悲しみ

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【喜劇と悲劇】想像の限界を超えて自由に動けなくなったあなたの悲しさは

悲劇と喜劇が生まれなくなくなったのです。昔も今も現実は変わっていません。しかしそれをどう捉えるのかという視点はかわりました。今はすべてが結果主義です。そこからしか現実を見ようとはしないのです。
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【能・隅田川】梅若殺しを取り入れた狂女ものの代表作【母の悲しみ】

能の中でも狂女ものとジャンルの作品はそれほど多くはありません。『隅田川』はその代表でしょう。『伊勢物語』を題材にしながら、それとは違う梅若伝説をあしらっています。子供に死に別れた母親の悲しみが実にみごとに描かれています。

【平家物語・木曽の最期】義仲の叫びと悲しみが切ない【巴への愛】

『平家物語』の中でもよく読まれる木曽義仲の最期のシーンです。朝日将軍と呼ばれ、権力を一時期は握ったものの、長くは続きませんでした。やがて合戦が続き、ついにはその命を失う時がきたのです。戦さの様子を読んでみてください。

【おくの細道・象潟】松島に似た風光の地に芭蕉は寂しさと悲しみを見た

『おくの細道』の旅は5カ月間続きました。その中に秋田の象潟の章があります。今と違って海の上に島がぽっかりと浮かんでいました。松島と似たような風景だったのです。その様子を芭蕉はなんと表現したのか。味わってみてください。

【中原中也・汚れちまった悲しみに】倦怠感と絶妙な言葉のリズム

中原中也は女性に大変人気のある詩人です。なかでも「1つのメルヘン」と「汚れちまった悲しみに」はとてもファンが多いのです。柔らかな言葉が詩人の苦悩に包まれて優しく耳に響きます。言語感覚のすぐれた詩人の代表といえるのではないでしょうか。

【村上春樹】短編・レキシントンの幽霊は喪失の悲しみが揺らめく逸品

村上春樹の短編『レキシントンの幽霊』は人間の喪失感を扱った小説です。人が亡くなった後の悲しみをどうすればいいのか。悩み苦しむストーリーなのです。主人公はただ眠り続けます。亡くなった人との魂の交感の儀式を終えるまで目を覚ますことはありません。