本 【漫罵・北村透谷】日本の開化は内なる革命でなく移動にすぎなかった 明治の文人、北村透谷の『漫罵』を読みます。彼が何を批判しようとしているのかということを、しっかりと掴み取ってください。夏目漱石の文明開化論と似た性質を持っています。明治維新が表層的な文化の移動に過ぎなかったというのです。 本
学び 【コンコルドの誤り】投資の総量で次の行動を決める人間の悲しい生態 「コンコルドの誤り」という言葉を知っていますか。かつて超音速のジェット旅客機が開発されました。しかしあまりに費用がかかり、結局20機だけ製造されて、完全中止となったのです。なぜこのようなことが起こったのか。その背景を探ります。 学び
学び 【コンクリートの時代・隈研吾】二項対立で論点をあぶりだす【木の本質】 建築家、隈研吾氏の名前を御存知でしょうか。オリンピックの時に建て直した国立競技場の設計をしたひとです。格子状の木材を使ったシンプルなデザインが好評でしたね。彼のエッセイは、コンクリートの時代は終わったという衝撃的な内容のものです。 学び
本 【学問のすすめ・福沢諭吉】現代社会を考える時の座標軸になる名著 福沢諭吉の代表的な著作といったら、『学問のすすめ』でしょう。なぜ彼はこれほどに学ぶことを勧めたのか。それは新しいものを自分の理解できる場所に置くことの大切さを知っていたからです。学ばなければ、何も得られるものはないということを知っていました。 本
本 【最後に小説を書いたコラムニスト】小田嶋隆に献杯【東京四次元紀行】 小田嶋隆というコラムニストを知っていますか。なかなか諧謔にみちたうまい文を書く人でした。偶然本屋さんで立ち読みしたのがきっかけで、その後、小説を手にとることになりました。たった一冊の小説を書いて、すぐに亡くなったのです 本
学び 【劇場型と博物館型】二項対立の構図を利用し西洋と日本の家を考える 二項対立の図式を利用して、西洋と日本の家の違いを考えてみましょう。これは文化の底に流れる大きな違いです。よく言われるのが劇場型と博物館型の違いです。日本の家は元々、意味をもっていません。そこに何を置くかで部屋が大きく変化するのです。 学び
ノート 【痛みという反応】人間関係や社会的な文脈によって強弱が変化するナゾ 痛みとはどのようなメカニズムを持っているものなのでしょうか。普段はあまり考えたことがありませんね。そこに2つのキーワードを絡ませると、その姿がはっきりとみえてきます。ポイントは人間関係と社会的な文脈です。 ノート
本 【波打ち際に生きる・松浦寿輝】境界だけが持つ不安定で甘えに満ちた魅力 波打ち際という境界をテーマにして、人はどのような感じ方をするのかについて、論じた文章です。一言でいえば、大変にユニークだといえます。海の中で人間は生きられません。つまりそこには死が待っています。それに対して丘の上には生があるのです。 本
学び 【絶望の国の幸福な若者たち】希望と満足の変質【今が幸せならばそれで】 現代の若者は幸福であるという論点をどう考えたらいいのか。基本的な表現を1つ1つ丁寧に読み取り、そこにどのような問題意識があるのかを分析していった評論です。意外な側面が出てきて、面白いです。一読してみてください。 学び
ノート 【落語・いたりきたり】人の世は相対的なものだという桂枝雀の爆笑噺 桂枝雀の爆笑噺「いたりきたり」を紹介します。この落語は枝雀が自分で作ったものです。世の中は全て相対的なものであるという、彼の認識を元にしています。今も弟子たちが演じていすので、チャンスがあったらきいてみてください。 ノート
本 【文学の意味・小野正嗣】危機的な社会に必要なものは自分に対する問いだ 小説家、小野正嗣氏の評論を読みましょう。高校の教科書に所収されているものです。文学の持つ意味がどこにあるのかという、本質的な問いです。政治や経済が跋扈する現実の中で、文学の位置は脅かされつつあるのでしょうか。それを考えてみましょう。 本
学び 【将来展望】チャットGPTの登場で小論文の学習法にも変化の予感が チャットGPTの登場で入試小論文はその姿を変えつつあります。特に予習や復習に利用したり、要約に使うことでその利用価値はかなり広がる可能性があります。さらに入試の現場ではどのようにこの生成AIを考えたらいいのでしょうか。 学び
ノート 【シャーデンフロイデ】他人の不幸を密かに望む悲しい人間の性【嫉妬】 シャーデンフロイデという表現を知っていますか。人の不幸は蜜の味というイヤな言葉があります。その時の心の状態を示す言い方なのです。なぜ、人間にはそうした感情があるのか。原因の大半は嫉妬心です。自分よりも目立つ人間に対して悪感情を持つのです。 ノート
学び 【地球温暖化】グラフや図表から情報を読み取り的確な論点を示す道のり 小論文の試験には課題文型が多いてす。しかしグラフや図表からテーマを読み取るタイプの問題もかなり出ます。その時はどこを見るのか。最も大切なのは差です。どこに大きな差があるのか。その違いの理由は何か。ポイントはまさにそれなのです。 学び
本 【清光館哀史・柳田國男】生の苦痛と熱狂を秘めた歌垣が鎮魂歌になる夜 柳田國男は日本民俗学を作り上げた人です。彼の著作にはさまざまなものがあります。その中でも高校の教科書に載っている「清光館哀史」を取り上げます。かつて泊まった宿屋は既に没落してなくなっていました。旧盆の夜に歌われた歌を柳田は追いかけたのです。 本
学び 【新学力観・思考コード】正解のない問いに答える想像力を磨くのがカギ 思考コードという言葉を御存知ですか。新学力観にそって語られるようになりました。今までのように暗記中心ではとても今の世界を生き抜くことはできません。圧倒的な想像力で正解のない問いに答えを見つけていかなければならないのです。 学び