柳家小三治

落語

【野ざらし】1人で狂気と妄想に駆られて骨を釣るという不思議な落語

野ざらしは楽しい噺です。しかし1人で妄想に駆られるという状況が自然なものに見えないと、うまくいきません。そこが最も難しいところてす。一緒に登場人物と遊ぶくらいのこころのゆとりが必要でしょうね。
落語

【柳家小三治・落語家論】芸の神髄は守破離の流れに謙虚なこと

柳家小三治の落語を聞いていると、つい笑ってしまう瞬間があります。筋を全部知っていても、やはりつられてしまうのです。そのヒミツはどこにあるのか。師匠に言われたことは1つ。面白くやらなくていい。普通に喋ればそれだけで面白いのだというのです。
落語

【落語】猿後家は人間の自惚れを持ち上げるコテコテ感満載の心理劇

猿後家という落語をご存知ですか。大阪発祥のコテコテ噺です。えげつなくて面白い。人間の自惚れをこれでもかとくすぐられ、不安が喜びに変わっていくという不思議な心理劇を見ているようです。東京版もユニークですよ。落語300年の底力を感じさせます。
落語

落語・金明竹の言い立てはディスコミュ予備軍の脳トレ訓練にぴったり

落語「金明竹」は言い立ての有名な噺の1つです。途中に出てくる上方弁の台詞は実にユニークです。全てが有名な古道具のオンパレードです。1度調べてみてください。コミュニケーション不全に悩む世代にとっては、脳トレの1つにもなるのではないでしょうか。
落語

【落語】柳家小三治の天災は江戸っ子の明るさ全開でいつでも満点

柳家小三治の落語は楽しいものばかり。中でも天災は明るい江戸っ子が付け焼き刃で説教をするというばかばかしいもの。心学の先生から聞きかじったばかりの学問を披露して失敗をするという愛嬌のある落語です。高座で演じて、その難しさがよくわかりました。
落語

マクラは落語家の横顔を映し出す怖い鏡だという仮説

落語には必ずマクラがあります。噺の導入に使い、お客の気分をほぐすのです。しかしマクラはある意味で、落語家の横顔を照らし出す装置でもあります。そこに噺家の日常が垣間見えるからです。考えようによっては怖い装置ともいえるでしょう。