コラムが1番
新聞には毎日どれくらいの記事が載っているのか、考えたことがありますか。
膨大な量ですね。
ロボットが自動的に文章を仕上げているワケじゃありません。
全部人間が書いているのです。
それを瞬時に割り付けをして記事にする。
そのスピードは昔の新聞とは全く違います。
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なんといってもパソコン全盛の世の中ですから。
しかし変わらないことがたった1つだけあります。
それはどこまでいっても人間が記事を書いているということです。
この基本だけは十年一日のごとく日々繰り返されているのです。
記事にはたくさんのジャンルがあります。
もちろん一面に載る政治や社会、経済のニュースを筆頭に、全世界のあらゆる出来事をテーマにしています。
毎年、新聞からもよく小論文のテーマが出題されます。
どんな内容のものがよく出るか、みなさんは知っていますか。
正解は…。
なんでも出ます。
しかしあえていえば、社会に関するニュースでしょうか。
個別の事件というのではないのです。
その事件の背後にある社会的な変化です。
殺人事件の詳細をいちいち課題文にしていたのでは、何度試験をやっても終わることがありません。
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しかしそれ以上によく出るのはコラムです。
どの記事のことかわかりますか。
一面の下に出てくるどちらかといえば軽い文章です。
なかでも朝日新聞の「天声人語」が最も有名です。
社説というのは非常に硬いその新聞社を代表する意見です。
それに比べるとコラムは読みやすい文章といえるでしょう。
コラムは難しい
最近はこのコラムも読めない生徒がいるという話をよく耳にします。
1度じっくりと読み込んでみてください。
実に奥の深い噛みでのある文章です。
書いているのは新聞記者の中でもベテランと呼ばれている人たちです。
様々な知識をみごとに駆使して、そこに独自の世界を作り出します。
この力作を読まないのはあまりにももったいないじゃありませんか。
毎日の暮らしや出来事に直結した味わいのある文章ばかりです。
よく宿題でこれを要約しなさいという課題が出されることがあります。
毎日とはいわないので、みなさんもやってみたらどうでしょう。
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当然のことながら、そこに書いてある内容について関心をもたないワケにはいきません。
それがとても役に立つのです。
国語力だけでなく、社会に対する関わり方の意識が深まります。
新聞記者たちが苦労して書いたコラムを読まないのはあまりにもったいないです。
いずれも名文ばかり。
小論文は短い時間に暗記して詰め込むような科目ではありません。
日々の生活に対する落ち着いた視線が必要なのです。
そういう意味でコラムは役に立ちます。
もう一つ加えたいのは家庭欄です。
ここにも問題のヒントがたくさんあります。
家庭欄が狙い目
特に現在問題になっているようなテーマは、家庭欄で多く扱っていることが多いです。
参考にしてください。
最近の新聞を少しでも覗いてみればなにが話題なのかわかるでしょう。
夫婦別姓、性同一性障害、労働時間短縮、介護人材不足、外国人労働者、病気、食事、育児、進学。
問題が山ほどあります。
多くの内容がすぐ論文のテーマに結びつくというワケではありません。
しかしいくつもの引き出しを持っているということが、1番大切なのです。
世の中に対する視点をきちんと持って事実を常にキープしておくのです。
それが必ず出題されるテーマに結びつきます。
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暗記ものではないので、覚えた翌日にすぐ利用できるものでもありません。
しかしそうした地道な勉強の積み重ねが、飛躍への道筋をつけます。
勉強とは一朝一夕では成らないものです。
てっとりばやい練習法があれば、誰でもすぐに実行します。
しかし残念ながら、そんなものはどこにもありません。
先ほど紹介した朝日新聞の天声人語などはそれをまるごと写すためのノートまで販売されています。
夏休みの間、毎日ただ写したという生徒に話を聞いたことがあります。
文章のリズムが自然と身につくのです。
これは理屈ではありません。
それまで長いだらだらとした文を書いていた生徒が、まとまりのある短文を積み重ねるようになっていくのを見ると、やはり驚きますね。
習うより慣れろとはよくいったものです。
理屈ではないのです。
言ってみれば皮膚感覚のようなものかもしれません。
どんな名医だって、最初から正確な診断が可能だったのではありません。
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いろいろな患者を診察し、目を養い、処置をしながら身体で覚えていったのです。
文章をまとめるのもそれと全く同じです。
身体で覚えるのです。
理屈ではありません。
その意味でコラムを筆写するという作業には意味があります。
さらに要約を勧めます。
要約は練習感覚で
ポイントをつかむ練習をしましょう。
短い文にまとめます。
まったくその文章を読んだことのない人でも、1度で内容が理解できるようにまとめることです。
どうしても時間がなければ3行だけでもいいです。
あるいはそれぞれの段落を2行ずつ書いてみる。
3段落あるいは4段落。
場合によっては2段落の時があるかもしれません。
その場合に応じて臨機応変に扱います。
内容を短く要約するということは、想像以上に難しいことです。
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具体例を入れずにポイントだけを短く。
この作業を徹底してください。
最初はどうしたらいいのかわからなかった人も、しばらく続けているとかなり素早く内容をつかむことができるようになります。
それが小論文試験にとっては武器になるのです。
場合によっては設問の中に要約をせよというのがある場合もあります。
その時はやったと心の中で叫んでください。
練習した成果が出ます。
型を覚えて書くのも1つの方法です。
しかしそこまでいくのも実はそう簡単な話ではありません。
ある程度、型を自分のものにできた人は最強です。
そのための前段階として、今回の記事を参考にしてもらえたら幸いです。
最後までおつきあいいただきありがとうございました。