【ハラスメント社会】SNSの蔓延で人間関係はカオス化し自家中毒に突入

ノート

コンプライアンス

みなさん、こんにちは。

元都立高校国語科教師、すい喬です。

世の中はどんどんかわっていきます。

目まぐるしいです。

「コンプライアンス」という言葉をよく聞きますね。

特に企業においてよく使われています。

これを呟かれると、もう何も言えません。

一言でいえば、「法令遵守」の意味です。

もっとわかりやすく言えば社会のルールを、ちゃんと守りなさいということです。

逆にいえば、それだけ扱いが曖昧で、ルーズな会社が多いということなのでしょう。

たった一人の社員が起こした不祥事が、社会の信用を失わせるということもあるのです。

今はSNS全盛の時代です。

なにか事件があると、すぐに内部の情報が知れ渡ってしまいます。

かつてよくあった談合などというシステムも、次第にやりにくくなっているのは事実です。

日本では長い間、建築関係などを筆頭に、あらゆる業種で行われてきました。

特に入札談合においては、ほとんどの場合、発注機関の職員が関わるケースが大半です。

いわゆる「官製談合」です。

職員の天下りなどとからんで、受注予定額をあらかじめ知らせるという例もよく見られます。

あるいは共同企業体、数社などに対する黙認でしょうか。

新聞をみれば、たくさん似たような事案の記事が載っていますね。

しかしかつてのようにはいきません。

いったん、信用がなくなると、業績がガタ落ちになりますからね。

自動車の不適格検査における情報の捏造などは、つい最近の話でした。

企業の取り組みの全てが、コンプライアンスという言葉に集約されているのです。

営業活動のあらゆる場面で、この言葉が叫ばれています。

もう同じ単語を聞きたくないという人も、きっとたくさんいるでしょうね。

ハラスメント

「コンプライアンス」とは内容が違うものの、最近、やたらと目にするのが「ハラスメント」という表現です。

英語で「嫌がらせ」「いじめ」を意味する言葉です。

もっと広くいえば、「人権侵害」をさします。

毎日、1つずつ新しいハラスメントが生まれているといっても過言ではありません。

ぼく自身の経験でいうと、かつてサラリーマンをしていた頃、オーデコロンを使っている男性の上司がいました。

この人の匂いにはまいりましたね。

通常、女性がコロンを使うケースはみかけますが、男性だっただけに、よけい忘れられません。

名づけるとすれば「スメハラ」でしょう。

最近、隣の家のベランダから強烈な洗濯洗剤の匂いがして困るなどいうの話も聞きます。

もちろん、会社で女性が強い香水をつけているケースもそうです。

近くの席にいる人にとっては、かなりの苦痛です。

ハラスメントは種類を問いません。

性別、年齢、職業、宗教、人種、民族、セクシュアリティ、さらには人格にまで及びます。

何気ない言動などで、相手に不快感や不利益を与えれぱ、それはハラスメントそのものなのです。

人間は意外なくらいにもろいです。

尊厳を傷つけられることで、研究室に出入りできなくなった大学院生などの話もよく聞きますね。

パワハラ、アカハラ、セクハラが3つ重なったら、完全にアウトです。

これらのバターンは、ハラスメントをしている本人が、あまり意識的ではないところに問題があります。

そんなつもりではなかったなどという主任教授のコメントなどが、よく新聞に掲載されています。

その結果、研究生が自殺してしまうケースもあるのです。

ハラスメントの怖さは、加害者と被害者がそれぞれどう感じるかという、微妙な意識のズレにあります。

パワハラとセクハラ

よく耳にするのをいくつかあげてみましょう。

なんといってもパワハラとセクハラです。

この2つは優越的な関係が基本です。

マウントをとれる状況にあると、下位のものは面と向かって反論することができません。

その立場をいいことに、業務上必要な範囲を超えた言動されると、これは暴力そのものです。

言葉遣い1つでパワハラの、人間関係の基本が崩れます。

警察組織の人間関係に関わる小説がなぜ売れるのかといえば、典型的な上意下達の社会を描いているからです。

日本人が得意としてきた「タテ社会」の原型がそのまま残っています。

その息苦しさをどう抜け出すのかという、1つのサンプルの役割も果たしているような気がします。

もう1つの厄介なハラスメントがセクハラです。

性的な嫌がらせをして相手の就業環境を害します。

男女の機会均等が声高に叫ばれていますが、現実はそれほど甘くはありません。

「ガラスの天井」と呼ばれる、女性の上昇を拒む構造があるからです。

確かにそこに上のランクが見えてはいます。

しかしなかなか辿り着くことはできません。

それをいいことに男性が女性に強く出るということがよくあります。

意識せずに、女性蔑視の発言を繰り返す政治家もあとをたちません。

マタハラとカスハラ

育児に対するハラスメントも、近年の傾向です。

とくによく言われるのがマタハラです。

妊娠をしている人や出産を終えた人への嫌がらせです。

本来なら、祝福されるべき環境にいなければいけないのに、子育てをしている人を嫌うという行動にでる人がいます。

公共交通機関などで、子供が泣いていたりすると、それだけで神経がイライラするのでしょう。

理解できないことではありません。

geralt / Pixabay

しかし過度な態度はつつしまなくてはならないのです。

もっとひどいのは「今は休まれると困る」という発言です。

「休むなら辞めてもらうしかない」

「健診には、土曜の休日に行ってもらいたい」

このような制度の利用を拒む態度は、最も悪質なケースです。

学校などでは、担任の途中で妊娠をしないようにしてほしい、などと校長が発言するケースもあります。

これなどは妊活ハラスメントの類いかもしれません。

いわゆる「ニンハラ」ですね。

2人目はいつだなどという「フタハラ」というのもあります。

出産を終えた女性に次の子供の予定を聞く行為です。

その他、昨今、話題になっているのが「カスハラ」です。

客の立場を利用して、店の人にいやがらせをする行為です。

自己中心的で理不尽な要求をします。

あまりにカスハラがひどいので、閉店をしてしまったラーメン店の話をきいたことがあります。

卓上のコショウや一味唐辛子の瓶を手に取り、ふたを開けて全部ラーメンの中に入れてしまったというケース。

500本ほどあったつまようじをどんぶりの中に入れ、椅子を蹴飛ばして立ち去ったケース。
いろいろとあるのです。

この例のように悪意が最初からあるのは論外ですが、自分が意識せずに、それと似た行為をしているのかどうかについては、十分注意したいものです。

SNSなどの普及で、人と人の関係が非常に複雑になったという印象をもっています。

それだけに、最大級の注意をはらう時代になったと言わざるをえません。

ハラスメントは今も増殖中です。

朝から不機嫌な顔つきで、ため息をつくなどというハラスメントもあります。

「フキハラ」です。

仕事をする気が完全に失せてしまいます。

これも最悪ですね。

今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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