【小論文の基本姿勢】反論へのエナジーが論理性と構成力をはぐくむ

学び

論理性と説得力

みなさん、こんちには。

20年間、小論文の添削指導をしてきました。

元高校国語科教師のすい喬です。

今回は小論文にとって、いかに反論が大切なのかということについて考えていきます。

今までに読んできた小論文の答案は軽く1万枚を超えます。

正確に数を数えたことはありませんが、多い時は年に1000枚を超えていました。

その全てに目を通してきたのです。

受験生のどこが弱点なのか、よく知っています。

経験を積んできたことの重みを最近しみじみと感じるようになりました。

非常によく書けている答案は、毎回幾らもありません。

きちんと論理性があり、説得力も兼ね備えているものは、読めばすぐにわかります。

言葉の使い方も丁寧で正確です。

これだけの文章が書ける生徒なら、どこの大学にでも合格するだろうと思われるのが毎回10%程度はありました。

いわゆるA判定がつく答案です。

残りはどうか。

その次の段階のもの、つまりB判定がつくのは、論理の破綻なくまとまっているという段階です。

これでもかなりのものです。

ここまでの生徒なら入学しても大学教育についていけるだろうと思われます。

このレベルが30%くらい。

その下がごく普通の文章を可もなく不可もなく書き連ねる答案です。

読んでいても退屈です。

何も新しい視点がありません。

問題文や筆者の論点を、そのままなぞったようなものです。

これが残りの大半なのです。

さらにその下の20%くらいは、きちんとした日本語の作文になっていません。

どこに結論をもっていこうとしたのかもはっきりしないのです。

いい答案はどこが違うのか

これだけははっきりしています。

言葉の使い方が正確です。

助詞や助動詞にミスがありません。

特に「てにをは」を1つでも間違えると、文意がかわってしまいます。

ひどい時は逆転してしまうのです。

すぐれた答案にはそうしたミスが全くありません。

次は構成力です。

つまり結論に向かってきちんと論理が積み重なっているかどうかです。

読んでいても無理がない文章のことです。

なるほど、この論理で進めば、この結論になると納得させられるのです。

もう1つ大切なことは、問題文や筆者の論点に対して、自分なりの切り口を持っていることです。

ただ問題文の言う通りです、賛成ですといった文章ではありません。

必ず自分の考えを前面に出してあります。

真っ向から反論を加えないにせよ、筆者の意見に対して、このような場合はそう簡単な結論にはならないといった、別の視点が提示されています。

それだけ自分の中にさまざまな見方が蓄積されているのでしょう。

当然、日々の学習の成果です。

試験の前だけにちょこっとポイントになる言葉を拾ってきたというような勉強ではありません。

丹念に新聞や雑誌、その他の情報を咀嚼してこなければ書けないことばかりです。

geralt / Pixabay

こういう答案は読んでいても、誠に心地がよいものです。

一般的に文字も丁寧で、誤字がありません。

つまり答案をみた瞬間の印象がいいのです。

高い評価を与えたくなるのも当然でしょう。

自ずから逆のパターンは

ここまで書けばどのような答案が評価されないのかは、よくわかると思います。

現在、コロナ感染拡大によって自宅学習期間がどんどん長くなっています。

この時間の間にどの程度の勉強をしたのかということも、この秋以降に証明されるのではないでしょうか。

最初に何から始めればいいのか。

まず敵を知ることです。

どのような問題が過去に出たのか。

志望校が決まった段階で実行することは、これにつきます。

大学入試小論文とはいうものの、大学によってその形は様々です。

多様性に満ちていると言っても過言ではありません。

設問のタイプをまず知ることです。

制限時間、制限字数、問題文の傾向。

この3つを必ず調べなくてはいけません。

学校によっては問題文が英語の場合もあります。

あるいは長文が数枚にわたって出るケースもあるのです

反対にタイトルだけという大学もあります。

千差万別なのです。

毎年、どのような傾向の問題が出るのか。

これも要チェックですね。

自分が受験する分野と必ずしも一致しないものが出題されることもよくあります。

過去問を徹底的に集めましょう。

公表しない大学もなかにはあります。

入学説明会へ行けば、くれるところもあります。

あらゆる手段で集めることです。

ネットの活用も有効です。

どうしたらうまく書けるか

今年の予想テーマについては、今までにもいくつか記事を書いています。

リンクをしておきましょう。

今回の新型ウィルスによる世界的パンデミックについては、また後日まとめたいと思います。

最初のうちはどうしたらいいのか。

これは合格のためのメソッドです。

Nietjuh / Pixabay

少し苦しいですが、続けてください。

いいですか。

どんなテーマがあってもとにかく反論を考え、書いてみてください。

この内容で反論は書けないというテーマも出てくるでしょう。

それでも筆者がまだ論じていないスキマを突いて批判してください。

全てのテーマ、課題についてそれを試みることです。

確かに無茶な側面はあります。

しかし今まで添削してきた答案で、これはいいと思うものは、けっして筆者の論点にただ追随してはいません。

同じことを論じていても、別の角度から自分の考えを示しています。

そうしなければ、多くの答案の中に埋没してしまうことは、容易に想像できるでしょう。

どんなことがあっても反論を試みてください。

TeroVesalainen / Pixabay

無理なら、脇を突く。

この習慣を数カ月続けると、もうスキがないと思われる文章にも、実は筆者が意図して書かなかったことがあるということに気づくようになります。

自分の論理を通したいために、知っていて避けてきたことがあるのです。

そこを突いてください。

必ず採点者にはわかります。

アピールするのです。

自分は他の受験生とここが違うという視点をつねに用意するのです。

他人と同じでは目立ちません。

苦しいですよ。

それでもトライしてください。

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やがて数カ月すると、どんな内容に対しても反論の機会があるのだということがわかります。

その時はかなりスキルがあがっているのです。

構成力に気をつけ、論理性を磨いてください。

今が我慢の時です。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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