【言いあてし薬師・花月草紙】人は苦しい目にあってはじめて忠告の意味を知る

松平定信の書いた『花月草紙』を読みましょう。今回は名医に予告された病気になった人の話です。人間はいくら忠告されても、本当に困った状態にならない限り、なかなか他人のいうことを聞かないものです。悲しい性ですね。

【戦国策・三人成虎】同じことを何人にも言われると人はつい信じてしまう

『戦国策』という本の中には実に多くの知恵がつまっています。その1つ1つが論客たちによって説かれた内容なのです。今回は同じことを何人にも言われると、最後はかぎりなく真実になるという話です。
学び

【都立西高校推薦入試速報】人はパンのみにて生きるにあらず【国分功一郎】

都立西高校の推薦入試速報です。毎年、非常に短い文章がでます。どう答えるかによってその受験生の人柄の出る問題です。今年は「 人は,パンのみにて 生きるに あらず」という哲学者、 国分功一郎の文が出題されました。

【故事成語・桃李成蹊】美しい花や果実の木がそこにあるだけで道が【史記】

漢文を元にした故事成語はたくさんあります。有名なものを幾つか知っているだけで、随分世界が広がりますね。ぜひ覚えてほしいものです。今回は「桃李成蹊」という言葉を学びましょう。大切な表現です。
学び

【孟子・人に忍びざるの心】井戸に落ちた子を助けようとする惻隠の情とは

人間は生まれつき善なのでしょうか、悪なのでしょうか。それだけでも論争になりそうですね。いろいろな考え方があると思います。子供が井戸に落ちたとき、助けようとするのはごく普通の気持ちです。人によく思われようと考えて行動する人はいません。

【晏子・江南の橘、江北の枳となる】人の善悪は環境によるという教え

春秋時代の斉の宰相、晏子の話です。賢い人でした。宮城谷昌光の本『晏子』を読むと、そのことがよくわかります。彼をからかってやろうとした楚王が、逆に1本とられてしまうという話です。キーワードは橘と枳です。ぜひ覚えておいてください。
暮らし

【人は無力】できることはただ敬虔な祈りを捧げることだけです

古文を勉強していると、多くの人の祈りのシーンに遭遇します。かつては人の死がごく身近にありました。今日でもコロナ禍の中、不意に人が亡くなってしまいます。人間にできることはいくらもありません。ただ祈るだけです。自らの中にいる神や仏を考えてみました。