【小論文・乱読魂】スキマ時間に活字をあさり文章の書ける身体になる

学び

読めれば書ける

みなさん、こんにちは。

小論文添削歴20年の元都立高校国語科教師、すい喬です。

今回は小論文の書ける身体の作り方について考えます。

どうすれば小論文が書けるようになるのでしょうか

すごく難しいと感じることが多いと思います。

言葉の出てこないのが一番つらいですね。

どういうふうに書き出したらいいのか、全く見当がつかないのです。

何が最初に必要なのか。

それもよくわかりません。

成が大切だと言われても、どうしていいのかわからない。

完全に五里霧中というヤツです。

今まで40年近く都立高校で国語科教師をしてきました。

中学でも数カ月間、講師をしました。

どこの学校に赴任しても共通していたのは、読める生徒は書けるという現実です。

これだけはどの学校にも共通していえます。

読める生徒は1行、2行先を横目で見ながら、文章を読み進めます。

だからつっかえません。

数行先に読めない漢字があったとしても、それを脳の隅でじっと考えているワケです。

おそらく過去に読めなかった文字の蓄積があるのでしょう。

geralt / Pixabay

その森の中を必死に検索しながら、目の前の活字を読んでいきます。

そういう能力を持っているのです。

この力を国語力というのかもしれません。

理解と判断が同時に行えます。

地頭の良さともいえます。

結論からいいましょう。

とにかく文章を読むことです。

これは訓練だと思ってください。

乱読あるのみ

教科書でも新書でも文庫本でもなんでもいいです。

新聞やネットの記事でもかまいません。

活字になっているものならなんでもいいので、とにかく読みまくることです。

難しい言葉は飛ばしてしまう。

それでいいです。

いわゆる乱読です。

この時間を徹底的にとることが、1番書く力をつけると思います。

そんな暇はないという人がいるかもしれません。

まとまった時間をとろうなんて思わないことです。

ほんのわずかのスキマ時間を探すのです。

活字の内容はとりあえずなんでもいいです。

どうしてもラノベでないと読む気がしないというのであれば、それでもかまいません。

ただし漫画は避けてください。

とにかくここでは活字がメインです。

しばらくすると、骨のある文章が読みたくなります。

誰でも同じ道を辿ります。

時間の大切さがわかってくるからです。

なるべく有効に使いたいと思うようになるのです。

人間は垂直に上昇するのではありません。

らせん状に渦を巻いて、少しずつ上に上がっていくのです。

geralt / Pixabay

とにかく文章を読んでください。

活字を目で追い続けてください。

その繰り返しが確実に言葉を身につける作業になるのです。

これは理屈じゃありません。

ルーティンです。

流れ作業だと考えてください。

間に合わないはずがない

できたら小さな時からやっていればよかった。

しかしもう間に合わない。

そんなことはありません。

歴史小説が好きだったら、その世界に浸ってください。

知らない間に使う言葉が変化していきます。

大きな声で何度もいいます。

読めない生徒は書けない。

読まない生徒は書けないのです。

どうしてそうなるのか。

おそらく回路がどう出来上がるかの問題なのでしょう。

読み続けているうちに、脳内のニューロンがつながっていくものと思われます。

それが書く時に言葉を紡ぎ出すのです。

子供を見ていればよくわかります。

喃語と呼ばれる「ああ」とか「うう」という言葉を使いながら、周囲の人の使う言葉を黙って聞いています。

この期間にじっと耳の奥に言葉をためているのです。

それがある時期を境に一気にあふれ出してきます。

言葉を覚えるメカニズムの持つ不思議です。

留学生などのケースと同じです。

最初は聞き取れなかった外国語が突然、ある瞬間から明瞭に耳に届いてきます。

それまでは言葉が切れずに音の連なりであったのに、1つ1つの単語となってくるのです。

それと同じだと考えてください。

書くのも全く同様です。

書く能力を持つ身体

きちんと読めると、自然に書くこともできます。

本当なのかと思う人もいるでしょうね。

ウソじゃありません。

名文を書く必要はありません。

相手に伝わるわかりやすい文章であればそれでいいのです。

正確な構成で相手が納得できる論理であれば十分な文章になります。

新書、評論、新聞などの文章を読み続ければ、知識も確実に積みあがっていくでしょう。

今日喫緊のテーマはいずれも解決が難しいものばかりです。

しかしそれに向かってできるだけ誠実に考え、文章化していくことが成功への最短距離です。

それこそが合格への1番の近道なのではないでしょうか。

PIRO4D / Pixabay

もう1つ言えることは、この能力は今後とも長く活用できるものになるということなのです。

大学でのレポート作成などにも極めて有効でしょう。

さらに社会に出て、プレゼンテーションなどを行う時も強い味方になります。

書く能力と読む能力が直接リンクしていることはわかっていただけたでしょうか。

スキマ時間を探しましょう。

人間の脳ミソは実に優秀です。

同時に何冊読んでもけっして混じりあうことがありません。

きちんと区分けされて記憶中枢に収まります。

文章が書けないという人は、満足に本を読んだ記憶がないのです。

1年に1冊では無理です。

数年前になんか読んだけど、タイトルは覚えてないというのもダメです。

読書日記をつけるくらいのアグレッシブな日常を送ってください。

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そうすれば自然と書く能力を持った身体になります。

黙っていてもいつの間にか完成していくのです。

是非、頑張ってください。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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