5W1Hが命
みなさん、こんにちは。
元都立高校国語科教師、すい喬です。
今回は誰もが知ってる文の命、5W1Hの話です。
新聞記者になったら、最初に叩き込まれるのがコレです。
文章の根幹なのです。
覚えてますよね。
中学校の英語の授業で習ったはずです。
すぐに言えますか。
誰でも最初の4Wは出てくるんです。
ところがもう1つのWがなかなか思いつかない。
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そういうもんです。
ここで復習しておきましょう。
5W1とは、「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」です。
案外「Why」が抜け落ちたりしていませんか。
この5つのパーツがなければ文章になりません。
伝えたい内容をこの要素にしたがって書き込んでいくと、情報が自然に整理されます。
逆にいえば、この要素が抜け落ちると、論理的な文章にはなりません。
小論文の構造は論理がすべてです。
新聞のような文章にしなさいと言われたことはありませんか。
まさにそれです。
普段のコミュニケーションでも、この5W1Hに当てはめる習慣を身に付けると、容易に自分の言いたいことが伝わります。
誤解される危険性がグンと減るのです。
小論文の屋台骨
5W1Hのポイントを押さえて書く能力は、文章の命です。
効果的に伝えるという意味で、このスキルを身につけると、飛躍的に文章力がつきます。
試みになんでもいいです。
新聞記事を1つ引っ張り出してみてください。
色の違う鉛筆で、どれがどの要素の表現かをチェックしてみてください。
線をひくと、わかりやすいですね。
はっきりと文章の構造が見えます。
一段落したら、あなたの書いた文章でも同じことをやってみましょう。
どうですか。
うまく5W1Hに分かれていますか。
なぜそんなことをするのか。
これは状況を見える化する作業なのです。
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今後の文章を書く時の戦略を立て直す意味があります。
自分がいかにいい加減な文を書いていたのかということがよくわかります。
不明確な箇所が可視化されるのです。
少しショックを受けてもかまいません。
むしろ、それくらいの方がいいでしょう。
今まで、どれほどいい加減に内容をまとめてきたか。
なんとなく感じただけの内容を、いかにもそれらしくまとめようとしてきたのではありませんか。
本当に文章が書けなかった真の原因がどこにあったのか。
論理的な文を書くための新しいアイデアが生まれてきます。
同時に改善点や新しい発想も生まれてくるのです。
5W1Hはあまりにも単純です。
シンプルです。
しかし文章の命そのものなのです。
Whoの原則は「私」
最初に、Whoは基本的に自分です。
もちろん、他の人が主格になる場合もあります。
医療関係の小論文であれば、医療従事者、患者、家族など、さまざまな場面が考えられます。
その場合も基本的には必ず「私」を忘れないでください。
それぞれの人物の中に、私の目を配置するのです。
そうしなければ、全体がみえてきません。
小論文は他人事ではダメです。
自分だったら、どうなるのか。
被害者であれ、加害者であれ、自分はその時どのような行動を起こすか。
それを常に想像しながら、文章をまとめることです。
他人ごとにしてしまった文には熱量がありません。
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読んでいるとすぐにわかります。
当然、評価も落ちます。
Whatは「何を」に当たり、物や事の対象物を表します。
言語化されていない動作や目に見えない思考などを、ていねいに拾い上げて言葉にします。
読者に理解してもらいやすい表現にしなくてはなりません。
当然のことながら、「どうまとめたら分かりやすいか」を受け手の立場になって考えてみることです。
WhyとHowが切り札
小論文でテーマを先に進めるためには何が必要でしょうか。
WhyとHowです。
なぜならという理由がなければ、論文になりません。
そこで自分の論理をきちんと展開するのです。
問題提起がいくら見事でも、その解決策を見いだすのが論文の真骨頂です。
自分自身の問題として、真剣に考え、なぜその方法論を導き出したのかを克明に示すのです。
その際に必要なのがどうやってそれを完遂するのかということです。
つまりこの2つは車の両輪です。
どちらがなくても、評価は一気に下がります。
たとえばアクシデントがよく起こる交差点化あったとしましょう。
当然最初の疑問はWhyですね。
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次がHowです。
「なぜそうなったのか」を明確にし、2度と繰り返さないようにするための対策をたてます。
このように5W1Hはあらゆる場面で有効です。
テーマをまとめる時、必ずこの6つの要素が入っているかどうか、確認してください。
それだけで物事が正確に、より詳しく伝わります。
内容が明確で、説得力のある文章になります。
答案用紙の端にそのファクターを書いてみることです。
場合によっては、5W1Hの順番を変える工夫も必要です。
目的や経緯を最初に理解してもらう時は、Whyから書き出すという方法もあります。
どのような問題が起きているのかを、深掘りしたい時はWhatから始めるのも可能です。
あるいは人物が重要であるときは、Whoからという論点も組み立てられます。
いずれにしても、読者をイメージして、その中にストレートに飛び込んでいく構成の手段を考えてください。
順番を間違えると、混乱が生じます。
5W1Hはシンプルですが、確実な力を持っています。
今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。