源氏物語

【源氏物語・須磨】栄達への転機となった光源氏の歴史絵巻【貴種流離】

『源氏物語』は日本が誇る世界に通用する文学です。その12段に「須磨」の巻があります。ここで光源氏は今までにない流離の生活をします。そこからの復活にはかなりの時間がかかりました。しかしここでの成長が、それ以後の出世を約束したのです。

【野分の垣間見・源氏物語】嵐の後六条院を見舞った夕霧は偶然継母を見た

『源氏物語』の中に「野分の垣間見」という章があります。それまで一度もみたことのない継母を始めて夕霧が見かけるシーンです。美しい母の姿にそれまで別の女性に寄せていた心が、失せてしまうほどのものでした。紫の上です。

【源氏物語・薄雲】明石の君は我が娘を紫の上に預ける不安に悩み苦しんだ

「源氏物語』は我が国を代表する創作です。紫式部の持つ類まれな力が、多くの人物を実に多彩な形で描き出しています。今回は明石の君が娘を光源氏に預ける決心をする段を読んでいきましょう。趣きのあるしみじみとした内容です。

【源氏物語・雨夜の品定め】どのタイプの女性と一緒になれば幸せになれるの

『源氏物語』帚木の段に出てくる「雨夜の品定め」の話をしましょう。これは紫式部が女性観を綴った段落です。どのような女性と結婚すれば、男性は幸せになれるのか。その秘密を探ったところなのです。いろいろな過去の経験が色濃く滲んだ章段です。

【源氏物語】紫式部が女性の生きざまを本気で描いた愛の世界の神話

『源氏物語』は高校で何段も習います。しかし敬語が非常に難しいため、原文で読むのは苦しいです。むしろお勧めはマンガと現代語訳です。読み始めたらやめられなくなります。人間の生きざまをそのまま描き切った渾身の作品ですね。

【紫式部・無名草子】いつかは読みたい源氏物語が誕生するまでの秘話

『無名草子』は鎌倉時代の評論です。その中に『源氏物語』を書いた紫式部の記事があります。どのような経緯でこの本が生まれたのかということが示されています。今の時代とは違う、書くことに対する態度もそこには見えて楽しいのです。

【門出・更級日記】京の都に憧れた少女時代が今はただ懐かしい

日記文学の代表『更級日記』を読んでみましょう。幼いころから京都での生活に憧れ、『源氏物語』を早く読みたいと願っていました。しかし姉たちも文章まで覚えているワケではなかったのです。父親の任期が終わり、いよいよ都へ出発する時がやってきました。

【日本永代蔵・井原西鶴】本邦初の経済小説はミラクル級のホームラン

井原西鶴の『日本永代蔵』はまさに経済小説そのものです。お金をテーマにしてこれだけ真っすぐに切り込んだ浮世草紙は初めてでした。江戸時代の貨幣経済をみごとに描いた小説としては出色です。登場人物にも不思議な魅力がたっぷりです。味読してください。

【源氏物語・葵上】正妻に取り憑いた物の怪の正体は噂のあの人だった

『源氏物語』の中で1番人気のあるのは、この葵上の段です。六条御息所の生霊が源氏の正妻、葵上に取り憑くシーンは、誠に読みごたえがあります。この段は能にもそのまま移植されました。最後に般若の面をかぶり、 嫉妬の炎に狂う御息所を演じるのです。

【三島由紀夫の真実】潮騒と仮面の告白の美意識は地下で繋がっている

三島由紀夫の初期の作品『仮面の告白』『潮騒』は一見正反対の小説です。しかしその根底には彼の美意識がしっかりと横たわっています。自分の持つ負の資産を太陽の光にさらして、払拭したかったのかもしれません。2冊続けて読むことで三島の葛藤が見えます。

【徒然草・折節の移り変わるこそ】変化を捉える兼好法師の目の確かさ

徒然草の中でも有名な章段が「折節の移り変わるこそ」です。自然の微妙な変化をきちんととらえる兼好法師の目は実に確かです。日本人の感性の基本をこの章段が作り上げたと言っても過言ではありません。十分に鑑賞し、声に出して読んでみて下さい。

【源氏物語・若紫】紫上は女の哀しみを一生背負い続けた【宿命】

源氏物語の中で最もよく読まれる部分が「若紫」の巻です。幼い日の紫上と初めて出会い彼女の美しさに惹かれます。二条院に連れ帰って自分好みの女性に育てあげ、ついには妻にします。しかし正妻にはなれず、子供も授かりませんでした。苦悩の日々が続きます。
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【自分資産】レバレッジの効くスキルを持ち人間関係のスキマを狙う

これからの時代に通用する資産は何か。家でもお金でもない。いざとなった時、本当に役立つのは人との関係です。レバレッジの効くスキルを持つことが必要です。正面からでは無理な場合でもナナメからのスキマをねらいましょう。まず行動してみることです。