【読解力とは要約力】初見の文章をどれだけ正確に読み取れるかがカギ

学び

読解力とは

みなさん、こんにちは。

元都立高校国語科教師、すい喬です。

今回は「読解力」について探ってみましょう。

どんな能力のことを読解力というのか、あなたは考えたことがありますか。

読み取る力といってしまえば、それまでです。

読解力はあらゆる形の文章を読んで、意味を正しく理解する能力のことをさします。

ではどうすれば、その力が身につくのか。

これはとても難しい話です。

「語彙力」が必要なのは言うまでもありません。

初めて触れる表現ばかりだったら、何が書いてあるのかを理解する以前の話になってしまいます。

最低限のボキャブラリーは持っていなければなりません。

そのためにはどうしたらいいのか。

読書しかないでしょうね。

意識して活字を読む。

新聞でもネットでも、とにかく活字を読む。

わからない単語はすぐに調べる。

今はスマホがあれば、可能です。

かんがえてみれば初めての言葉というのは、怖ろしい威力を持っています。

わからないまま、絶対に先へいかないこと。

そこで咀嚼してください。

その繰り返しが「要約力」を生むのです。

初見の文章にふれる機会をたくさんもちましょう。

最初はどのようなものでもかまいません。

活字があったら必ず読む。

要約力

語彙力がつくと、国語だけに限りません。

他の教科が目にみえてくっきりとしてきます。

つまりピントがあうようになるのです。

その反対はなんですか。

ピンボケです。

ピントがボケた状態で、いくら対象を読み取ろうとしても、ムダです。

時間がもったいない。

語彙力が高い人はコミュニケーション能力も高く、学習も仕事もうまくいきやすいのです。

ここまでいいですか。

これが基本です。

その次に養われるのが「要約力」です。

どこがポイントなのかを瞬時に見極める力です。

どうやったらみつかると思いますか。

それほど難しい話ではありません。

わかりやすくいえば、具体例の部分を全て捨てます。

筆者は具体例をあげて読者が少しでも理解しやすいようにしてくれています。

つまりその部分は付録なのです。

ポイントは抽象化されたパーツにあります。

それほど長いものではないことが多いです。

実に短い内容を説明して理解してもらうために、具体例を次々とあげていくケースが多いのです。

要約の中に具体例は入りません。

長い文章であっても抽象の部分だけを取り上げればいいのです。

教科書で実践を

要約力はトレーニングでかなり身につきます。

さっそく始めてみましょう。

なるべく初見の文章がいいです。

4月から始まる新学年の教科書はもう手に入りましたか。

全く読んだことのない文章をチェックしてみてください。

その中の具体例は不要です。

抽象論の中から、核になる部分だけを抜くのです。

それが要約になります。

前後の文脈の中から、どこが最も要約の核心になるのかをチェックしてください。

それを次々と読んでやってみる。

100~200字程度でまとめる。

この作業が正確に速くできるようになると、瞬く間に力がついていきます。

わかりやすくいえば、国語の問題も正解が得やすいということになるのです。

その時、自分の考えを入れてはいけません。

筆者の論理だけでまとめること。

人間はつい自分の考えをそこに入れてしまいがちなのです。

それは絶対にNGです。

あくまでも筆者の論理だけで突き進むこと。

時におかしいと思っても、評論はその人の世界の中で完結しているはずです。

結論が矛盾していると感じたら、なぜかと考えてください。

おそらく自分の持っている仮説と正反対のスタートになっている可能性もあります。

その場合は、再確認が必要です。

当然、複眼力も大切ですね。

自分だけが知っている出発点がいつも正解だというワケではありません。

筆者の立場から考え始めてみてください。

それが内容のある要約にたどりつくための、最短距離であることもあります。

深い読み取り

語彙力が基本だという話は先ほどしました。

前後の文脈で言葉の意味を想像しているだけではやはり不十分です。

それは最悪のケースでのみ実行してください。

なぜなら表現する時に苦しいからです。

どんなことがあっても知らない言葉の数を極力減らすこと。

他の人にその単語を使って説明ができるところまで、意味の理解を深めておいてください。

それが要約力の要になります。

Free-Photos / Pixabay

「要約力」とは本を読む力でもあることから「読書力」とも言われます。

1番わかりやすい言葉でいえば、理解するということです。

それも筆者の視点で理解するという意味なのです。

自分自身の理解とは違っていてもかまいません。

その2つが複眼的であれば、ものの見方に角度ができます。

2つの光源があることになるのです。

つまり影ができる。

それだけ内容に深みが増します。

けっして、自分勝手な理解だけはしないでください。

「理解したつもり」というのが1番怖いのです。

ここまでくれば、「思考力」も身につきます。

自らの知識や経験と関連づけることも可能です。

もちろん小論文にも対応できます。

あるいはプレゼンテーションの力量も増します。

読解力の基本は要約だということが理解できたでしょうか。

初見の文章に次々とあたってください。

数をこなすことが大切です。

今回も最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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