【補気剤の威力】元気が出なくてだるい症状にテキメン【補中益気湯】

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補気剤のありがたみ

みなさん、こんにちは。

ブロガーのすい喬です。

今回はちょっと漢方薬のお話をさせてください。

他の人の話じゃありません。

ぼく自身の体験談です。

50歳を過ぎた頃から身体の不調に悩まされていました。

なんとなくだるいのです。

どこが悪いというのではありません。

なんとなくです。

かったるいというのかな。

胃腸の調子もよくありませんでした。

血圧が低めなのです。

近くのお医者さんで、よく点滴をしてもらいました。

肝臓の機能を高める強ミノファーゲンという薬と総合ビタミン剤、ビタメジンです。

本当にだるい時は数日間通いました。

その後は幾らか楽になるのです。

処方してもらったビタミン剤も飲みました。

しかしすぐに楽になるというワケではありません。

血圧が下がるとだるさが増すようでした。

その頃から奥様が漢方の薬を飲んでいたので興味がありました。

長く飲み続けなくてはならないということだけは知っていたのです。

しかしどのお医者さんにかかればいいのかよくわかりません。

紹介だけしてもらおうかというワケで、奥様の診察日にくっついていきました。

その時に処方してもらったのが「真武湯」という薬です。

これはトリカブトから毒の要素を抜いた、おなかを温めるというものです。

下腹部がしぶると言ったので、出してくれたんでしょう。

しかしすぐに症状がよくなることはありませんでした。

量が少なかったのかもしれません。

週刊朝日MOOK

こうなったら自分で探そうと考えました。

幸い、漢方のMOOKを本屋さんで見つけました。

『本格漢方』という本です。

これは毎年最新版が出版されています。

それだけ需要があるんでしょうね。

そこにたくさん漢方医の名前が並んでいました。

本当に頼れる「名医」の漢方治療という副題がついています。

当時の勤務先に近いところで、この人ならばという先生を見つけました。

すごく混んでましたね。

西洋医学プラス漢方というスタンスの先生でした。

必ずあなたにあう薬がありますから、慌てずに続けましょうといってくれたので、少しホッとしました。

舌の色を見たり、脈拍をみたり、ちょっと診察の仕方も違いました。

これも大切な漢方の方法のようです。

その時にいくつかの薬を紹介してもらいました。

後から調べると、同じような症状の人に処方するごく標準の薬でした。

それから2週間ごとに出かけました。

次第に楽になってきたのは感じました。

しかしまだど真ん中だという感じではありません。

だるさも続いていました。

元気が出ないのを補う生薬 

その後、異動したので勤務場所に近いお医者さんを再び探しました。

現在もお世話になっています。

そこで出会ったのが今も飲んでいる補気剤です。

夏に入る前でした。

どうもだるくてと話したら、これをちょっと飲んでみようかというので「清暑益気湯」を処方されました。

暑い時期だけの薬だとか。

暑気あたりとか暑さによる食欲不振、全身倦怠などに効果があるそうです。

基本は人参と黄耆(おうぎ)ですね。

これは漢方にとってはダイヤモンドのような薬剤です。

全身の機能低下を回復する効果を持ちます。

元気がないとかエネルギーがないのを補う薬を「補気剤」と呼んでいます。

人参はオタネニンジンの根を乾燥させたものです。

いわゆるチョウセンニンジンです。

体の内面(胃腸)を元気にさせる効果があります。

一方で、黄耆はキバナオウギという植物の根を乾燥させたものです。

体の外面(皮膚)を元気にする効果があります。

補気剤を主に含み、エネルギーの補充をするという漢方の処方があるのです。

ぼくは自分で勝手にビタミン剤の一種だと思うことにしています。

もちろん正確ではないでしょうけどね。

その後暑さが収まったので、本来の補気剤に移行しました。

それが補中益気湯(ほちゅうえっきとう)です。

これを今も1日3回飲んでます。

相談が必要

疲れが取れない、だるいといった時に、一番使用される漢方です。

補気剤の人参と黄耆の両方を含んでいます。

その他に水分循環をよくする蒼朮、炎症をひく柴胡、血行をよくして貧血症状を改善する

当帰、のどの痛みや痔を治す升麻、胃腸の働きをよくする陳皮や生姜などです。

体の内面、外面からエネルギーを補充してくれるのです。

冷えにも効きますし、寝汗を改善する効果もあります。

精神安定成分も少量含まれているとか。

ぼくにはあまり必要ないでしょうけどね。

もう数年間続けてのんでます。

以前のようにだるくて点滴を打ってもらうということもなくなりました。

補気剤にはこの他に代表的な2つの薬があります。

十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)がそれです。

慢性疾患に伴う体力低下に対して主に使用するようです。

使い分けとしては、風邪をひいてだるい時は補中益気湯を、抗がん剤投与中でだるい時は十全大補湯を使用します。

ちなみにぼくはこの薬のお世話になったことはありません。

最後のもう1つが人参養栄湯(にんじんようえいとう)です

十全大補湯に加えて、鎮静作用の茯苓(ぶくりょう)、鎮咳作用の五味子(ごみし)を含んでいます。

呼吸器の慢性的な病気(喘息、肺気腫、肺癌など)の倦怠感に有効だということです。

人参養栄湯は、高齢者に積極的に使用される薬剤です。

その他にも六君子湯(りっくんしとう)、茯苓飲(ぶくりょういん)、半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)などと色々あります。

しかし基本は最初の3つだと覚えておいてください。

Activedia / Pixabay

いずれにしても自分勝手に処方などしない方がいいです。

必ずお医者さんと相談してください。

漢方は時間がかかります。

すぐには効きません。

しかし長く使っていると、自分にあうものとあわないものがあるのがよくわかります。

他の人によいからといっても、ダメなのです。

中国4000年の歴史とよく言いますが、どうして植物の根や動物の骨などに薬効があることを発見したんでしょうね。

不思議でなりません。

補気剤が免疫を左右するということは最近の研究で隋分解明されてきました。

服用すると、免疫細胞の「抑制」を示すこともわかっています。

免疫は働きすぎると、身体の他の細胞を攻撃してしまうのです。

人間は複雑な生き物ですからね。

これからもうまくつきあっていければと思います。

ほとんどの薬は保険治療の対象になります。

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是非、相談してみてはいかがでしょうか。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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