三遊亭圓生

落語

【寿限無】誰もが知ってる前座噺の珠玉【ビューティフル・ネーム】

落語の代表といってもいい「寿限無」の話です。誰でも聞いたことがありますね。長い名前をつけたのはいいけれど、呼ぶたびにものすごく時間がかかります。ついに呼び終わった時はたんこぶがひっこんじゃったというのがオチです。名前の由来を説明しましょう。
落語

【人情噺】雁風呂は懐かしい民話の味わいがする水戸黄門漫遊記余話

落語「雁風呂」は大好きな人情噺です。津軽に残る民話を元に講談から落語へ移植されました。水戸黄門の諸国漫遊記の形をとっています。松に雁がねという屏風の絵解きがこの落語の眼目です。日本で死んだ雁の供養のため、風呂を焚いて流浪の民に施したのです。

【コミック】寄席芸人伝は大人買いしても全巻揃えたいレア風味満載

古谷三敏の『寄席芸人伝』は不思議な味わいのコミックです。実在しない芸人達がいかにもいたかのように感じるのはなぜでしょう。登場人物は全員が落語を心から愛しています。しかし売れずに悩みを抱えている人もいます。その姿に不思議な愛着を覚えるのです。
落語

【落語】百年目はサラリーマン社会・理想の上司像を想わせる人情噺

人情噺の代表に「百年目」があります。登場人物が多く描き分けるのが難しい落語です。最近は会社における上司と部下の関係を説明する時、よく引用されます。サラリーマン社会の複雑さをよく象徴しています。上司の温かい一言が人間関係の緩衝材になるのです。
落語

【人情噺】落語・阿武松は大食い男が横綱になるというスポ根物語 

落語にも相撲の噺がいくつかあります。その中でも人情噺の傑作が阿武松。大食いの男が破門され、一度は死ぬ気になりました。しかしそれを救ってくれたのが宿屋の主人。さらに優しい親方の愛情に育てられ、立派な横綱になったというスポーツ根性物語なのです。
落語

マクラは落語家の横顔を映し出す怖い鏡だという仮説

落語には必ずマクラがあります。噺の導入に使い、お客の気分をほぐすのです。しかしマクラはある意味で、落語家の横顔を照らし出す装置でもあります。そこに噺家の日常が垣間見えるからです。考えようによっては怖い装置ともいえるでしょう。
落語

寄席で怪談噺を聞くと怖くて寒気が増すという真実

夏になると、怪談噺がよく寄席ではかかります。噺を聞きながら、一時の涼をとる風情が実にいいですね。三遊亭圓朝の代表作、「怪談牡丹灯籠」と「怪談乳房榎」の世界にご案内いたします。ちょっとだけ寒くなりますよ。