【小論文の書き方」一文一義主義をである調で貫き通せばOK

学び

途方に暮れる

みなさん、こんにちは。

小論文添削歴20年の元都立高校国語科教師、すい喬です。

今回は基本的な文章の書き方を確認しましょう。

通常の小論文は制限字数が800~1200字です。

簡単に言いますけど、800字を埋めるのは大変です。

やってみればよくわかります。

最初は何か書けそうな気がするものの、始めてみると途中で挫折してしまいます。

どうやってまとめればいいのか、さっぱりわからない。

いいヒントはないかと思って、あちこちの本やネットの記事を探します。

しかし同じことの繰り返しばかり。

なんとなくわかったような気がして、やってはみたものの、あえなくギブアップです。

本当にどうしたらいいのか、途方にくれてしまいます。

もう800字になっちゃったのか。

もっと書きたいことがあるのにどうしようというくらいでなければなりません。

それくらいでもまだ内容は不十分なのです。

あれもこれも書き足りなかったと思うくらいで、普通のレベルなのです。

本当に最小限に切り捨ててなんとか800字にしたというくらいで、ちょうどいいのです。

しかしなかなかそこまで内容を煮詰めて意味あるものにするのは容易ではありません。

相当な勉強が必要でしょう。

国語力もなくてはなりません。

言葉の力も必要です。

難しい表現をただ続けて使えばいいというものではありません。

その場にふさわしい言葉を選ばなくてはならないのです。

無駄な表現を極力排除する

ポイントはこれにつきます。

そのためのヒントはかなり書きました。

しかし実際にやってみると大変に難しいですね。

基本的な書き方についてはこれから説明しましょう。

文章にどれだけ豊かな内容を盛り込むことができるのか。

そこが勝負の分かれ道です。

特に小論文は論理が全てです。

嫌いだからいやだとか虫が好かないからこの方法はダメだといったタイプの文章は意味を持ちません。

小論文の基本構造は、つねに問題、解決、根拠の説明が全てです。

どのような美文であろうとも意味がありません。

根本は断定と証明です。

一言でいえば常に言い切るのです。

少し強すぎるのではないかと思われるくらいでちょうどいいです。

そのかわり、根拠の説明をきちんとする。

長い文章でくどくどと説明しない。

あまり小論文を書いたことがない人は、あれもこれもと1つのセンテンスの中にテーマを盛り込んでしまいます。

これが失敗の原因です。

上手にまとめあげたかったら、できるだけ短い文にすることです。

その文の中にたった1つの内容を入れることです。

これを一文一義主義と呼びます。

いくつもの文章を接続詞や関係代名詞などでつないだものはNG。

絶対に避けなくてはなりません。

○○は~××である

この形の文章をいつも書いていますか。

主語があったらすぐに述語がある。

文法用語で、単文といいます。

もっとも理解しやすい文章なのです。

あっちへ行ったりこっちへ行ったりする文が1番ダメ。

読みにくくて仕方がない。

書いている本人はいい気持ちなのかもしれませんが、読まされる方はたまったものではありません。

主旨が読み取れないのです。

ひどい場合はねじれています。

からまっているのです。

これだけは絶対にやめること。

つまり短文の単文です。

言葉遊びみたいですね。

一文一義主義を最後まで貫いてください。

「○○は~××である」式の文が最も単純で望ましいのです。

何回も小論文を書いているうちに、次第に自分の文体ができあがってきます。

それを大切にしてください。

特に褒められた時の文章パターンを忘れないこと。

ただし小論文に情緒的な文章を書いてはいけません。

イメージが先行した小論文は採点者に嫌われます。

つまり「なんとなく」を最も避けなくてはいけないのです。

なんとなくそう感じた、考えたと言われると、その理由はなぜと訊きたくなります。

ところが根拠の説明が何も書いてない。

これは最悪です。

論理を貫く

論文の根幹は論理を貫くことです。

ディベートだと思ってください。

しかし日本人はこういう類いの文が苦手です。

特にSNSなどで短い呟きばかりしている人は、ちょっと長くなると、もう完全にお手上げ状態です。

感情や感覚が先行したことばかり呟いているからです。

どうしても内容が曖昧になります。

日本人はそうした表現を好む傾向が強いのです。

その結果、論理が極めてずさんになります。

論文はできれば1直線がいいのです。

こういう論理的な理由に基づくと、この結論しか出ないという文章が欲しいのです。

日本人にはあまりなじみのないタイプの文です。

無感情で論理を最後まで貫くということができますか。

leovalente / Pixabay

その姿勢が大切なのです。

そのためには段落と構成意識が最も大切です。

つねに小見出しをたてながら文にしましょう。

それくらいの繊細な意識がないと、まとまった文章は書けません。

段落意識があれば、それぞれの内容をうまくまとめて、ここからが理由の説明であり、こ

こからが結論だということを明確にできます。

その感覚がつねにあれば、必ずいい小論文になります。

内容以前にまず書き方をマスターしてください。

繰り返しが大切です。

とにかく練習あるのみ。

そこから先は国語力の理解力、読解力の戦いになります。

これは非常に長い修練の時間を要します。

添削をしていると課題文をただ繰り返したようなものが圧倒的に多いことに気づきます。

最初の状態から1歩でも抜け出しましょう。

そうすればかなりの高評価が望めます。

まず書いてみる。

どう書くかわかりましたか。

やってみてください。

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どこから読んでも必ず参考になります。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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