安心して産めるのです。

子供は社会の宝という考え方を徹底して進めました。

根本的な戦略

少子化を解決する抜本的な方法はなかなかみつからないのが現状です。

日本でも何もしていないワケではありません。

さまざまな方策を講じていますが、十分に効果がでているとはいえないのです。

基本は社会が子供をどう捉えるのかという問題でしょう。

出産休暇や育児休暇を誰でもがいつもとれるという施策の実現は、言うのは易く実行するのは難しいです。

しかしそれを税金などとからめていかない限り効果が出ないのです。

①育児費用のため税金の控除や児童手当の増額を行う
②育児休暇期間を延長する
③正式な保育施設を整備強化する
④フルタイム就業に比較して少ないパートタイム就業機会を増やす

日本は①~③までの程度が低いと言われています。

しかしこれで少子化が解決するのか本当のところはわかりません。

少子高齢化で問題として挙がるのが生産年齢人口と経済の関係です。

これ以上子供が減少した時、日本経済の生産活動がどのように影響を受けるかという点です。

経済活動の大きさを示す実質国内総生産(GDP)は、 国民1人あたりのGDP×総人口です。

少子化で総人口が減少すれば当然ながらGDPも減少します。

geralt / Pixabay

可能なことは全てやってみるという姿勢が必要でしょう。

それと同時に高齢者の雇用延長や健康寿命の促進化も大切です。

定年制もやがて過去のものとなり、労働の流動化も想像できます。

医療のあり方も問題になるでしょうね。

薬もより安いジェネリック薬品へ傾斜していくことにならざるを得ません。

年金、医療の問題はより深刻化するに違いないのです。

小論文のテーマとして、少子高齢化が出た場合、この程度の知識は最低蓄えておいてください。

大学入試では出題者の年齢が比較的に高いため、介護と並んでここにあげたテーマがよく出ます。

基本的な情報をきちんとまとめておくことを忘れないようにしましょう。

今回も最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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